心理を知る前に | 詭弁書蔵 三ツ目亭

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世の中を見ながら思った事を書いていきます。
とんでも占星術やら隠謀論やらオカルト等
真理探求に終わりはないようですな。

 

蟹座、獅子座の記事を書こうと思っていたのですが、

 

その前に

 

という記事です。

 

 

内容としましては心理学の基礎に近い事をまとめておりますので

そういった方面に興味のある方は面白いんじゃないかと思われます。

 

いっさい星座の話は出てきません

 

星座と関係ない話ではない、というところです。

 

むしろこれを抑えていないと本来の蟹座、獅子座の行動の動機

および他星座の理解は出来ない

 

と思っての記事でございますのでよろしければご一読を。

 

 

幼児の成長段階において

イヤイヤ期と呼ばれたり反抗期と呼ばれたりする時期がありますね。
魔の2歳期、的な呼び方をされます。
 
何をしても嫌。
その時期はなかなか言うことを聞いてくれない。
トホホとなる親御さんもたくさんいらっしゃりますね。
 
しかし、人格形成においてこの時期はとても重要な段階と言えるんですよね。
 
それは全て不安から起こる作用で
感情という物差しが働き出す最初の段階なんです。
 
そもそもにおいて、
動物の感情というものはどこから生まれてくるのか?という話をさせていただきます。
 
 
少し省略の形を取らせて頂きますが
 
それは欲求なんですね。
 
そしてその欲求の根本は本能から生まれるものです。
 
こと、本能と呼ばれる生命の根本原理は至極単純
 
遺伝子の保存。
 
単細胞生物から始まり
虫、鳥、魚、爬虫類、哺乳類、両生類、植物、、
 
多種存在しますが
 
どの生物をとっても遺伝子を保存する事が第一条件となります。
 
生存競争と呼ばれるシステムも紐解いてみれば
如何に環境に適応し、変容を経てもなお、
何かしらの遺伝子を保存し続けなければならないという事を言っているんですね。
 
氷河期、白亜紀、現代
各時代に適合した遺伝子が「優れた遺伝子」として保存される事を認められ
後世に影響を与えていく事が許されます。
 
これらは結局の所自らの遺伝子を後世に残すべくして備え付けられた根本プログラムです。
何故このようなプログラムがほどこされたかが我々人類の最大の謎でもありますね。
 
生物の繁栄の方法には無性生殖と有性生殖との二つが存在しますが
無性生殖から進化した有性生殖を行なう動物にフォーカスをあてていきたいと思います。
 
有性生殖を行なう生物が自らの遺伝子を残す為に
必要な最低条件を2つ提示します。
 
①交配するまでは生きなければならない(環境の適応を含む)。
②同種の異性生物1匹以上と接触しなければならない。
 
この上記2条件を充たす為だけに少なくとも地球上の有性生殖動物は存在します。
 
無性生殖生物、アメーバやゾウリムシなど言い換えれば単細胞生物が代表として挙げられますが彼らの本能的欲求は①の条件のみで完遂するんですね。
 
細胞分裂するまはでは少なからず生きていなければならない。
 
有性生殖生物の場合
②の条件が加算されるんですが優秀な遺伝子を保存しようとすれば当然の結果なんですね。
 
それは後程まとめるとして、
 
我々の高度に複雑化された思考から作られる社会においても
この2大条件は絶対を有しているんですよね。
 
感情とは、その欲求に適している状態か、否か
 
という判断基準の下、発動する反応です。
 
 
それはつまり
 
感情=自分の遺伝子が望む環境状態となる様にする為の動機
 
と言えるんですね。
 
本能的絶対条件の2つから派生する、各々の枝が満足するように感情は働きかけます。
 
いくら生命活動が持続出来たとしてもそれは満足状態とは言えず
 
①の条件のみの達成だけとなってしまうので
 
②の条件と繋がってくる異性との接触を本能的に求めます。
 
それが社会参加であったり、セミのように鳴いたりと様々ではありますけども
 
それらが満たされない状況、つまり欲求不満という状態は
人間をどんどんと動物的な行動に走らせてしまう要素を膨張させてしまいます。
 
外敵に遭遇した時や
未知の物に遭遇した時、
はたまた自分の人生において満足状態にならない未来を想像した時
動物は恐怖を覚えます。
 
「恐怖・不安」が最初の感情なんです。
 
負の感情と呼ばれる類いの反応ですが、
負があるなら正があるのは然りの話で
 
生物は常に条件に対して満足or不満足の感情のどちらかに立場を置きます。
 
「安心or不安」と考えて頂ければよろしいかと思います。
 
より優れた遺伝子を効率良く選び出すために
「競争」という物はとても効果的に働くのは皆さんもご存知の筈です。
 
「環境への適応」とは単純に弱肉強食や気候、その生物の社会構造において優位である事が表されます。
 
海のギャングと呼ばれるシャチが山に引っ張り出されたら
アフリカのライオンが海に放り出されたら
ホッキョクグマが軍隊の基地に現れたら
 
環境との不調和は簡単にその生物にNOを伝えます。
 
その中で異種族間競争、いわゆる「弱肉強食」がより優れた遺伝子を選び出し
 
有性生殖生物となった生物は、より効率的にその同種族間における競争(モテ競争)を用いて
さらにその種族の「より優れた遺伝子」を残そうとします。
 
最近、巷で話題の「ジェンダー」
男らしさ、女らしさ、というものは
「生体的優秀さ」を判断する事にとても大事な規準となっていたんですね。
 
 
筋肉隆々で勇敢な男性から、運動神経や戦闘における有能さを
 
豊満で包容力のある女性から、健康で出産力の高さを
 
 
これらが土偶時代から神話においても人気を集めた人間のモテトレンドでした。
昨今はトレンドが変わってきていますけどね。
 
何故、地球全体ではなく、こと先進国において顕著に「少子高齢化」が進むのか。
 
これも「環境適応」に向けた進化の形なんですね。
 
ひとつの種族において重要となるのが「種の保存」
アリなんかが解りやすいとは思います。
 
その巣やコロニーの中で生殖、産卵を出来る者があらかじめ決まっているんですね。
ほとんどのアリが自らの遺伝子を残せない訳です。
 
さらに言うと戦闘における犠牲は当たり前なんですね。
「種さえ守れればOK」とばかりに外敵に特攻をする訳です。
 
これは少し高度な活動を行なう動物の「親が子を守る心理メカニズム」の根本と同じと見ていいでしょう。
遺伝子だけは後世に伝えたいプログラムが作動する訳ですね。
 
アリは「社会性昆虫」と呼ばれる種類の生物で
その巣の為に一生を捧げます。
 
人間のモテトレンドの変化と少子高齢化の影には
この「社会性」というキーワードが大きく作用しているんです。
 
昔の偉い人が
人間が生物として持っていた先天的遺伝と
社会や文化といった後天的遺伝の2つの要素が人間の進化に作用していると仰ってたらしいんですけど
 
先天的遺伝とはずばり肉体の資質
後天的遺伝とは社会や学習における先人からの伝達
 
先天的遺伝の説明は省略させて頂くとして
後天的遺伝ってのはいわゆる「伝達」の事なんですね。
 
ゾウなんかが有名ですね。最近はカラスもそうなんじゃないかと噂されていますが
ゾウの群れは広大な地域に分布する水飲み場を代々伝えているそうです。
 
口伝による伝達ですね。
ゲームや漫画の昔の村なんかで「言い伝えによると…」なんてパターンのヤツですが
 
欠点をあえて挙げるとするならば伝達範囲の狭さと効力の短さなんですね。
 
聞いているタイミング、聞いた人間にしかその伝達はされないからです。
 
ところが人間の最たる特徴として言われる
思考の記号化とかいう凄まじい発明品が存在しますよね。
 
「文字」とかいうヤツ。
 
これが中長期的かつ広範囲に伝達を可能にしたお陰で社会の繁栄が成り立つ訳ですが
言葉と文字の発明がどのくらい我々に影響を与えているかはまた別に書き上げるとしまして
 
これが「後天的遺伝」に拍車をかけて現代の我々の進化に結び付いている、という事。
 
先程挙げたアリ「社会的昆虫」は実はあの膨大なアリの巣みんな家族なんですが
時間の差異や家の数の違いはあれど交配が可能な時点で人間もまた家族なんです。
 
 そしてアリと人間の社会形成の大きな違いは、伝達がランダムか、プログラムとして備わっているかの違いなんですね。
 
アリの社会性は先天的遺伝に由来する物
人間の社会性は後天的遺伝に由来する物
 
この違いは伝達が行われたか、否か、なんですね。
 
そして人間の伝達がランダムだからこそ、その種族内において環境対応が多様化するんです。
 
適材適所に進化を遂げる生物の出来上がりです。
 
 
「社会」というコミュニティーの条件とは
そのコミュニティー内において種の繁栄は可能か否か。
 
そしてそんなコミュニティーがひとつの個体のように環境に適応していく変化を見せるのが面白い所。
一個体が変容するのみならず、その集合体も変化を促されるのが人間の強みなのかもしれません。
 
そんな変容するコキュニティーが現在表しているのが
先進国における少子高齢化やジェンダー(モテ)の変化。
 
私は初めて自殺や同性愛者を考えた若年時、遺伝的故障なのかと疑いましたが
何やらそうではないらしいぞと思った訳です。
 
変化する環境に適合出来るか否か
というところが
マッチョマンや洋梨体型の安産尻という「肉体的条件」ではなく
 
資本の量、金でぶん殴れるか
資本を手に入れる能力があるか
 
それを前提に
文化的資産に馴染むか
ルールに従えるか
 
マナーと呼ばれる高度社会秩序律をひっさげて
大陸に存在する人類のコミュニティー「世界各国」という舞踏会で踊る訳です。 
 
「脳」の優秀さが本腰を入れてランキングに影響を与えるようになったんですね。
 
先進国の少子高齢化というのも
コミュニティーにおける遺伝の残し方が直接的ではなく、間接的になった
というだけの話です。
 
より集合体の密度が濃くなった分
それぞれの細胞が役割を選び始めるのと同じ動きです。
 
個人の活動がどれだけ社会に関与できるかを試される時期である。
ということです。
 
長々と星座に関係のない話をしましたが
この記事があるかないかで蟹座、獅子座の説明がずいぶんしやすくなりました。
 
それでは蟹座の記事に進んでいきましょう。