かつては「1号回線」であるau回線と同居していた「12号回線」の楽天モバイル.実は,筆者にとって楽天モバイルとして初めての契約ではなく,2本目に該当する.
 1本目だった「7号回線」は,所謂「MNP弾」となってauを経てpovoとなり,そのMNP弾で(タダ同然で)撃ち落とした「iPhoneSE(3rd)」の中にeSIMとして残っている.この「iPhoneSE(3rd)」の物理SIMスロットには,「3号回線」であるdocomoが入っているが,そちらは音声通話系がメイン.データ通信は,同じくeSIMで突っ込んである「11号回線」のLINEMOが受け持っている.

 その「12号回線」は,楽天モバイル版の「AQUOS zero6」であるSH-RM18内にeSIMとしてデビューし,この端末に「1号回線」であるauの物理SIMを挿していたが,この端末のバッテリーが「爆発寸前」になってしまった.

 

 

 最終的に「1号回線」のauのSIMは,SoftBank版の「AQUOS zero6」であるA102SHに引っ越したが,「12号回線」の楽天モバイルeSIMは,au版「AQUOS wish」であるSHG06に改めてダウンロードし直した.

 SHG06に入っているSIMは,この12号回線(楽天モバイル)だけなのだが,自宅でも職場でも繋がらない楽天モバイル単体で,大丈夫かいな?という「騙し騙しの運用」だった.
 とは言え,電車内を含めて屋外でならそれなりに繋がる.地下や長いトンネルなどでは弱い部分が,ちょくちょく見られるが,それはSoftBankなどでも少なからずあるから,ある程度割り切っている.
 余談ではあるが,このような地下やトンネル内に関しては,SoftBankよりもauのほうが繋がるように感じる.ただし,山間部に関しては,以前よりもSoftBankのほうが改善が著しく,auよりも繋がりやすい印象になった.

 問題は,一日のうちで比較的「滞在時間」の多くの部分を占めることになる自宅と職場で「ほぼ使い物にならない」という楽天モバイルの脆弱性.
 自宅に関しては,Wi-Fi環境を構築しているので,データ通信は問題なく繋がるのだが,「電話」としては使えないだろう.ただし,屋外に出ればアンテナピクトが動く.尤も,使うとすれば「着信」が主体だろうから,ほとんど役には立たなそうだ.

 職場については,事務室外に出て窓際まで行けば何とか……ではあるのだが,自席周りではデータ通信・通話とも「うんともすんとも言わない」状態であった.
 これでは,契約してみたものの,実用には全く適さない状況と言わざるを得なかった.

 尤も,初めて契約した頃には,まだ「月1GB以下なら基本料金無料」という「Rakuten Un-Limit VI」の時代だったから,これでも「実験用」としてはいいかと思っていたのだが,一昨年の半ばからは,強制的に「Un-Limit VII」に移行となって,最低(月3GBまで)でも980円+税,と税込では1K円超になってしまった.
 どうしたものかな,と思いながらも,そのうち「MNP弾」としての使い道もあるかと,そのための維持費的に辛抱していた.

 ところが,最近になって,職場の執務スペースでも電波を掴むようになったことが判明.
 一方で自宅では,未だ屋内では「圏外」になってしまうことが多いため,「電話」としては「不適合」と言わざるを得ない.

 それでも,職場で使い物になりそうになったことは,多少なりとも「朗報」と言えるだろうか.

 ところが先日,楽天モバイルで全国的な通信障害が発生.


 通話は問題ないようだが,データ通信はアンテナピクトが立っていても接続できないことが多発していた.
 サイトやアプリによっては使えるものもあったため,一見すると,楽天モバイルではない部分に障害が生じているようにも感じられたのだが,そうではなく,楽天モバイルの問題だったらしい.

 筆者も,とあるサービスを使おうとしたら,恰もDNSエラーかのようなメッセージが出る.
 しかし,同じサービスに対して,違うキャリアの回線を使えば表示される.
 楽天モバイルの端末を再起動してみても,症状に変わりはなかったが,もしやと思ってネット上の情報を当たったところ,楽天モバイルの通信障害だということがわかった,という次第.

 しかし,悲しいかな,楽天モバイルのシェアがあまりにも低いため,ニュースでの取り上げられ方がショボ過ぎた.
 これでは,何が起きているのかわからない,という人も少なくなかったのではなかろうか.

 メールやLINEメッセージなども届かないため,送られたことが判らなければ知ることもできない.
 一昔前なら「メール送りましたから」と電話で連絡してくることに対して「メール使ってる意味ないじゃん」と思っていたのだが,このような場合には無意味でもないのか.

 更に悲しいことには,半日ほどの通信障害が復旧した途端に,マクドナルドで業務用の通信に障害が発生し,日本のみならず各国の店舗での営業に支障を来し,臨時休業になってしまったところも多かったようだ.
 こちらのほうは大ニュースになってしまったため,楽天モバイルの通信障害など「なかったこと」だったかの如く,忘れ去られてしまった.

 楽天モバイルなど,マクドナルドのような「世界的大企業」の前では,所詮この程度の扱いなのか.
 かつてドコモやKDDIで,大規模な通信障害が発生した時には,結構な騒ぎになったかと思うのだが…….

 楽天モバイルの場合は,現在でもKDDIにローミングで接続することもあるため,KDDIで障害発生となった場合にも影響を受ける可能性がある.
 筆者のように,楽天モバイルを「非常用」とか「実験用」と割り切って,「副回線」的に利用するのならばいいのだが,「楽天モバイル一本」に絞るのは,まだまだ「当分の間は様子を見たほうがいい」と思われる.