”高学歴の方々の「傾向」”

 

以前から、さまざまな国で、繰り返して発表されていた調査でどんな人たちが(コロナ)ワクチンを接種し、どんな人たちが忌避したかという傾向を探るような研究をよく目にしました。

 

おおむね、どんな調査でも、

 

「高学歴の人たちが、ワクチン接種を積極的に受け入れていた」

 

というようなことが言われたりしていました。

 

逆にいえば、ワクチンを忌避した人たちでは、学歴の高くない人たちが多く見られたという主張でした。

 

日本にもそれと似たような調査はあったと思いますが、顕著な例として、「イスラエルの軍人 18万人を対象に行った研究」が、論文として 2023年に発表されていたことがあります。

 

知能の高い人がワクチン接種を受ける可能性が高いのだろうか
Are intelligent people more likely to get vaccinated?

 

 

この論文の目的は、「次のパンデミック等の場合に、いかに多くのイスラエル国民にワクチン接種を展開できるか」ということにあり、その傾向を探るために、ヘブライ大学の軍事医学科やスラエル国防軍医療隊などの研究者たちによって発表されたものです。

 

そこから抜粋しますと、以下のような部分が散見されます。

 

イスラエルの論文より

 

…遵守者(ワクチン接種の遵守者)は、非遵守者と比較して、より高い一般知能スコアおよび軍事社会スコアを示した。知能の高さは、ワクチン遵守の最も強力な予測因子だった。

 

…新型コロナウイルス感染症のブースター接種を受けた人たちは受けなかった人たちよりも高学歴である可能性が高いと報告されている。系統的な分析において、高等教育とワクチンの受け入れとの間に同様の関連性があることを発見した。

 

sciencedirect.com

 

当時は、こういう調査を見て、「へえ」とか思っていましたが、冷静に考えますと、

 

「それは当たり前」

 

であることに気づきます。

 

一概には言えないですけれど、高学歴という意味が難関大学の卒業者だという意味だとして、おおむね、

 

「そういう人たちは子どもの頃から、権威や体制や世間の常識に従順であることが多い」

 

ということがあります。あくまで「おおむね」であり、全部ではないです。また、「権威」という言葉は大げさですが、まあ、先生でもいいですし、あるいは「世間でエラいと言われている人をエラいと思う」という感覚でもいいですし、まあ、そんな感じのことです。

 

権威や体制に不従順である高学歴の人たちもいないではないでしょうが、最近は難易度の高い大学の受験は大変らしいですので、子どもの頃からそういう態度で生き続けて、高学歴者となるのは難しい気がいたします。

 

権威や体制に「不従順」な高学歴者の代表的な人として科学者フレッド・ホイル博士がいますが、理論物理学者のミチオ・カクさんは自著『パラレルワールド』の中で、以下のように書いていました。

 

ミチオ・カク『パラレルワールド』より

 

…これに対し、ホイルの態度はいかついブルドッグに似ており、かつてアイザック・ニュートンがいた伝統あるケンブリッジ大学にはそぐわない存在に見えた。

 

ホイルは子どもの頃から反骨精神にあふれていた。三歳で九九の表を覚えてしまっていたので、先生からローマ数字を覚えるように言われたことがあった。「8をわざわざ Ⅷ と書くなんて、ばかばかしくてしょうがないじゃないか」とホイルは鼻で笑いながら思い出している。一方で、法律にしたがって学校に行かなければならないと言われたときのことは、こう書いている。

 

「不幸にも、強大でろくでもない『法律』とかいう獰猛な怪物が支配する世界に生まれついてしまったのだとあきらめた」

 

権威を見下すホイルの態度は、別の女の教師との諍(いさか)いで揺るぎないものとなる。その教師は授業で、ある花びらの数が五枚だと言った。

教師が間違っていることを示そうと、ホイルはその花で花びらが六枚あるものを学校へ持っていった。すると、生意気さにかちんときた教師は、彼の左の耳を強くひっぱたいたのである(のちにホイルはその耳が聞こえなくなっている)。

 

この特異な例はともかく(好きなエピソードなので書いてしまいました)、一般的には高学歴者は体制に従順な児童期、青年期であることが多いと思います。

 

そして、たとえば、今の社会で最も高学歴に該当する人たちの中には医師が含まれます。

 

以下は、その高学歴者ばかりと思われる人たちの「行動」の記録です。大阪府の 65歳以下の医療従事者のコロナワクチン接種率の推移となります。

 

大阪府の65歳以下の医療従事者のワクチン接種率の推移

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1回目と 2回目は、ほぼ 100%に近い。最初のブースターも 85%です。

 

大阪以外でも、医療従事者については同様の傾向の数字となっているはずです。

 

あくまで一例とはいえ、これもまた「高学歴の実相」のひとつでもあります。実際に行った行動という意味です。

 

高学歴の人が多い他の職種での接種率がどうなのかは定かではないですが、医師ほどは高くはないだろうとは思います。

 

医師には、先ほどの高学歴者の特徴である「権威、体制、規則に従順でありやすい」ということに加えて、医学部で薫陶を受けているというもうひとつの宿痾があり、そのために上のような飛躍的な率に「なりやすい」のだとも思います。

 

以下は、2022年11月の In Deep の記事からの抜粋です。

 

2022年11月15日の記事より

 

なぜ、日本でも、あるいは他の国でも、あの戒厳令政策に大部分の医師たちまでもが従い、ましてや、ワクチンさえ多くの医師たちが奨励したのか。

 

ほんの少し合理的に考えればわかるようなことに対して、なぜあのようなことになったのか?

 

少し前に、「マインドコントロールを増大させるもの」という記事を書きましたけれど、このマインドコントロールは、一般の人々に対してだけではなく「医師に対しても同じ」だということにも気づきます。

 

お医者様は、基本的には全員が大学の医学部を卒業してから医師になりますが

 

「医学部というのは、軍隊でいう軍人養成システムになっている」

 

という大きな現実があります。

 

もちろん、そのことを批判しようとしているわけでは当然ありません。

 

つまり、多くのお医者様方は、悪意からあのようなことを述べたり、おこなっているのではなく、「それ以外の方法論を教わっていない」という部分が強そうです。

 

熱が出たら解熱剤、ガンに対しては抗ガン剤、感染症の予防にはワクチン。

 

そうならざるを得ない。そう「本当に確信」している

 

これは、そのお医者様が良い人だとか素晴らしい人物だというような人間性とはまったく関係のないことであり、現代医療者の養成所で訓練を受けた人々は教わったことに従うしかないという現実があるというだけの話です。

 

先ほどのマインドコントロールの記事では、

 

「マインドコントロールは、時間の経過と共に自己暗示が加わる催眠状態となるため、その催眠を解くことが大変に難しい」

 

と書かせていただいていますが、大多数のお医者様たちも同じだと考えざるを得ません。

 

indeep.jp

 

もちろん、その中から「マインドコントロールから解けていく」人が、ほんの少数ではあるにしても、出てきます。

 

上の記事では、アメリカの小児科医であったロバート・メンデルソン医師 (1926-1988年)や、日本の医学者だった安保徹さんが、「マインドコントロールから解けたとき」についてもふれています。

 

先ほどの大阪府のワクチン接種率のグラフからいいますと、最初の 1回目と 2回目の接種を拒否した「 0.4%」などのごく少数が、それに該当するのでしょうか

 

他の職種にしても、高学歴の人たちが多い職種ほど、「マインドコントロールの呪縛から解放される」人たちの率は、やはり低いようには思います。

 

もちろん、高い学歴を持つ人たちを揶揄しているのではありません。それは、はっきりさせておきたいと思います。

 

尊敬はしないですが、否定的な見方もしません。

 

そういう方々は、多くの人が、小さな頃からよく勉強をして、人生の道を踏み外さないで真っ直ぐに来られた方が多いと思います。

 

それは立派なことだと思います。

 

本当は子どもの頃にやりたかったことも、ある程度は抑えて生きて、そして大変な努力を積んできたという意味では、ある意味で尊敬に値します。

 

しかし。

 

ここに問題があるのです。

 

自分に対しての規制、抑制、そして努力は、「どれもマインドコントロールを強化する心理状態を育む」可能性が高いのです。

 

ひとつには「自己とその環境すべてを否定することを思考する」ということをしなくなる、ということもあるかもしれないですが、それはたとえば、人間の脳の成長の特徴からも言えなくもないかもしれません。

 

以下は、2011年のオランダやアメリカの科学者たちによる論文の冒頭で、これが論文の主題ではないですが(瞑想の効果についての論文です)、「人間の脳の発達の性質」などをよく示しているのではないかと思います。

 

 


論文「脳と認知可塑性の神経科学的研究におけるツールとしてのメンタルトレーニング」より

学習能力は脳の可塑性(変化する性質)の機能であり、すべての動物の生存に不可欠だ。人間は適切な訓練を受ければ幅広いスキルを習得できるため、この点では注目に値する。

 

過去数十年間の神経科学研究により、人間の脳は可塑的であり、そして、これまで考えられていた以上に可塑的であることが確認されている。

 

最も顕著な発見の 1つは、おそらく、成人の脳が経験の結果として構造と機能の両方で依然として大きく変化する可能性があるという観察だ。

 

…したがって、可塑性は生涯を通じて保持される神経系の固有の特性であり、精神的実践を含むすべての神経活動の必然的な結果であると考えられる。実際、脳は各感覚入力、運動行為、連合、報酬信号、行動計画、意識そのものに応じて継続的に変化するというのが現在では一般的に考えられている。

 

しかし、いくつかの研究は、学習が一般的に非常に特異的であることも示している。

 

あるタスクについて訓練を受けた人はそのタスク自体を改善するが、他のタスクは、非常に類似したタスクであっても、ほとんどまたはまったく改善が見られないことがよくある。

 

PMC


 

 

ここまでです。

 

脳は大人になってからでも「どんどんと変化していく」もののようなのですが、徹底的に訓練を受けたものにしか、その改善は示されないというようなことでしょうか。

 

小さな頃からずっと受験勉強だけをし続けた人がいるとします。

 

その場合、「勉強している対象に対しては、脳はどんどんとスキルを上げていく」けれど、他に対しては上がらない

 

さて、長い受験勉強期が終わり、社会人になりました。

 

その時に、長い受験勉強で鍛え上げられた「脳のスキル」が、社会で適応できるスキルとして機能するのかどうか。

 

しかし、「自分はあれほど勉強をしたのだから」という強い思い込みの心理が、そのような疑問が生じることを拒否します。

 

 

 この構造はそう簡単には変わらない

 

まあ…それにしても、医学の世界が現在のアカデミズムに支配されて何年くらいた経つのですかね。

 

西洋でいえば、医療の規定が現在のようになったのは、180年くらい前のようです。

1832年に英国医師会というものが設立され、1847年にはアメリカで米国医師会が設立されますが、西洋の世界では、この頃からですね。

 

それまでの医学界は、ホメオパシー医学(同毒療法。疾患を起こさせる薬物をごく少量投与する治療法)とアロパシー医学(対症療法などの現在の医学)が対立していたとのことですが、その後、アロパシー医学に統一されてから「現代医学」というものがスタートしたようです。

 

日本ではいつ頃からですかね。19世紀の終わりくらいですかね。そのちょっと前は以下のようでした。

 

「江戸時代佐賀藩の医師免許制度」より

 

江戸時代には、現在のような医師国家資格試験制度がなかったので、誰でも医師になることが可能でした。

 

18世紀以降、医薬への需要と民間教育の高まりにより、医家の子弟だけでなく、武士や有力農民の子弟からも、医師になる者が増加しました。そのため、彼らの医術レベルは、さまざまでした。

 

それでも、医師は大工などと同じく家業と捉えられていたので、藩がその養成に関与することは、ほとんどありませんでした。

 

igakushitosyakai.jp

 

この程度の制度であったならば、ロックダウンもコロナワクチンのような展開もなかったんでしょうけれど。

 

病気が治らない人も出たかもしれないですが、薬害もなかったかもしれない。

 

しかし、実際、日常の大部分の「病気」といわれるものは「自然に治る」ものです。

 

だから、現世人類は十数万年生きている。

 

病気が治療しなければ治らないものなら、人類なんて滅んでいますよ。

 

もちろん自然に治らない病気もあるでしょう。

 

しかし、問題は、今は多くの人たちが自然に治る病気で病院に駆けつけている現実です。

 

場合によっては、風邪で病院にかかり、PL顆粒とか(脳機能を低下させる抗コリン作用を持つ)、抗生物質を投与される(無意味です)なんていうマイナス面を受け取る人たちも多い。

 

ちょっと胃の調子が悪くて病院にかかり、プロトンポンプ阻害剤なんていう胃ガンの種を与えられたりする。

 

胃潰瘍や逆流性食道炎に幅広く処方される胃薬「プロトンポンプ阻害剤」は胃ガンのリスクを最大で8倍にまで上昇させる可能性
 In Deep 2019年9月30日

 

自殺企図の副作用が著しい SSRI などもバンバン出します。

 

もちろん、こういう処方を医師がするのは、決して「悪意ではない」のです。

 

・標準治療以外の方法を知らない、学ばない

 

・新しい学説に興味がない

 

・医学界全体の潮流(学会の常識)を疑うことができない

 

 

などの要因があるとも思いますが、もっといえば、投薬や治療にほとんど無関心という医師たちも少数ではあっても、いるとも思います。

 

病院によるでしょうけれど、「忙しい」という理由も大きいかとも思います。

 

それでも、お医者様がたも経営が楽ではないことが、最近の以下の帝国データバンクのリリースでも示されていますが。

 

「医療機関の休廃業と解散が過去最多」
 BDW 2024年4月17日

 

診療所(病床が 20床以下の病院が診療所)の休廃業が 2023年は過去最多だったそうです。

 


帝国データバンク

 

ともかく、アカデミズムの蔓延が、たとえば医療の世界なら、既成観念の呪縛から医師たちを解放できなくなっていて、さらには、そのような構造の下にある医療の世界に一般の人々も、ほとんど無思考で依存しているという構図。

 

この構図がきわめて大きく変化しない限り、過誤の医療も、巨大な薬害も終わることはないのだと確信します。

 

もちろん、これらの問題の根幹には、最初のほうに書いた通りの「学歴社会」の問題があります。大学はすべて何らかの養成所だからです。

 

しかし、今の社会の現実や、人々の指向がそう簡単に変わるとはとても思えません。

 

あまり関係ない話ですが、ルドルフ・シュタイナーは、「詰め込み教育は、子どもたちに最悪の結果を招く」と述べていました。

 

1912年のルドルフ・シュタイナーの講演より

 

大学には多くの学部があり、教授たちが思考と研究以外のことに、一年中かなり駆り立てられています。学生が試験のために知らなくてはならないことを、二、三週間で習得させます。つまり、最も必要なものを詰め込むのです。そのような詰め込みが最悪なのです。

 

小学校でも詰め込み教育が行われるようになると、その害は想像を絶するものになるでしょう。

 

詰め込み教育の本質は、心魂つまり存在の最奥の核と、詰め込まれるものとの結びつきが、まったくないことです。心魂は詰め込まれる内容に、関心を持てないからです。

 

…その結果、活動的に公的生活に関わることができなくなります。詰め込まれたものが、自分の職業の課題と内的に結びつかないからです。心魂が、頭の活動から遠く離れているのです。

 

これは、10年くらい前の記事ですが、「シュタイナーが「子どもへの詰め込み教育は絶望的な社会を作る」といった100年後に完全なるその社会ができあがった日本」という記事に引用しています。

 

何か話の統一性がなくなってきてしまいましたので、このあたりまでとさせていただきます。

 

話が前後でごっちゃになってしまいまして申し訳ありません。

 

 

転載元