年の瀬です。

みなみなさま、お元気ですか?

なんとも難しいことばかりな世の中ですが、ここ数カ月は、国内に限って言えば少し落ち着いていますね。

そうなってくるとお仕事が忙しくなると、まあそういうことで、昨年絶好調だったカレーを狙う暇もなく、ついに仕事納めまでもつれこんでしまいました。

 

しかー---し、遡ること約2カ月、我が宿敵であるあの理不尽大王から「年末、28日の仕事納めが済んだらその足で愛媛に遠征だ。幻の魚シロアマダイ狙いで勝負だ!」と挑戦状を受けとっていたのであります。

しかもその挑戦の内容は「28日の夜出発、深夜釣り場に到着次第釣り開始、終了は翌々日30日の夜、つまり丸々2日間すなわち48時間釣り続けるのだ。逃げるなよ、ジャコビッチ!」というイカれたもの(笑)

 

理不尽といえば、忘れもしない4年前の夏、南紀の某地磯でこれまた珍魚であるシブダイを狙って対決、ワテクシ屈辱のKO負けを食らっております。

 

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この時の記事はこちら↓

 

理不尽が止まらない!? 彼岸の夜に久々の妖怪大行進(謎) | コロタマエクスプレスⅡ- (ameblo.jp)

 

いま思い返しても屈辱で脳ミソが沸騰しそうになります。

当然今回雪辱を期するところに決まってます。

 

一方、理不尽大王にも愛媛宇和海名物のシロアマダイの投げ釣りに関しては心に期するものがありました。

それは、きゃつの以前のブログ『釣りバカ一代』が、2009年末の宇和島遠征を最後に4年間もの休眠に陥ってしまったというこれまた屈辱の過去によるものでした。

 

2009年12月の記事 | 釣り馬鹿一代 (jugem.jp)

 

あれほど大風呂敷を広げて愛媛まで遠征したにもかかわらず、エソ・イラ・チャリコという深場のアイドルたちに遊ばれて撃沈、それを最後に「釣りバカ一代」こと理不尽大王は投げ釣り界から忽然と姿を消したのでした。

そして理不尽のさらなる屈辱は、あれから10年以上が経過したにもかかわらず、未だに珍魚シロアマダイをゲットすることはできていないという厳然たる事実なのであります。

 

 

 

はい、前振り長いねw

とにかくそういうわけで、28日の夕刻、二人のおっさんは貝塚のTポートで落ち合ったのであります!

 

まずは弾薬を仕入れねばなりません。

とはいえ、月日の流れはここ投げ師の聖地Tポートにも変化をもたらしています。

あの泣く子もちびる怖い顔のM店長が、左遷、いや違った島流し、ではないな追放、うーんなんだけっけ、そうそう転勤になってはるか千葉県へと飛ばされてしまったのです。

ジャコビッチにしてみると、疫病神がいなければ釣れるに決まっています。

しかも、不気味すぎるネガティブオーラを湛えたすぎさんも同時転勤 Σ(・□・;)。

残る疫病神ぶうやんも早朝シフトということで、今回はもう釣れたようなもの!

意気揚々と入店、開口一番「青イソメたーくさん欲しいねんけど」、するとおうむ返しに「20キロほどありますけど。。。」

 

えー--い、めんどくさい、どういう教育しとんねん、そんなに要るわけないやろ、とりあえずバケツ一杯持ってこんかー--い!

 

 

 

 

 

え?

釣り?

あ、そうだ、釣りのブログねwww

 

理不尽の愛車スバルの「森人」で爆走すること6時間ちょい!

 

 

四国西部の街を経て、理不尽が心酔するK山名人にこそーり教えてもらった某所へパイルダーオン!

 

 

さ、寒いからまずコーヒーでも(笑)

 

いつ釣りするねんですと?

 

いやもちろん日が変わった頃から竿は出してるのですよ。

 

でも、なーんにも釣れないwww

 

ちなみに、冬の夜釣りにカンテキは必携ですぞw

 

 

 

そしてあっという間に夜は明け29日、本命のシロアマダイを狙って気合を入れます!

 

 

リアス式海岸であるU海はどこも深いのですが、今回のポイントはかなり投げていかないとシロアマダイが生息する深場には届きません。

しかもそこそこ水深があるということで、いつものアクシス25号ではなく、ダイワのロングビームの400-30HDを2本、リールはダイワの鯉釣り用エンブレムを2機、PE2号に力糸、フツーのL天秤30号にハリス8号通し、ハリは適当。

そして青イソメのほか、錘を置いて投げる場合もあるかとマムシも大量に仕入れてあります。

 

それにしても、超久しぶりの長距離砲撃戦、しかも1発ずつ背負い投げでバッと錘を打ち上げます。

これがなかなか身体に堪えるのです。

HVFとかよりも前のカーボウイスカーという骨董品ロッド、たいした反発力はありませんが、それでも仕掛け付きで100mほどは飛びます。

それくらい投げると水深は20-30mといった感じ、ラインは5色出きってしまいます。

これを巻き上げるのがもう。。。乙

 

「こんなんで48時間もやってられるわけないがな、投擲競技の合宿やないねんから…」

 

しかも、まったく釣れません。。。乙乙

 

理不尽は投げ竿4本並べて、さらにタマン竿にノマセの仕掛けを用意し、磯竿まで出してサビキでノマセ用のアジを釣ると鼠色のヨダレを垂らしながら興奮しています。

それならわしもおこぼれにー、とノマセ竿を用意しますが、いつまで経ってもアジは釣れません。。。

Tポートで買うたチューブ入りの撒き餌を使っていますが、スズメダイさえ素通りしています…大丈夫か(笑)

 

そしてついに。。。「あかん、こんな釣りは向いてませんわ。辞め辞め。」

 

理不尽大王45歳、小アジに敗退(爆)

 

 

 

 

 

 

笑ってばかりもいられません。

アジさえ回ってこないってことは。。。?

 

もしかしてこれから40時間も丸ボーズ???

 

朝8時半を過ぎて、そんな不安が心をよぎったそのときです。

 

 

 

 

 

ぎゃあおおおおおおおおおお!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイワのベイトフィーダーのほとんど唯一の美点、大きなクリック音が静寂を切り裂きます!

 

だおーしゃっ、(゚∀゚)キタコレ!!!

 

思い切り竿をあおると、ゴンゴンゴン!

 

「すまん、理不尽、愛媛初フィッシュがシロアマダイみたいやわw、長年追いかけてるのにごめんね」

 

大王 「頑張れっ、頑張れサカナ、負けるなサカナ!」

 

澄み切った海水のレンズ効果で大きな魚体が見えてきました。

 

ピンク色に見えます!

 

そう、ピンク色なんですが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魚体の真ん中に黒い一文字が…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お、おまえかー-い爆

 

40㎝にちょっと届かないくらい。

まあ、美味しいからキープw

 

まったくまぎらわしいわね(笑)

 

 

 

 

 

 

そして、このイラがきたあとは、また長い静寂が海辺を包みます。

 

時折、背後の森からキツツキのドラミングが聞こえてきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11時過ぎ、錘が着底してすぐのもぞもぞアタリを力づくで合わせると、さほど強くはないものの明確な抵抗、そしてまあまあの重量感で100mの旅の末に上がってきたのは…

 

 

これも深場名物、イトヨリくん。

37㎝ってとこでしょうか、まあまあでした。

 

この後、小ぶりのイトヨリを追加したものの、午後はまったくのノーアタリ。。。

 

なーんにも釣れませんが、とにかく渾身の背負い投げ、そして巻上げを繰りかえします。

理不尽も同じパターンですが、なんせ奴は投げ竿4本です。

でも、外道とはいえいまのところサカナ数は3対0です。

 

格言「竿数より手返し」 by イケチャン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方になり、右手に入っていたご老体二人組が帰り支度を始めたので、一声かけて移動します。

湾奥に寄ることになりますが、K山名人の情報によると奥の方がよいとのこと。

しかも、理不尽が電話で聞いたところによると、今日の潮周りなら夕方がいいだろうですと!

 

 

まだまだこれからやんけえっ!

 

 

360度を山に囲まれた深い入り江の奥に日没が近づいてきた16時半、太いマムシを短く切って、錘を置いて渾身のフルスイング。

 

高く高く舞い上がった錘を目で追い着水点を確認、ほぼ無風、しかし着水後もスプールはどんどんラインを吐き出します。

 

着底したらラインを張って少し待ち、錘がそこになじんだら10mほど手前に引いてきます。

 

ん?

 

手前に引くにはリールを。。。リールを回そうと思ってんのに何よこれ、何がぐりぐりしてんの?

 

えーい、面倒だわ、しゃくってやれ。

 

*こういう時は、そー--っと引いてはいけません。オサカナがエサを咥えて、違和感を覚えて頭を振っている可能性が高いのです。だ・か・ら・・・敵の顎が外れるくらいシャープに、そして思い切り竿をあおらなければなりません。

 

 

どりゃあーっ

 

 

 

 

 

 

 

 

ごっちん、ぐいぐい!

 

 

 

 

 

 

なかなかの抵抗力、こりゃマダイかコロダイか?

 

 

 

 

 

ごんごんごんっ

 

 

 

 

 

いやいや、これは強烈、コロダイかな?

 

しかしまあ、なんとか寄ってきます。

 

ときどき激しく抵抗するので、巻上げる手を止めて竿でためます。

 

なかなかのスリル!

 

水深20m、距離100mの長旅、スリルに満ちた数分間です。

 

そして…

 

近づくにしたがって抵抗は力を増し…

 

ついに透明な海面の数m下に白い白い魚体がのたうつのを確認!

 

 

 

 

「タモ、タモ!」

 

 

 

 

 

こりゃ絶対とりたいと思ったので理不尽に声をかけます。

 

そして、竿下まで寄せて視力2.0で確認するとしっかり閂にフッキング。

 

 

 

 

 

「抜くわ、抜くわ!」

 

 

 

 

 

ハリス8号なのでぶいーんと放り上げると!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「理不尽くーん、このサカナの名前を言ってみろ」

 

いやはや、釣れてしまいました。

 

48㎝ってところで大きくはありませんが、なんせ希少なサカナ、もう満足ですわいw

 

 

 

 

こうなったら、もう48時間もこんなにたいへんな釣りを続ける意味はありません(笑)

折しも前線接近中、この後夜半に爆風が吹き始める予報。

ことあるごとに理不尽に「帰ろう光線」「バックホームビーム」を浴びせ続けます。

 

そうこうするうち…

 

日没直前に3人組の若者がやってきて、私と理不尽の間に陣取りました。

 

そして、アミエビを撒いてサビキ釣り。

 

「アジなんかおらんやろ」と思ってみていると、バンバン小アジを釣り上げて、それをエサにノマセ仕掛けを投入しています。

 

じゃこ@内心「なんやねん、アジおるやん…」

 

ちらりと理不尽の方を見ると、ヘッドライトのビームの下にニタニタとにやける髭面が…

 

手には磯竿、そしてその先にはサビキ仕掛け。

 

チューブ入りの撒き餌には反応しなかった小アジですが、若者たちが撒くアミエビには狂乱しているのです。

 

空のアミカゴだというのに、何食わぬ顔で兄ちゃんたちが寄せているすぐ横にサビキ仕掛けを投入、さも当然のようにしこしこストロークし始める理不尽。。。

 

理想に満ちた冒険家として、西に東に大物を求めて走り回っていた紅顔の青年が、45歳になるとこうなってしまうのです(爆)

 

しかし、小アジにはそんなことなどわかるはずもなく、理不尽大王、お隣さんが寄せている小アジを爆釣!!!!(* ´艸`)

 

 

 

 

 

さらに、私は見てはいけない光景を目撃してしまったのであります。

 

あろうことか理不尽は、その小アジをタマン竿のノマセ仕掛けに装着して、これまた何食わぬ顔をして投入しているではありませんか!?

 

うぬう、理不尽大王、そこまで落ちたか…

 

 

 

 

 

J 「なあなあ、おれにも小アジ一つちょうだいよ~」

 

大王 「どうぞどうぞ」

 

じゃこ@内心「なんや、ええヤツやんw」

 

よい子のみなさんへ

お若いうちに「フェアプレー精神」とか「スポーツマンシップ」をよく学ばれることを強くお勧めします(爆)

 

 

 

 

さて、腐りきったおっさん二人は、仲良くノマセ仕掛けをぶっこんで、二晩目の宴会に突入。

理不尽が用意してくれた「犬鳴ポーク」と原木シイタケを、私のカンテキで焼いてほおばります。

 

 

 

最高であります。

やっぱり釣りは素晴らしい!

 

 

 

 

 

そして、ヤツは見ているのです。

このタイミングを待っているのです。

 

ヤツの名は「マーフィー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バリバリバリ~っ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

理不尽のノマセ竿に搭載されたシーラインが咆哮します。

 

間断なき突進と重量感、吠え続けるクリッカーは敵の情報を音感で表現してくれます。

 

 

(゚∀゚)キタコレ!!

 

 

飛びつく理不尽、そして渾身の大合わせ!?

 

 

 

 

 

 

 

うわっ、抜けた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

物語はここまでです。

 

ワテクシは4年越しのリベンジを成し遂げ、希少な超高級魚シロアマダイを初チャレンジで捕獲に成功。

 

そして、惨敗を喫した理不尽大王は、嵐が来る前に竿をたたんで釣り場を後にしました。

 

U海は理不尽大王には微笑まないのでしょうか?

 

漢理不尽45歳、どこへ行く?

 

もし、あなたの隣でぶっとい投げ竿をずらりと並べている髭面のおっさんがいたら訪ねてみてください。

 

「アナタは理不尽大王ですか? 彼のことを知っていますか?」

 

おっさんはきっとこう答えるでしょう。

 

「知らんな。でもな、兄ちゃん、釣り具はオリムピックが最高やで。」

 

 

 

 

 

ちゅうことでみなさん、よいお年をお迎えくださいm(__)m

 

理不尽大王、青イソメ500gは余ってるから年明けどっかへ投げに行こっ \( 'ω')/