A-6

Z1、Z2(ともに誘導性負荷)およびRの全ての負荷は並列に接続されるので共通するVを実数軸方向に取り、それぞれの負荷の電流について複素平面で表してみる。

 

①誘導性負荷Z1、Z2

負荷Z1に流れる電流をIZ1とすると、力率0.8で有効電力400[W] であるから

(IZ1×0.8)×100[V]=400[W]

よりIZ1=5[A]である。このときIZ1の実数軸成分はIZ1×0.8=4[A]であり、素数軸成分は上図の直角三角形(力率0.8)よりIZ1×0.6=3[A]となる。

 

同様に負荷Z2に流れる電流をIZ2とすると、力率0.6で有効電力300[W] であるから

(IZ2×0.6)×100[V]=300[W]

よりIZ2=5[A]である。このときIZ1の実数軸成分はIZ2×0.6=3[A]であり、素数軸成分は上図の直角三角形(力率0.6)よりIZ1×0.8=4[A]となる。

 

これらIZ1とIZ2を合わせた電流IZ1+IZ2

上図のようになり、その大きさ|IZ1+IZ2|は√(7^2+7^2)=7√2[A]である。

 

Rを流れる電流IRとすると有効電力700[W] なので

IR×100[V]=700[W]

よりIR=7[A]である。このIRとIZ1+IZ2を合わせると回路全体を流れる電流Iとなるから

上図のようになり、I=7√5[A]より皮相電力=IV=7√5×100=700√5[W]となる。

また力率=(IZ1+IZ2+IR)/I=14/7√5=2/√5である。