母の遺品整理をしていたとき、引き出しの奥から小さな指輪が何本か出てきた。どれも地味なデザインで、宝石もほとんどない。でも内側に「585」とか「K18」みたいな刻印が入っている。
正直、その瞬間は「これ、いくらくらいのものなんだろう」と気になった。買取に出すかどうかは別として、まずは自分の中で腹を固めたかった。
金のアクセサリーには「品位」という考え方がある。24金がだいたい純金だと思っておけばよくて、18金ならその18/24、つまり75%くらいが金の成分、というイメージ。刻印の「585」はヨーロッパ系の表記で、14金相当。数字の意味を知ると、同じグラムでも「金としての中身」が違うんだなと腑に落ちる。
ここで困るのが、店で言われる買取額が妥当かどうか。スポット価格そのものとは別に、店には手数料やリファイナーへのマージンが乗るので、提示額は必ずしも「金属としての価値」と一致しない。だから「まずは溶かしたときの目安(いわゆるメルトバリュー)を自分で押さえておく」というのは、騙された気分にならないための最低限の防衛だと思っている。
重さは家にあるキッチンスケールでもだいたいは測れるけど、細かいチェーンだと誤差が出やすい。それでも「ゼロよりマシ」で、気持ちの準備には十分だった。
で、計算を手でやろうとすると為替や単位(トロイオンスとか)が絡んで面倒になる。私は英語のサイトをよく見るので、グラム数と品位(K数)を入れたら、だいたいの相場感が一画面で分かるページをブックマークしている。ログインなしで、スマホからでも触れるのがありがたい。
家で一度試しておきたい人向けに、いつもそういう確認に使っている 無料で金の目安を計算できるページ(海外のサイト) を置いておく。表示は英語だけど、数字を入れるだけなら特に困らなかった。
あくまで「目安」であって、実際の買取額は店ごとに違う。それでも、何も知らない状態でカウンターに座るよりは、ずっと気が楽だった。私は結局、気に入っているデザインのものはそのまま保管して、形に愛着がないものだけ査定に出した。刻印を読めるようになってからは、説明を聞くときの質問も変わった気がする。