地震前兆
2006年01月30日
NO398-5   '06 1/30   JA7HOQ   

1月29日に季節外れのスポラデックE層(夏場に100Km位の上空に突発的に現れるVHFを反射する強いイオン層)が現れました。
                   
アジア放送研究所の「FM TV異常伝播」によると東京の細野さんが29日夕、中国語のFM
放送を受信。千歳のJR8MCRさんも同日夕、韓国語、中国語のFM放送を受信されています。
Q太郎さんの10mFMの詳しいハムの交信レポ等も拝見しました。
      
この伝播状況から判断しますと通常の水平Es(中部日本近辺)ではないかと考えられます。
この日の山川や国分寺観測所のイオノグラムの臨界周波数は10メガを軽くオーバーしていました。
韓国や中国からの電波は入射角が低いので臨界はこの数倍になるでしょう。
当然、FM周波帯も反射します。
      
30日、朝刊の天気図によると1028Hpaの大陸からの移動性高気圧が日本全体を広く覆い、珍しく気温もかなり上昇(蒸発)しました。
可能性は低いのですが、今回の異常伝播は降下性空気層によるダクトでは??とも考えられます。温度が上がった午後~夕方によく出現します。
アマチュア無線家はこの高気圧(沈降性ダクト)によるVHF帯の異常伝播を夏場には毎年、よく経験しています。
即ち、乾燥した下降気流の為、地表付近の湿気を帯びた空気が閉じ込められ、境界面に著しい温度差の逆転層が生じます。この為、電波は屈折してかなり遠方に届きます。
寒くても蜃気楼は現れるので、あながち冬場に絶対出ないとは言い切れないと考えました。

もし気象性ダクトなら地震は起きませんが、地震性のスポラデックE層であれば90時間以内に少し大きな地震が発生する可能性があります。場所は関東以西の西日本~九州、沖縄方面です