エリートサラリーマン(銀行員→外資金融→森ビルCFO) から大学教授になった人が書いた本。

 

経歴を見ても、参考にするには背伸びしすぎであり、

割り引いて受けとめないといけないと思いつつも、

ビジネスの現場目線を持っているせいか、本書は読みやすく感じた。

 

そして、仕事ばかりに人生の時間を費やすのではなく、

日々の勉強・読書の蓄積が重要であることを改めて確認することができた。

実践するかしないかは自分次第だ。

  • 「自分が誰なのかがわからず、ふわふわと漂っているような状態」から抜け出すためのひとつの手段として、読書がある。
  • 人には本来的に自らを発達させる能力があるという前提のもとで、子どもの能力を引き出す環境を整えてあげることが教育の役割。
  • 読書とは「自分で自分をつくっていく」 ことであり、「自分が何を望んでいるのか?」を明瞭にするための作業。
  • 人間が幸せな状態になるためには、「幸せの4つの因子」と呼ぶ、「やってみよう」「ありがとう」「なんとかなる」「ありのままに」の四つを伸ばすこと。
  • 悲観主義は気分によるものであり、 楽観主義 は意志によるもの。
  • 人間というのは自らの意志で幸福になろうとしないと幸福にはなれない存在。
  • 幸福になるには「幸福になるのだ」という強い意志をもって自分を律する必要があり、結局のところ、それは「心と体の使い方で決まる」。
  • あくなき好奇心や進取の気性は、与えられた知識を受け入れるだけでなく、「積極的に疑問を抱くこと」「想像力を働かせること」「人と違った発想をすること」。
  • 本と本はネットワークを築いている。
  • 私なりに考える 教養の本質というのは、自分をとらえている「枠組み」をしっかりと認識したうえで、より高い次元からのメタ思考ができること。
  • 自らの思考の限界を知ったうえで、そこから枠組みをずらしたり、枠組みの向こう側にあるものをイメージしたりする力を身につけることが、私が考える教養。
  • 「メタ思考」を身につけるために最適なのが、まさに読書。
  • 「人間力」というのは、時間をかけて自分の中で 反芻 することで、少しずつ熟成していくもの。
  • 自分が「何もわかっていない」ことを認識することこそが、他者の意見に耳を傾け、他者の視点で世界を見渡し、他者の考え方を理解したり、想像したりすることにつながる。
  • われわれ人間は、そもそも時間を一方向にしか認識できないようにできている。
  • あなた方の時間は限られています。だから、本意ではない人生を生きて時間を無駄にしないでください。
  •  社会秩序は理性ではなく、道徳感情によって基礎づけられている。
  • 特定の枠組みにとらわれなくなること、自由な発想や生き方を獲得していくこと、その中で自分なりの基軸を確立すること、これこそが読書の価値。
  • 読書は著者との対話であると同時に、それを踏まえた自分との対話であり、さらには自分を取り巻く社会との交流。