寺子屋アテネの小学生の数学の授業は生徒曰く、「めんどくさい」問題が多いです。
そこがおもしろい!と問題を解くことに夢中になる子もいますが、
「めんどくさい。解きたくない」と問題を解かない子もいますし、
苦手な子は、「はぁ…」とため息をつきつづけ、
ついには手が止まってしまう…なんてこともあります。
こんな時、「問題解いてね!」と促しても、
全く効果がなく困っていたのですが、
最近、効果的な方法を見つけました。
それは、目線をその子より下にして見上げながら、
「どう?」と一言だけ声をかけて、
その子のノートをじっと見る。です。
生徒さんは学校用机に座っています。
先生は移動しながら生徒のノートを見るので、立っています。
その状態で言葉をかけても、何も響かないのですね。
まず、机の前にしゃがんで、その子の机の隅に腕を載せ、顎をのせる。
子どものときに、お絵かきしている友達の絵を反対側から見る時によくやった姿勢です。
そうすると、座っている生徒さんより目線が下になります。
その状態で、その子の顔を見上げて「どう?」だけ聞いて、目線をずらしてノートをじっと見て、待つ。
そうすると、鉛筆を手放して問題を解くことを放棄していた生徒が、
鉛筆を持ってまた問題に取り組み始めます。
目線が同じだと、圧がつよすぎるので、
子どもよりも目線を低くして、距離を保つ。
そして、子どもの顔を見続けるとやはり圧が強すぎるので、
顔を見上げて「どう?」とだけ声をかけて、
ノートの空白(次の問題を解く場所)をじっと見つめる。
そして手が動くまで待つ。
この方法を見つけた時は、
少しの具体的な方法を変えるだけでこんなにも心が楽になるんだ!
(何を言っても問題を解かない生徒に困っていた時は心がもやもやしていた)
と嬉しさを感じたのと共に、
「子どもと目線を同じか、少し低くして、待つ」ことの大切さを学びました。
この方法はとある方の日常のお話からヒントを得たのですが、
そのお話は次の投稿でしたいと思います。
次回「自分の心に響くお話の、活用法を考える」よければまたご覧ください。
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寺子屋アテネは、桑名で75年以上続く老舗の塾です。
物語と向き合うことで「傾聴」の姿勢を養い、本を読んで思ったことを書いて伝える小学生の「読書」、
公式や計算の規則が「なぜそうなるか?」という根拠を理解することを大切に、
良問とじっくり向き合う小学生の「数学」を中心に、授業を行っています。
長年練られてきた実績のある独自カリキュラムで「考える力」を養います。