今月は週一で紹介しきれないというか多いっぽいんではみ出しモノをちょこちょことw
久しぶりに休日にやることやって時間が余ったので前から気になっていた本を購入。

大地氏はアニメ監督としては「おじゃる丸」や「フルーツバスケット」「すごいよ!!マサルさん」などでおなじみの日本現代ギャグアニメの第一人者。別に私がアニメ業界に就職するとか作るとかで読みたかったのではなくて、この方が携わったギャグ作品(特に「十兵衛ちゃん」など)のファンなのでその秘訣というか極意を知りたかったので手に取ったのです。
中身はというとタイトル通りアニメの「演出」についての話が中心なのですがその演出といった漠然とした肩書きの仕事の内容をどういったものかということを以前Web上でも連載紹介されていた文や絵も交えて分かりやすく解説しています。
まぁ最初のほうに演出とは「面白い物を作る」事または人、だということを言い切ってますのでソレで結論は出てるのですが、その面白い物という定義や技術的なノウハウを氏の主観で実際の過去の作品から例を出して事細かに解説しています。アニメの製作というとかなりキツイとか仕事自体がきっちりしているという漠然としたイメージがあるのですがこれを読んでるとその環境の中で氏がいかに楽しんでアニメを作っているのかが私のような素人でも良くわかる。要は楽しいから楽しい作品が生まれるというまさに正の連鎖。発想自体がやはり非凡なのですよね~。
そしてやはりというか赤塚不二夫信奉者としての影響は根っこの部分だったということ。スタートが赤塚作品しかもおそ松君という影響的な部分は作品を見ていてもすぐ分かります。赤塚作品を通らないと絶対出来ない仕事ぶりがいくつもありましたからねw 赤塚氏は生前「自分の作品のネタは名画からのパクリ(言葉は悪いが)が多い」というような趣旨の発言を公言していたのです。パクリというよりもアイデアを拝借して自分なりに消化して新たに面白いものとする手法です。昔は大らかだったですからね。で、詳しくはこの本を読んでいただければ分かるのですが大地氏も面白いと思った手法は自分なりに手直しして作品に反映させるそうです。そういう所にも影響があるのかと感心。巻末には影響を受けた作品が挙げられてますのでソレを観るとさらに氏のルーツが分かります。
ただ私が気になっていたのは氏が「自分は赤塚不二夫の真の継承者」だとか驕った部分が有るのではないのかということ。ギタリストでで言えばイングヴェイがジミヘンの生まれ変わりだとかいう変な勘違いをしていないかということなのですよ(分かりづらい例えだなw)
その点はこの本を見て安心しました。そんな思い上がりは微塵も無いようですねw 赤塚不二夫に近づこうとしている努力をしているうちにアニメのクリエイターとして成功したというところでしょうか。しかし赤塚氏に対する愛情は誰にも負けないという気持ちが強いせいか表向きには自分の作品に絶対の自信があるという自負の念が強いんですよね。でもソレはプロとしては当然だよなぁ。まぁこれも納得。
最後に声優の選び方、起用方法なども独特で氏の作品でデビュー、もしくはブレイクした声優も少なくない。声優に関しては製作サイドの諸事情もあるだろうしクリエイターの感性にもよって違いますからね。また氏の起用、および交代はアニメファンから見ると不可解な点もあるのですが。(特に後者はね・・・(^_^;) ただ良い悪いは別として少なくとも氏の作品は声優で他の作品と一味違うモノになっていることは間違いないですね。
ともあれ大地氏の信念というか真髄・極意を堪能できる一冊。
ギャグアニメ好きの方は読んでおいても損はしません。得もしないかも知れませんがw
ギャグアニメ好きの方は読んでおいても損はしません。得もしないかも知れませんがw