今月4度目の観劇。大杉、じゃなかった多すぎw
四谷絵本塾ホールにて劇團88號さんの「悪妻身につかず」初日を観劇。
小説家の菊池寛は無類の人情家であった。その事は、親友の芥川龍之介や直木三十五の 死を悼み「芥川賞」と「直木賞」を設立した事からも良く分かる。 そんな心優しい菊池寛がとんでもない悪女と知り合い、あっと言う間に魅了されてしまっ た。その悪女は谷口初音と言い、先日まで遊郭で働いていた小才の利く妖艶な女性である。 菊池の状況に危機感を抱いた芥川龍之介と川端康成は、菊池にその非を説いて聞かせるのだ が、当の本人は頑なに聞き入れようとはしなかった。 そこで菊池と離婚調停中の正妻、包子に白羽の矢が立つ。彼女なら何とか菊池に意見し交流 を断ち切らせることが出来るだろうと。 ところが予想に反して事態は更なる泥沼へと嵌り込むのだった。 ハチャメチャなトタパタ 劇に多彩な出演人が華と色と恐怖を添える、不真面目にしてオバカな男と女の物語です。 (実在の人物に架空の登場人物を交えた人情劇/平成15年初演。再演多数)
大正時代のお話ですが、当時の雰囲気や史実に基づく部分などは当然ながらいろいろと混ぜこぜな感じもありつつ、初めての団体さんなので役者さんの拙い部分や複雑な人間関係が若干気になったものの、主役の乃池ヒロシさん演じる菊池寛の存在感がお見事でした。以前にも演られたそうでそういった点でははまり役なんでしょうね。
また脇を固める登場人物皆さんが真っ直ぐな感じで、また歌も上手い方もいてホント良い味出してましたね。
個人的には我らが齋藤彩夏さん演じる谷口初音の憎たらしいほど悪女っぷりにやられましたねぇ。
しかも今までにない美女オーラもさることながら粗野な妖しさにドキドキ(^_^;
しかも今までにない美女オーラもさることながら粗野な妖しさにドキドキ(^_^;
なもんでラストは少し切なさが残りましたが、これもシナリオの妙か。会話劇・人情劇としてはとても心に残るお芝居でした。