”「デング熱撲滅」のために”

 

 これが「科学的」人為介入の結末

 

南米の全域で、蚊が媒介するデング熱の流行が過去最大のペースを保ちながら拡大していることが報じられています。

 

特に感染者数が多いのがブラジルですが、思い出すべきことは、

 

「ブラジルは昨年、デング熱撲滅のために遺伝子を編集した蚊を放出した」

 

という試みを行ったことです。

 

その結果、その翌年の今年 2024年には、撲滅どころか「過去最大のデング熱の流行」が起きてしまっているのです。これについては、2ヵ月ほど前にも記事にしたことがあります。

 

デング熱撲滅のために遺伝子編集蚊を放出した後、デング熱症例が400%増加しているブラジルで、他にもマラリア、ジカ、麻疹、コレラ症例が急増中
 地球の記録 2024年3月4日

 

この記事を書いた 3月の時点では、2024年の南米でのデング熱の流行拡大が、その頃がピークなのか、さらに拡大していくのかはわからなかったのですが、その後、現在に至るまで、状況は悪化し続けているようです。

 

以下は、2024年の第15週までの、南米を中心としたデング熱の症例の累積数のグラフです。

 

2014年-2024年の南米のデング熱症例の累積数

economist.com

 

エコノミスト誌によれば、ブラジルでは、病院での対応だけでは追いつかず、首都ブラジリアには野外病院が建設されているとのこと。

 

 

こうなってくると、デング熱を撲滅するという名目で遺伝子を編集した蚊を放ったことは「役に立たなかったのではなく」

 

「むしろ事態を極度に悪化させた」

 

ことを示しています。

 

もしかすると、蚊を絶滅させるために放たれた遺伝子編集蚊たちは、生き残った一部が、遺伝子レベルでの「スーパーモスキート」に進化した可能性さえ考えられなくもないかもしれません。

 

もし仮にそのような進化を果たしていた場合、南米でのデング熱禍は、今後も延々と続く危険性もあります。このシーズンの流行が収まったとしても、次のシーズンにまた一段と激しい流行を繰り返す可能性があるとも思われます。

 

この「役に立たなかったのではなく、むしろ事態を極度に悪化させた」というフレーズは、新型コロナに対してのワクチンを彷彿とさせる部分もないではないですが、現在の南米で起きていることは、病気に対しての人為的介入の結果と意味をよく示しています。何もしないほうがよかった、という言葉は、ほとんどの流行病にあてはまります

 

南米のデング熱の大流行についての報道です。

 

 

【デング熱がラテンアメリカで懸念を引き起こしている】

Dengue sparks concern in Latin America
chinadaily.com.cn 2024/05/02

 


4月17日、ペルー・リマ郊外の病院内を歩くデング熱患者。

 

ラテンアメリカ全土でのデング熱の流行は憂慮すべきレベルに達しており、今年報告された症例数はすでに 520万人を超えた。

 

汎米保健機関(PAHO)のジャーバス・バルボサ所長は最近メディアに対し、「私たちは緊急事態に陥っています」と語った。

 

デング熱が南米の大陸全体に広がるスピードは前例のないものとなっている。

 

2024年に肺ってから、デング熱により 1,800人の命が奪われているが、今年の最初の 3か月の 1,000人から大幅に増加している。

 

アルゼンチンとブラジルは最も大きな被害を受けている国で、合わせて感染者数の過半数を占めている。アルゼンチンでは、2024年の最初の 8週間に過去最高となる 5万7,461人の感染が報告された。

 

デング熱は蚊が媒介するウイルス性疾患で、都市化や旅行などの要因により世界中に急速に蔓延している。

 

深刻な増加は他の地域でも見られる。

 

ペルーの医療当局は、2024年の感染者数と死亡者数が前年同期と比べて 3倍以上に増加したと報告した。政府は感染拡大を抑えるために特に貧しい地域で苦戦しており、ペルーのディナ・ボルアルテ大統領は国家的な対応を強化するための「緊急命令」を承認した。

 

エルニーニョ現象の気候パターンのため、今年は非常に激しい降水量が予想され、蚊の繁殖地がさらに多くなるだろうと専門家たちは指摘している。

 

デング熱のワクチンは存在するものの、入手可能性が限られているため、感染を直ちに抑制することはできないと汎米保健機関は警告した。

 

 

 

 

 

 
※本日より酒ウイークに突入します、
酔っ払って記事が投稿出来ませんので(笑)
 
( `・∀・´)ノヨロシク