ソウル、ピョンヤン、東京のブログ

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 私は最近偶然に、ほんとに偶然に一冊の本を手にし、それを読んでハット息をのむような感動をおぼえた。その本とは柳田邦男の「人生やり直し読本ー心の涸れた大人のために」である。私は柳田邦男といえば「柳田国男」の「遠野物語」を読んで、日本人のメンタリテイを理解するのに参考になったことで同じ「くにお」(邦男)のほうは私の視野外に置かれていた。ただ邦男氏がノンフイックション作家であるということである、ということだけは知っていた程度であった。

 私はほとんど30年前の前後に書かれた邦男氏の本を一気に読んだ。それは「事実の考え方」など「事実」関係の3部作をはじめ8冊の本である。もちろん柳田邦男氏の本はこれ以外にもたくさん出版されている。

 まずはじめに柳田邦男氏により親近感を持ったのは彼が私と同じ1936年生まれだということであった。

 私はいまいわゆる「後期高齢者」としてそれなりに充実した生活を送っているが、邦男氏の本を読んで歳には関係なく人が人間として生まれ、いかに生きがいのある生活を送るべきかを改めて感じさせられた事である。邦男氏の本を読んだ感想を一口に言えばこれに尽きる。ちょっと大げさに言えば自分が生きてきた70余年の生活を振り返るとき、柳田邦男氏が追及している視点がスッポリ抜けていたような気がした。

 この新しい視点を発見したことで私の今後の残りの人生に、新たな価値観が追加されたような充実感を得た。

 まず柳田氏のジャーナリストとしての基本的な姿勢に共感を覚えた。

彼の真実を追究する目が、限りなく優しくかつ誠実であり、しかも徹底していることである。これは思想信条に関係なく人間社会に生きていくうえで最重要事の一つであると思う。

 いま日本社会全体の雰囲気は、なんとなく不安で危険なムードがただよっているような気がする。その象徴的なことは安倍政権とその政策であり、その周辺の動きである。

 このようなときに柳田邦男氏的な考えが、国民に安心感を与えるのではないだろうか。

 まず「原子力発電」はだめ、大企業優先の経済政策はだめ、子供や老人たちが安心して住める社会がおろそかにされてはだめ、「ヘイト・スピーチ」が社会的な地位を得た上でまかり通るようなことはだめ、安倍氏が「靖国」参拝を強行したことで周辺国のナショナリズムを刺激したことは愚策である、などなど。私は柳田氏の基本的な考えはこの辺にあるのではないかと主観的に思っている。

 もちろん物事を一つの枠にはめ込むべきではないと思うが、日本国民の大多数の幸せと周辺国との友好親善は一致するのではないだろうか。

 私の柳田氏の著作に寄せる思い入れが間違っている部分もあるかもしれないが、こんな読者もいたのだということで了解してほしい。