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第三章

前世で報われない想いを抱いたまま志半ばで命を落とした人は次の来世、必ずその報われない想いを叶えるため、再び人間界に生まれてくると聞く。だとしたら、今世で抱いた想いが報われたとしたら来世には、どの世界に行くんだろう。よく死んだら天国か地獄かに行くと聞くが、仏教の世界では六道輪廻をぐるぐると回るらしい。僕自身このことに関しては確かな論理があったが何の因果か最近うろおぼえである。まるで、UFOにさらわれて記憶を切りとられたように。それに対しての興味さえも蜃気楼のように曖昧に見え隠れする。また、思い出した時にでも書くことにする。それでも確かなことは、僕を必要としてくれる僕の名前を呼んでくれる女性をずっと探しているということ…僕が唄っているのは、その他大勢に対してじゃなく、まぎれもなくまだ見ぬ愛しい存在のために唄っているのである。そういうところから、僕はきっと前世で最愛の人と抗うことのできない得体のしれない力で引き裂かれたんじゃないかと思っているんだ。だから、僕はあの日からずっと探しているんだ、きっと…。僕は幼い頃、生存率皆無の難病に犯されて死にかけた。僕の生存は奇跡だと言われた。担当の主治医は功績を認められ病院を建て、自分の城の主となった。この病は、それ以降助かるガンと言われているみたいだ。それほどまでに僕の命は生きるということに報われなかった無念をはらすことに尋常じゃない力を持っているということに自分自身驚いている。僕は死ぬわけにはいかないんだ。あの時、最愛の手を離してしまったんだ。だから、僕はここにいるよと唄うのさ。そして今度こそ離さないと誓うのさ。不思議と音楽だけは熱しやすく冷めやすいのにもかかわらず、ずっと続けている。これが、宿命というヤツなんだろう。








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