A-6 遭難通報は重大かつ差し迫った危険に脅かされていることを報告する移動局によって送信された通報や遭難状態にある移動局により要求された迅速な援助に関する他のあらゆる通報を含まなくてはならない。

 

(設問)移動局によって送信された遭難通報にはどのような文章が含まれているか?

1 移動局は差し迫った危険とは無関係であると判断した通報のみ

2 遭難状態にある移動局により要求された迅速な援助に関するあらゆる文章

3 離陸準備または着陸滑走にある航空機の目前の問題を報告する通報

 

これは比較的簡単な構文なので、理解も難しくないと思います。

主語:Distress messages

動詞:(shall)comprise

目的語:

①those messages sent by [mobile stations]=(reporting that they are threatened by grave and imminent danger)

(重大かつ差し迫った危険に脅かされていることを報告する)[移動局]によって送信された通報

②all other messages relative to [the immediate assistance]= (required by the mobile stations in distress)

(遭難状態にある移動局により要求された)[迅速な援助]に関する他のあらゆる通報

 

 

A-7 航空無線電話送信技術として、通信中の不要な遅れを排除するためにそれぞれの書面による通報は送信開始前に読んでおくべきである。

 

(設問)上の規程は何故、無線送信開始前に書面による通報を読んでおくべきと推奨しているか?

1 大声で通報を読むことは文法的な誤りをなくすことにつながる。

2 このことについては特別な理由はないが、機長への礼儀として行われている。

3 そうすることでスムーズな通信を促進し不要な遅れを排除するから。

 

commencementというと、2月という時期的に「卒業式」を思い浮かべますが「開始」という意味もあります。eliminate「排除する」も航空無線規定では頻出の単語ですね。

 

 

A-8 航空機局は航空地上局あるいは方向探査管制局からの方位角度、進路や位置について受信したときは速やかに、確認または訂正のために通報を復唱しなければならない。

 

(設問)上の規程は何故、航空機局が方位角度、進路や位置について受信した情報を復唱することを要求しているのか?

1 これはさらなる情報の送信を防ぐためである

2 これは(航空機)局が情報を正しく受信したことを確かめ、必要な場合は送信者がそれを訂正できるようにする。

3 そうすることで航空機局は方向探査管制局によって行われる計算を支援できる。

 

bearing:方位(角度)、heading:進路(機首の向く方向)は航空業界を目指す者としては知っておくべき単語でしょう。

 

 

A-9 航空無線航行業務において、安全の理由から動作中の計器を確認または調整するために行われる送信では通常の識別信号(コールサイン)の送信は望ましくない。但し識別信号のない送信は最小限に留められるべきである。

 

(設問)航空無線航行業務を提供する無線装置を確認または調整するとき、何に気をつけるべきか?

1 通常の標識信号の送信は安全ではない可能性があり避けるべきである。

2 通常の標識信号の使用は装置の確認または調整の際は推奨される。

3 装置の確認または調整の際であっても識別信号無しの送信は禁止されている。

 

identification「識別信号(コールサイン)」は無線用語として知っておきたいですね。