NO434 '06 5/12 JA7HOQ
①前号の"CQ10"キプロスとの交信は書き直しました。④ハムは.今から楽しみにしている。
サイクル23は変なE層.F層伝播だった。ここ一発が出なかった。叉.末期には磁気嵐が多発した。デリンジャーこそ余り出なかったものの欲求不満が残ってしまった。
皆.サイクル19(超極大)のような再来を望んでいる。
過去のサイクル21は比較的良かった。CQ 10(28MHZ)でガツンとコールバックされた。近くのUゾーン(旧ソ連)辺りの局だと思った。ところが.珍しく地中海のキプロス島。余り強いので.てっきり500wだと思ってパワーを訊いてみた。QRP(小電力)5wだと云う。こんな楽しい交信が毎日出来そうである。
尚.国名は判りにくい。キプロスはQSLカードにはCypernと書いてあった。Saipan島と似ている。
かつてバーマがどこの国か判らず恥をかいた事があった。
旧号にサムイ島・アッツ島.キンタマーニ等を書いたが変な名称があるものである。
今は昭南島を知らない人が多くなった。又.新西蘭.華盛頓と書いても読める人は少なくなった。
ベトナムはベと略す人はいるが.キ印のキと書くのは私だけである。勿論.北朝鮮である。教養のある諸兄に云うのは大変失礼だが‥‥万が一.判らない方.キ印はちゃんと辞書に載っている。今は死語となっているが‥。
②次の質問があったのでお答えする。
ja7hoq様 投稿者:poo 投稿日: 5月11日ipnet1036.ins.cypress.ne.jp
はじめまして。コールサインから相当以前からのアマチュア無線家だと想像しておりました。私も30数年前電話級の免許をとりました。ペーパーハムで、実際の運用をした事はありませんが、30年前、Eスポの影響でここ和歌山県にて北海道の方の交信を聞いた事があり、「不思議やなあ」と感じた事がありました。地震の前兆として岩石破壊に伴う電気・磁気の変化があるという事は、色んな方の説を読んで「そうだろうな」と思っています。太陽や月の影響も毎日の潮の干満やオーロラなどの現象から想像できます。ただja7hoq様の投稿は、一般人レベルでは高すぎて、多少無線をかじった事のある私にも???と思う事が多々あります。
その一つが、「イオノグラム」です。「イオノグラムとは何ぞや?」というところから、イオノグラムの見方を小学生レベルである私や他の方のために理解できるように噛み砕いて解説していただけないでしょうか?既に解説済みなのかもわかりませんが、ご解説もしくは一般人にも良く分かる情報の所在場所お知らせくださいませ。よろしくお願い申し上げます。
③イオノグラムの見方に付いて。
Nictの専門家にお願いしたいのですが地震関連HPの常連は誰もおられません。
前の学校では日本電波協会の電離層伝播.郵政省電波研究所の季報報.CQのダイナミックハムシリーズ.CQのハムジャーナル等を見る事が出来たのですが今は図書館にもありません。最新の情報を入手出来ないので解説しようがありません。古い理論は時代遅れになっています。
一方.大学等では細分化され.より専門的になっているので天文.地球物理.電気電子工学.情報通信工学から地震.噴火迄の幅広い専門知識を持った教授は誰一人おりません。
自分の専門分野を守るのが精一杯で.他の研究領域に踏み込む学者等はいません。
下手な予知をして外れれば学究生命はそれでお終いです。だから学.究者はこのサイトには目もくれません。それではと直接.国分寺や山川観測所を訪ねても無人観測だと思うので専門の担当者に会えないと思います。
何を言おうとしているかもうお分かりだと思います。自分でやるきゃしかないのです。
④毎日イオノグラムを観察し地震との関連性を調べるのです。根気が要ると思います。
⑤椋平翁の膨大な気象観察ノートをTVで見て驚嘆しました。長年のデータの積み重ねだと思います。今.後継者は誰もいません。ただ言えるのは虹観測地点が限定されていたと云う事実。放射線にも影響され適中率が低下しているのを翁自身が嘆いておられました。
根拠のある事だと私は思いました。例えば富山湾。虹ばかりではなく蜃気楼が出ます。
蜃気楼と電波伝播は関係して来ます。殆どが季節的要因でしょうが地下の異状がからんでいるのかも知れません。叉.キの核燃料処理中の放射能は米機のレポがありました。
その時の日本海の電離層異状は旧号に書いておきました。
虹の光も電離層反射波も電磁波です。②に書いた通り.虹.蜃気楼.ダクト.上層大気.電離層.イオン.岩盤破壊.太陽活動等を総合的に研究しているものは誰もいません。
富山でイオン測定をしている佐藤氏から時々レポがありますが地震との相関は相当.深いようです。
⑥上記③④ではpooさんに怒られてしまいますので分る範囲で書きます。
この観測所は日本にたった4ヶ所です。
電離層はイオン層と云われますが実際はプラズマ層です。
発見者の名からケネリー.ヘビサイド層とも云われ.上空の稀薄な空気が電離されて生成されます(強いエネルギーが大気を電離させる)。ガスバーナーやナイターの光線は熱エネルギーや光エネルギーですがこの程度のエネルギーでは大気電離は不可能で電離層は出来ません。電離エネルギー以上の強エネルギーの紫外線や放射線等により上層大気(酸素や窒素)が電離(Ionization)されます。大気が電離されると.例えで云えば空飛ぶ布絨毯から金絨毯(電気を通す.電波を反射する金属)に変身します。
これが電波を吸収.減衰させたり反射したりするのです。
⑦電波の性質は定速性.直進性.反射性です。イオノグラムは真上に向かって周波数を変えながら電波を発射し.反射して来た電波を受け.時間を測ります。
電波の早さは一秒30万Kmと一定。従って反射点の高さが分ります。
電離密度が高いと反射は強くなります。強い反射量が仮に赤.中間が黄になるようにしておけば色で密度が判るようになります。所が余り強い反射は地面で反射してしまい叉.上に向かい電離層で再び反射され戻ります。
当然.時間は2倍になる訳で2倍の高さの偽像を表示します。
実際はこの高さの電離層は存在していないのです。これをマルチエコーと云います。
一方.層の組成により又.高密度であればある程.高い周波数の電波をも反射するようになり横線が伸びます。その周波数の右端(最大)が20MHZであれば20MHZ迄反射した事になります。21MHZは反射せず突抜けて宇宙の彼方へ飛んで行っている訳です。
これを臨界周波数(fx)と云います。実際は直角(真上)に発射する通信電波はありません。軍用探知電波やETと交信するならば別ですが…。
実際の入射角はこれより遥かに低いので見かけ上の臨界周波数は何倍も高くなりfxが20MHZでもFM放送位は軽く反射して.遠距離放送が受かります。
電離層は下からD層.E層.F1層.F2層に別かれますが日変化.季節変化.年変化.緩慢変化.突発変化等があり.太陽活動.大気物理.化学的変化.地磁気.地下岩盤の大破壊.大噴火活動.内部ガスやマグマ噴出他の影響を受けます。
地震前兆のキーポイントはE層(約100Km)です。
D層は主にAM放送.電波時計.F層は短波伝播等に影響します。
地球の裏側に電波が届くのは1回反射ではなく.複数回.電離層反射を繰り返し届くのです。地球を1周する程.伝播状態が良い場合もあり又.多数の経路を電波がたどるとエコーが出て電信は判読不可能になります。電話はカラオケのエコーと同じ.声がよくなります。
この逆が磁気嵐等で短波帯の信号が殆ど聞こえなくなります。
もっと高い周波数帯にブロッキング(感度低下)が起きる場合があります。このような伝播コンデションも考慮する必要もあります。
これ等を見極め.地震前兆以外の要素を排除し長期のデータを積み重ねないとなりません。一朝一夕にはイオノグラムからは読み取れないのです。
おまけにトロッポやフロントスキャッター.バックスキャター.FEI.TEP.流星雨.宇宙塵等が関係してきます。
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