故・浅野勇氏の製作本の中にR120が載っていて、音質を大変褒めていたのを憶えています。
いつか自分も作ってみたいと思っていた真空管の一つだったので、今回縁あって入手出来てアンプが作れたことに感謝してます。 


左側がR-120、右側がEL-34

 オークションに出品した方は、高齢で断捨離のためにアンプを解体してヤフオクに出品したそうです。
数年後の自分と重なるところもあり、複雑な気持ちになります。 


 R120は管球ファンの間では「フランス美人」と言われる独特の フォルムを持った美しい球です。 フランスでは劇場で使われていたらしいので、2A3と同じような環境で活躍していた球ですね。


2A3や6B4Gと似た動作特性の真空管ですが、実は傍熱3極管なのです。
構造的には4極管の内部で3結にしているようです。 


 今回は、以前に実験用として作ったアンプで、現在はEL-34をUL接続してあるものに載せ替えることにしました。 


 RT-R120は、ヒーター6.3V1.45Aで、プレート損失は15Wなので、大体2A3や6B4Gと同等だと思います。 






 実験用のEL-34シングルアンプの前段6J5G(Mullard)と整流管 GZ-32(Mullard)は、そのまま使うことにしたので変更箇所が少くて済みました。 


 R120のカソード抵抗が600Ωなのですが、DALE NH-25が手元に無いので海神無線さんに注文しようとしたのですが在庫切れでした。

仕方ないので手元にあるDALE NH-25の750Ωで対応することにします。

予定よりプレート電圧が高くなりそうなので、出力トランスの1次側は2.5KΩから3.5KΩに変更しました。 


 プレート電圧 : 295V
カソード電圧 : 36V
プレート電流 : 48mA

その内にカソード抵抗600Ωが入手出来たら、理想的な値にしたいと考えています。 




 取り敢えず電圧チェックでは問題なさそうなので音出し確認して、その後音質チェックしたいと思います。 


 試聴に使ったのはサブシステムです。 


PC → DAC(自作、旭化成AK-4495)→真空管アンプ(RT-R120シングル)→JBL 4312 




 試聴ソフトは、Amazon MusicでNicki Parrottさん「The Look Of Love」と、Halie Lorenさんの「THEY OUGHTA WRITE A SONG」を聴きました。 




 「The Look Of Love」では、ヴォーカルが物凄く良かったです。WE349aともMullard EL-34とも違う、独特の表現力と質感が魅力的です。それとビブラフォンやクラリネットの響きもリアルに聴こえました。 




 Halie Lorenさんの「THEY OUGHTA WRITE A SONG」でも、やはりヴォーカルの魅力が際立ってます。 


 R-120の特徴は高域の繊細さと、ヴォーカル表現力の豊かさですね。解像度はMullard EL-34の3結より少ない気がしますが、GEC KT-66の3結と同じぐらいだと感じました。 

ただ魅力的な音色は、女性ヴォーカルを聴くときはベストかも知れません。