先日、煙を合成した蒸気機関車をご紹介させていただきましたが調子に乗って第二弾、今回は電気機関車編です。
電気機関車なのに煙?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、今のように電車が主流になる前の鉄道輸送は旅客列車も貨物列車と同じく機関車が引っ張るスタイルが基本でした。これらの機関車には客車への暖房供給用に蒸気暖房装置というシステムが搭載されておりまして、この装置から蒸気機関車のようにスチームを吹き上げて走る機関車が存在しておりました…。
前置きが長くなりましたが、我が家の鉄道模型にもちをょうどその装置を搭載していた機関車がおりました。それがこの2両…。
EF61(上)とEF58です。どちらも旅客列車用として作られた機関車でした。
蒸気暖房装置といえばやはりEF61、こんなふうに勢いよくスチームを吹き出してました。
EF61は旅客用機関車としてデビューしたものの、その後旅客輸送は電車が主流になってしまったため大規模な量産には至りませんでしたが、暖房供給装置が必要な客車を使用する荷物列車の牽引に重宝され、生涯の大部分を荷物列車牽引で全うするカタチとなりました…。
こんなふうに屋根から煙を吹き上げながら荷物列車を引っ張って走る写真がよく鉄道専門誌などに載っていました。
旅客用機関車の定番、EF58も煙を出す機関車でした。EF61と同様、晩年は荷物列車牽引に活躍してました。
大柄な車体に纏わりつく蒸気の煙、EF58ならではの迫力です。
この蒸気暖房装置は、そもそも水と電気が大変相性が悪く電気機関車にはあまり相応しい装置ではなかったようで、その後に作られた新しい形式の機関車では電機暖房装置に変更されてしまったので、その後煙を出す機関車が登場することはありませんでした。
蒸気機関車編よりもウンチクが長くなってしまいましたが、電気機関車が煙を出して走ってる風景というのも、ずいぶんと遠い昔の話になってしまいましたよね…。
ちなみに我が家の煙を出す機関車はこれで全部です。今回もお付き合いいただきありがとうございました。