スノーボードでレースを盛んにやっていた時期、
表立ったサポートではなく、
裏サポートとでも言いましょうか
ショップからの援助があっての活動をしていました
金銭的、物品提供的な援助であれば、
スポンサーというカタチにもなるのでしょうけれど、
俺の場合は、客を集められるという立場と、
サンデーボーダーのサラリーマンであったことから、
裏サポートの立場をもらっていました
シーズン終了から、シーズン初めまでに行われる、
スノーボードの試乗会が毎年ありました
来期の新モデルボードの試乗会です
試乗会というのは、方方で週末に行われることが多いのですけれど、
俺の場合、毎週末はレースの日程で全日がほぼ埋まり、
その試乗会に参加をすることが難しかったのです
なので、ショップからの配慮により、
試乗会同様に、複数のボードを個人的に預かり、
それをゲレンデに持っていっては独り試乗会となりました
一人で複数のボードをゲレンデに持ち込むのはかなりの苦労です
また、ロープウェイなどを使うゲレンデでは、
一旦駐車場に戻り、再びボードを抱えて上るのも困難でした
試乗会の行われる時期というのは、
駐車場まで簡単に降りられるようなゲレンデは既にクローズをしていて、
残雪を考えたゲレンデ選びになるのでした
ということもあり、
同伴者でもあるミシェルに、160cm以上のボードを履かせ、
ボードを試し、他のボードに変える作業の運び屋的な役割もさせました
ショップのサポート、ミシェルのサポート、
こういった周囲のサポートがあっての俺でした
環境にも恵まれていました
そんな中、
たまたま、一般の試乗会に参加が出来たことが数回あったのです
レースの大会ともなれば、メーカーが新モデルの試乗会を開くことが多いです
大会中、ファイナル近くまで残るとなると、
こういった一般の試乗会には参加が難しくなります
つまり、
1回戦や2回戦辺りで敗退をしてしまうと、
この機会が得られるわけですね
そう、その時です残念ながら
さて、お題に近づいてきました
レース後の試乗会
ショップの試乗会
色々その機会はあります
その時に、ふと耳にする意外な言葉の数々
試乗をしたライダー達の言葉です
興味のある話ですよね
自分が感じたボードのイメージや感覚と、
彼らの抱いたその何か
インプレッション(impression)
インプレと呼ばれる、印象や感想や考えなどですね
その扱ったモノに対しての個人的な何かのこと
試乗会でもこのインプレが重要になってきます
自分というモノを信じて、自分に合ったモノをと考える方であれば、
そのインプレは参考の域からは出ません
他人は他人、自分は自分であり、
自分のことは自分が一番に知っているからです
しかし、
このインプレというものが意外と曲者であったりするわけです
悪影響を一番に受けるのが“未熟な者達”になります
あるライダーが試乗を済ませ、ショップブースに戻って来ました
そのライダーがショップの試乗担当の人と話を始めます
または、友人や知人にインプレを始めます
率直にいうと、
ほとんどのインプレが、
アテにならないといっても過言ではありませんでした
どこをどうすればそんなインプレが出来るのか不思議でありませんでした
何もわかってないだろ?
そんな気持ちです
しかし、もしかしたら、
自分の方が分かっていない
その可能性もあります
過信は禁物です
そこで、確認をするためにすることがあります
簡単です
“そのライダーの滑りを見る”です
どれほどのライダー、技術を持った人間がそれを言うのか
そこに真実があると思うからです
下手な人間の言葉ほど信用してはいけない
そう、こういった明後日のインプレをするのは、
とんでもなく下手なライダー達でした
なぜそこまで自信満々にインプレをするのか
ポカーンな状態でした
しかし、上級者なり、その本質の分かる者には然程影響はありません
どんなインチキインプレであっても、嘘を見抜ける目を持っているからですね
例えば、
フレックスやトショーンが硬い柔らかいなどのインプレがあっても、
そのライダーの滑りを見て、極限までの撓(たわ)みをボードに与えられていなければ、
そのボードを分かったとは言えないわけです
俺は日頃から、周囲の仲間に“転ばない人”と言われていました
どんな不整地でも、ツリーラン、深雪でも、
そうそう簡単には転倒をしなかったからです
傍から見れば、そうだったのかもしれませんけれど、
実際は、転倒をしそうになったことは何度もあります
しかし、リカバリー能力が抜群によかったのでしょう
転倒をしたように見せない滑り
臨機応変に雪面を滑る術を知っていた
そういうことだったと思います
その俺でさえ、試乗会や、試乗ボードを操る時は、
積極的に転倒をしていました
その理由は簡単です
“限界を知る”ためです
そのボードの限界を知るためには、
セーフティーと限界越えたものとの境界を取り除かなければ、
そのボードを知ることが出来ないからです
どこまで切れば、エッジが抜けるのか
抜けるならボードのどこから抜けるのか
ボードのフレック・トーションはどこまで保つのか
急激な扱いでどうボードが反応をするのか
これらは、実際に転倒をする域まで踏み込まなければ知ることが出来ません
怖がらず、実戦を想定した滑りでこそ知り得る内容
それが、意味のあるインプレになるからです
しかし、
彼らインチキインプレ者達は違う
ダラダラと流して山頂から滑ってきては、
そのボードを知った、分かった気になっていた
酷い者であると、
たかだか数百メートルの短いリフトに乗って、
1本だけ滑ってきてはインプレをしていたりをしていた
そんな人でもあるから、もちろん棒滑りであったり、
格好だけのライダーであったりです
ここで言うのは、
では、
未熟で技量の無い者は、インプレをしてはいけないのか?
そうではない
そのレベルによってのインプレはとても重要だ
正直に自分のレベルに合ったインプレをする
それは、メーカーや同じレベルの者にとっても役立つ
大事な部分はここ
そのインプレは自分にとって必要な情報なのか
信頼性のあるインプレなのだろうか
それを見極める目や知識、
探る能力が大事になる
ダーツに関していえば、
ダーツが上手いか下手も気になる部分ではあるけれど、
インプレや、教える側がどういったモノ(者)であるのか、
そこを見極めてから判断をしなければ危険であるということ
バレルについて語る人
その他の道具について語る人
フォーム、スロー、スタンス等々
その語り元となっているソース(情報源)はどうなのか
技術、レベル等の結果が伴なっているのか
信憑性に欠けていないか
そういった部分に目を向けることが大事である
自分と違った意見、見解の感じる言葉
それには、特に目を耳を向けること
自分の届かざる域という未知を知ることにも繋がる
だからこそ、
今尚、自分が未熟だと感じられる
言葉の持つチカラ
そして見極める能力