鳥インフルエンザを含めて、いろいろ鶏関係の病気の話題が続きますが、今度はブラジルで、ニューカッスル病ウイルスというものが、鶏から検出されたと報じられています。

 

ニューカッスル病とは以下のようなものです。

 

ニューカッスル病は、鳥類のウイルス性感染症である。ニワトリをはじめ多くの家禽や野生鳥類に感染する。日本も含めた多くの国に在来する病気で、伝染性が高く、経済的にも重大な影響を与える。

 

日本ではニワトリ、アヒル、ウズラ、七面鳥に関して家畜伝染病予防法の法定伝染病に指定されている。 Wikipeida

 

今回のブラジルでは大規模な感染にはなっていないようですが、しかし、あっという間に輸出が停止されるということを目撃しています。

 

鳥インフルエンザの際の世界中での大量殺処分などでもそうでしたけれど、今のような病気の時代には、食料流通に「突然」何が起きるのかはわからない面があります。

 

たとえば、日本の鶏のヒナは基本的に 100%輸入されているので、ヒナの輸入が止まれば、「国内の卵の生産も止まる」ことになり得ます。

 

そんなおり、 英国では、「人工の鶏肉」が承認されたりしているようですけれど、今後の数年は、食糧について常に危うい状態が繰り返されるような気はします。

 

ブラジルのニューカッスル病についての報道です。

 

 


【ブラジルで「ニューカッスル病ウイルス」が検出され、鶏肉輸出が停止、生産企業の株価が大幅に下落】

'Newcastle Virus' Detection In Brazil Halts Chicken Exports, Sends Shares Of Producers Sliding
zerohedge.com 2024/07/20

 

 

鳥インフルエンザが米国全土の商業農場を襲っており、これまでに 9人の感染例が報告される中、ブラジルでニューカッスル病が新たに発生したため、南米の同国は家禽類の輸出を一時停止せざるを得なくなった。

 

ブルームバーグによると、世界最大の鶏肉供給国であるブラジルは、リオグランデ・ド・スル州の養鶏場でニューカッスル病ウイルスが検出されたことを確認した。

養鶏場の鳥はウイルスのさらなる感染を防ぐため殺処分された。

 

同国の農業省が出した通知によると、同国はアルゼンチン、欧州連合、中国、インド、南アフリカ、メキシコへの鶏肉、卵、その他家禽由来製品の輸出を停止した。

 

ニューカッスル病ウイルスは人間には影響しないが、感染力が非常に強いため、7月18日にこのニュースが報じられて以来、ブラジル国内の主要鶏肉生産企業の株価を急落させた。BRF 社の株価は 7.5%下落し、Marfrig Global Foods 社は 9%、JBS 社は約 2%下落した。

 

 

ウイルスの検出に関するブルームバーグの詳しい情報は以下のとおりだ。

 

ブラジルのカルロス・ファバロ農業大臣は、鶏一羽が呼吸器系、神経系、消化器系を侵すニューカッスル病の検査で陽性反応を示したと述べた。

 

同大臣は 18日、記者団に対し、悪天候の後、鶏舎の屋根が崩れ、感染した野鳥の糞便に含まれるウイルスに鶏がさらされた可能性があると語った。

 

「今回の事例は孤立したケースのようだ」とファバロ大臣は語った。「この地域や、他の地域にも他に病気の動物がいる兆候はない」

 

ニューカッスル病がブラジルの家庭で飼われている鳥で最後に見つかったのは 2006年のことだ。国際獣疫事務局のデータによると、同国では商業用の鶏の群れでこの病気が報告されたことはない。

 

しかし、この出来事は、世界の食糧供給チェーンが脆弱であることを改めて思い起こさせる。

 

そして、どの政府も、一瞬の予告で食糧の輸送を停止することができ、それは大幅な価格変動につながる。このような不確実な時代においては、地元で調達するか、まだ購入していない場合は農地の購入を検討するのが賢明なのかもしれない。

 

巨大企業に頼るのをやめ、地元で調達できるようにするべきだ。

 

 

 

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