男の子も女の子も、生まれながらに
男と女ではなくて、成長とともに獲得していく
男らしさ、女らしさというものがございます。
 
その一つが「話し方」です。
 
女の子は身近な女性の話し方をそっくり
まねて話すようになります。
 
男の子もしかりで、同じように身近な男性の
話し方をいつの間にか学んで成長します。
 
大体、2,3歳の頃に身近にいる人の影響を
受けて、話し方のモデリングをしていきます。
 
ですので、多くの場合、女の子は母親の、
男の子は父親の話し方が知らないうちに
身についておりまして、大人になる時分には
まるでコピーしたかのようになっています。
 

 

男性の話し方の一般的な特徴は

 

・声の抑揚が少なく、平板な一本調子
・ダダダダダっと続けて、長い文を一息に話す
・語尾は断定的に下がり、強い感じに言い切る
 
一方、女性の話し方は
 
・声の抑揚が大きい
・文節が大変に短い
・語尾を上にあげるように話す
 
さらに女性はささやき声で話すことも得意で、
コショコショっと女同士で内緒の話をする技を
もっています。
 
男性はこのコショコショ話をすることを
まずもって好まず、話すのならば堂々と!
というタイプが一般的です。
 
 
男性の場合、論理脳(左脳)を使うことが
得意で、理路整然とした論調で話す人が多く
このため冷静で落ち着いた話しぶりになります。
 
一方、女性は感情脳(右脳)を使うことに
長けており、相手との共感を大事にする
話し方となるため、あまり断定的な強い調子
で決めつけるような話し方を好まないという
傾向にあります。
 
 
身体的にみると、女性は肺活量が男性より
小さいため、息継ぎのタイミングが男性よりも
頻繁になりがちで、このため、文節を短く
切って話す話し方となります。
 
実はこの部分、子供時代には男女ともに
同じなのですが、成長とともに男性は息継ぎの
間が長くなり、次第に文節を長くつなげて
話すようになっていくのであります。
 
 
・・・というのが、男女の一般的な話し方の違い
なわけですが、うちの家族に関してはこれが
少々当てはまらぬ部分がございまして。
 
さすが我が家族は、一筋縄でいかないと申しますか。
 
 
妻と娘は話し方がそっくりです。
娘が母親をモデリングして話し方を習得した、
というところまではごく一般的な事例なのですが、
 
一般的でないのは、その話し方がいわゆる
女性しゃべりではなくて、男性的なダダダっと
まくしたてる話し方であるという点なのです。
 
話し方が男っぽいということは、つまり
わりと論理脳も使っているということで、
妻と娘には男性的な性格が少々、強めに
入っております。
 
 
一方、わたくしは怒っていたり酔っているとき、
はたまた講義をしているときなどは論理脳を
フル活用するせいか、父親の話し方にそっくり
なのだそうですが、
 
平常はなんと母親の話し方にかなり似ている
ようなのであります。
 
うーん、言われてみれば確かに。
 
普段、あまり意識してこなかったけど、結構、
短い文節で息継ぎしてるし、割と語尾も上げて
話してるような気がします。
 
それで思い出したのは、わたしには年子の
妹がいるのですが、こちらはどういうわけか
父親の話し方にそっくりなんです。
 
なんで話し方のモデリングが違ってしまった
のか、今となっては全くわからないのですが、
こういうのはものすごい例外なんだろうと思います。
 

子供がうんと小さいときに、妻が外で働き、

わたしが会社を辞めて子育てをしていたのは、
今から思えば、私たち夫婦にはこんな具合に
少しばかり男女が入れ替わる部分があった
からなのでしょう。
 
 
で、こうなると息子はどうなの?ってことが
にわかに心配になるのですが、

 

幸いなことに彼はわたしのような話し方は
しておりません♪
 
さりとて妻のような話し方でもございません。
 
少し口ごもるような、ボソボソっとした感じで
論理的に話す、よくある男性タイプの話し方を
身に着けています。
 
察するに、どうやら息子は義父の話し方を
モデリングしたことは間違いなく、その証拠に
妻の弟の話し方にそっくり!なのであります。
 
息子が2,3歳の頃、わたしは会社勤めが
忙しくてあまり構ってやれなくて、
近くに住んでいる義父母がよく面倒をみて
くれておりましたので、きっと息子は義父の
話し方を真似ることになったのでしょう。
 
この点だけはかえって息子には幸いだったのかな。。。
 
 
ちなみにこの話し方の特徴は、一度獲得
しちゃうと、まずもって改めることができません。
 
ですので、わたしは時折、無意識のうちに
女性的な話し方をしてしまうことがあるかも
しれませんが、これは三つ子の魂100までも
ってやつですので、どうぞあまりお気になさらず
広く寛容な心持ちで接してくださると幸いでございます。