オーディブルで聴いた。

重苦しい話だったが、引き込まれた。

 

良心の呵責は感じつつも、人々が組織やシステムの波にのまれてしまう様を描く。

 

組織やシステムを前に、自分の存在が小さくなっていく。

特に看護婦である上田の手記では、その如何ともし難い苦しさが伝わってきた。

自分ではコントロールできない要因に振り回され、人生を翻弄されてしまう。

システムに取り込まれてしまう。

そんな小さな存在の自分でしかないが、それでも自分の幸せを見出そうとする。

ただ、その幸せも段々とゆがんだものになってしまう。

結局、負のスパイラルから抜け出せない。

 

組織やシステムに対して無力である個人の自由や幸せを担保するためには、

健全なシステムを構築することが問われる。

しかし、健全なシステムと言ったところで、そんな簡単な話でもなく、

人間社会で生きていく上で、常に付きまとう苦難と言える。