計算問題を中心に解説をしていきます。過去問のある文章問題は解説省略します。

 

A-1

過去問は令和3年7月(1回目)A-5(数値違い)がありますね。

 

のうちカッコ内の第1項、第2項、第3項はそれぞれ放射電界、誘導電界、静電界に対応します(距離に反比例する項が放射電界、距離の2乗に反比例する項が誘導電界、距離の3乗に反比例する項が静電界)。

従って|E1|、|E2|、|E3|が等しくなるとき

であるから、最初の等式部分を計算すると

となることがわかる。

 

同様に比率はr=5λを代入して

 

A-2 令和3年1月(1回目)A-2とほぼ同じです

A-3 

令和2年11月(2回目)A-4(数値違い)が過去に出題されています。

 

設問のアンテナの(半波長ダイポールアンテナに対する)相対利得20dB=100(真数)であるから絶対利得Gは100×1.64=164(半波長ダイポールの絶対利得2.15dB=1.64倍)となる。絶対利得Gのアンテナの実効面積AeはAe={λ^2/(4π)}×Gでるからλ=300/500=3/5[m]を代入するとAe=4.7[m^2]

 

 

A-4

令和2年11月(1回目)A-5(数値違い)が過去に出題されています。

 

頻出のdB計算の問題です。どうしてこんなにdBの計算ばかりなのかというと、dBを使うと掛け算を足し算にすることができるからなんです。それでは解いていきましょう。まずはフリスの伝達公式からですね。受信電力PR[W]、送信出力PT[W]、送信アンテナの絶対利得GT(真数)、受信アンテナの絶対利得GR(真数)、送信電波の波長λ[m]、送受信点間距離d[m],とすると

(上式においてLは伝送損である)

 

この(掛け算・割り算で構成されている)式はdBにすると足し算・引き算にできるので計算が簡単になります。

ですから全ての変数・数値をdBに換算することから始めましょう。まず伝送損Lから計算します。

周波数が6GHzですから波長λ=300/6000=1/20[m]なので

と計算できます。

 

あとはフリスの公式に戻って数値を代入するだけですが、注意しなくてはならないのは受信入力レベルが[dBm]表示(mW単位)になっていることです。このままでは単位が異なるので[dB](W単位)に変換します。[dB]=[dBm]-30で換算します。あとは送信出力10[W]=10[dB]も忘れずに変換しておきます。