問題はどこかで見ていただくとして(笑)、問題文(3)で開き角90度のとき、反射板の折り目からアンテナまでの距離dと放射パターンとの関連を解答しなくてはなりません。全く分からなかったのでいろいろ調べてみた結果をここに記しておきます。

 

半波長ダイポールアンテナ実物を①、影像を②③④とします。このとき、半波長ダイポールに流れる電流を+Iとすると、影像の性質から影像のアンテナに流れる電流は②④は-Iと逆相、③は+Iで同相になります。

 

これらのアンテナ(像)から十分に離れた点P(正面方向:0度)での電界強度を求めます。半波長ダイポールアンテナからの距離をr1とすれば、r2=r1+d、r3=r1+2d、r4=r1+dになることがわかります。さて、d=λのときを考えてみます。r2=r1+λですから①と②からの電波は経路的には同相になりますが、もともと②のアンテナ電流が逆相になっているので互いに打ち消し合う方向に働きます。④のアンテナも同様に逆相で加わります。③のアンテナはr③=r1+2λで、アンテナ電流は同相ですから①からの電界を強める方向に働きます。これらすべてを合成するとP点における電界強度は0(ゼロ)になります。

 

次にd=(3/2)λのときを考えましょう。アンテナ②についてr2=r1+(3/2)λとなり、経路的に逆相となりますが、アンテナ電流も逆相なので結果的に同相となり強め会う方向で働きます(アンテナ④も同様)。アンテナ③はr3=r1+3λとなり経路は同相、アンテナ電流も同相なのでこれも強める方向で働くのでこの時は点Pにおける電界強度は最大になります(主ビームが鋭い方向性を持つ)。

 

Yahoo知恵袋の解答に、d=λ/2、d=λ、d=(3/2)λのときのビームパターンを計算して作図された方がいます。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13184921088

左からd=λ/2、d=λ、d=(3/2)λのパターンです。ご参考まで。