コロナも落ち着いてきたことだし、そろそろ旅行もしたくなったなということで、少し準備を始めることにしました。まずは、旅行と言えば記念写真です。車での移動を念頭に置いた旅行ならば荷物が少々重くなっても問題ありません。ですから、大きなカメラを持って行っても(持ってませんが)困ることは少ないです。しかし、飛行機や列車の旅となるとちょっと違ってきます。できれば荷物は小型軽量にしたいものです。これが、自転車キャンプの旅だったり山旅となるともっと軽量化、かつ防水性能を求められたりします。

 

というわけで、私のメイン機材は、OLYMPUS OM-D EM-1IIIを愛用しています。とうとうオリンパスもカメラ事業から撤退し、後継のOM SYSTEMに事業を継承しました。そして、メインのカメラもOM-D EM-1からOM-1IIへと進化していますが、そこは高齢者です。そうそう高額なカメラに付き合ってもいられません。サブカメラは、ソニーのDSC-TX5を使っています。調べてみると2010年発売ということですので、14年も使っているのですね。1000万画素ということで、今では安物のコンデジにも見劣りする性能ですが、小型軽量で防水ということで愛用しています。多分、壊れるまで使い続けるでしょう。

 

撮影機材の大物はスタジオで使うならともかく、ロケで使う(というか旅行で使う)ものの最大のものは、きっと三脚ではないかと思います。三脚を使わないことも少なくないので、持って行かない人も多いと思います。特に、OM系のカメラは超強力な手振れ補正が付いていますので、三脚を使う時は手振れ補正を切らないとかえってぶれてしまうという様な事も起きるようです。(経験がないのでよくわかりませんが)しかし、三脚がないと普通のカメラでは絶対にできない・あるいはかなりやりにくいものが記念撮影です。自分が入った写真で、かつ背景が風光明媚なものとなると、どなたかに撮影してもらうか、三脚が必須です。

 

言い訳が長くなりましたが、そういう訳で、Ulanzi MT-21という三脚を購入しました。Ulanziというメーカーは中国の撮影アクセサリーなどを作っているメーカーのようです。HPを見てみましたが、あまり大きな三脚を作っていないところを見ると、プロ向けというよりもアマチュア向けのメーカーなのかもしれません。

 

というわけで、取りあえず仕様を書いておきます。

  • カラー:ブラック、素材:カーボンファイバー
  • 段数 : 3段、収納:折り畳み可能
  • 雲台タイプ:自由雲台
  • 積載質量 : 3kg
  • 本体質量:582g(雲台含み)
  • 最 大 管径:16mm、最 小 管径:10mm
  • サイズ: [全高] 1370mm [最低高] 144mm [収納高]38cm
こんなところでしょうか。一つ一つツッコミを入れていくと、長くなりますので、割愛します。
 
まずは、箱です。
 
 
Amazonから買ったので、中華発送とは違い箱がつぶれていません。だからどうだって話ですが。
 
 
箱から取り出すと、三脚本体、センターポール、説明書(中国語・日本語・英語)、アーレンキー、保証カード、そして袋が入っています。保証カードというか、合格証には深圳市の文字が書いてあるので、中国本国で生産されているようです。
 
 
雲台は、とてもかわいらしいもので、アルカスイス規格のマウントベースとなっています。実は私は、アルカスイスの三脚は初めてです。上の写真の右下の丸いネジは回転方向のロック、左のレバー状のネジはボール雲台のロック、右上の大きなネジは、マウントベースのロック、雲台の左上のレバーは、初めわからなかったのですが、ボール雲台のボールとは独立にマウントベースだけの水平回転をするためのロックでした。見た感じの精度は良いと思いますが、何分ボールが小さいのであまり重いものを載せるのは難しいでしょう。仕様では3kgとなっていますが、3kgでも長めの望遠レンズなどを使うとお辞儀しそうです。
 
 
雲台の固定は1/4インチのネジです。ですので、このままカメラをねじ込むこともできます。アスファルトやコンクリートに立てるならこの方が揺れなくてよいかもしれません。
 
 
三脚足の一番太いところは仕様通り16mmです。鉛筆のようなというのは大げさですが、太めの万年筆位でしょうか。これで持つのかと心配になる太さです。
 
 
そのアルカスイスマウントの裏側はこんな感じです。ネジにつまみが無く屋外での操作にやや難があります。常にコインかアーレンキーが必要です。
 
 
とりあえず、カメラを固定してみました。このような使い方なら必要十分です。
 
 
足を最大に伸ばすと714mmだそうです。マイクロフォーサーブに12-40mmF2.8のレンズでも、まだなんとか使えそうです。正直言ってこれが限界かもしれません。高さは低い!!と思いますが、机の高さくらいです。しゃがんで操作するのにはちょうど良い高さです。記念写真の場合は背景が見上げることが多い(レンズを上に振る)ので、それほど使いにくことはないかもしれません。
 
 
センターポールは雲台を固定するねじにセンターポールをねじ込んで取り付けるようになっています。ですので、三脚の下には取り付けできません。センターポールを取り付けた場合、センターポール1段よりも低くはできません。この状態では撮影は不安ですが、手振れ機能があるので使えるかもしれません。
 
 
センターポールをすべて伸ばすと、1369mmになるとのこと。これだとまるで長周期の地震のようにゆらゆら揺れます。手振れ補正の無いカメラなら、手で持った方がぶれないと思います。小型軽量のOMシリーズでも相当不安定で、ブレはともかく三脚ごと倒れそうです。風が強いときは止めておいた方が良いと思います。
 
せっかくなので、重さも測ってみました。
 
 
まずは、三脚の足だけ。330gです。さすがに軽いですね。
 
 
雲台を加えると512gになりました。つまり、雲台は182gというわけです。
 
 
さらにセンターポールを加えると589gです。センターポールは77gです。恐ろしく軽いです。カタログスペックは582gですから7gは何の重さなのでしょうw
 
三脚は、使う時は重く、持ち歩くときは軽くなって欲しいという無理を絵に描いたような機材です。私がメインで使っている三脚はカーボンが出たての頃に買ったGITZOのG1228という4段のものに、ベルボンの一番大きなボール雲台を取り付けています。センターポールを伸ばさなくてもアイレベルの高さで撮影できるので、センターポールは短いものに交換してあります。これで2kgちょっとあります。よほど風が強いときでなければ一眼カメラでの撮影には十分です。実は、もっと大きな三脚も持っていて、たしか6kgくらいあったと思いました。鬼のように重いです。しかも足をつなぐステーも付いている持ち歩けるものとしては最大のものです。TOYOとかMAMIYAとかのカメラを使う時には、これが必要なのでした。多分、もう使わないでしょうけどね。
 
写真には撮っていませんが、収納袋の重さも測っています。64gです。センターポールとあまり変わらないというのはセンターポールがすごいのか、袋が立派なのかw まだ届いたばかりなので、実践投入していませんが、記念写真ように活躍してくれることを祈っています。