A-15(1)GMSK(Gaussian Minimum Shift Keying)はガウスフィルタにより帯域制限したNRZ(Non Return to Zero:原点(0)に復帰しない)信号系列をベースバンド信号として変調指数m=0.5でFSK変調したものである。FSK=周波数変調なので振幅が一定であるためC級アンプを使える。

 

(2)π/4シフトQPSKでは同一の情報系列でも必ずπ/4の位相遷移が加えられる。(通常の)QPSKでは同一シンボルが連続すると位相の変化が起こらないため符号の切れ目が分からない信号となり復調するのが難しくなるが、π/4シフトQPSKでは同じ符号が連続して続いても必ず位相がπ/4回転するので符号の切れ目が分かりやすくなる。

 

また、QPSKの変調では占有帯域をできるだけ狭くするためにGMSKと同様にベースバンド信号をフィルタに通して帯域制限をかけるが、これにより振幅方向にも変調がかかってしまう。π/4シフトQPSKではQPSKに比べてこの振幅変調の変動が少なくなるという利点がある。