前回は会津若松から新潟まで移動してきたところで終わりましたね。

 

 

お腹が空いたので新潟駅の近くの松屋で牛丼を食べお決まりの地方のスーパーで食料を調達し、末広橋バス停で下車しました。

新日本海フェリー"らいらっく"
以前新日本海フェリーに乗船した時に発券した新潟港の良い撮影スポットから撮影。
(小樽→新潟便は後日投稿予定)
本船は2002年に竣工した新日本海フェリーのフリートの中で一番古い船。
外観からしても船オタクの私にかかれば、古さが滲み出ている事がすぐに分かります。
新日本海フェリー
新潟港ターミナル
22:30発ですね。
新潟→敦賀の中途半端な区間でも乗れるんですね。
週一だけど。
結構遅めに来たつもりだったけど乗船は21:45からです。
時間を潰します。
乗船の時間になり搭乗橋から乗船します。
今回乗船する客室はツーリストBです。
下から二番目の客室で新日本海フェリーには姉妹船のゆうかりにしか存在しない客室です。
 
寝台特急をサンライズしか経験したことが無い私にとっては憧れだったのでこのブルートレイン風を楽しみたいと思い予約しました。
とても高度ないたずらですね。
結構前だけど。
らいらっくの廊下です。
リニューアルされているのでそこまで古さを感じさせません。
吹き抜け。
謎のオブジェが各船にあります。
デッキに出てきました。
とにかく寒い。
車の積み込みはとっくに終わったのか、風で船が揺れホーサーが軋む音だけが聞こえてきます。
デッキには私だけ。
徒歩乗船は4人。
売店の前のフリースペース。
定刻通り出港しました。
出港前に風呂を済ませましたが、いい判断でした。
廊下にあるなんとも言えない時計。
二階はめんどくさいので一階で予約。
この手の客室はいつもぐちゃぐちゃに使います...
 
 

ここからが本題

 

ここで事件が発生です。
新潟港の港内を抜けて外洋に出た途端に、もの凄い揺れが私を襲います。
 
乗船前からサイトで日本海の荒れ具合を把握していましたがまさかここまでとは想像していませんでした。
 
不幸な事に私の客室は前方に位置しておりすぐ近くがフォワードサロンです。
船の揺れ方として縦揺れは想像の通り船首と船尾が揺れます。
 
以前乗船した新日本海フェリーでも相当揺れましたがその時は船の中心に乗っていたので耐えられましたが、今回は超越していました。
 
横になると臓器が揺れなくて済むので横になりますが、この揺れにはあまり効果はなく薬を買いに行こうと、ポケットに現金だけ持って売店へ向かいました。
船酔いには強いほうだと何度か悪天候の航海を経験しましたがそう思っていました。
売店の人に飴タイプか錠剤タイプかどちらがいいか聞かれ即効性のある錠剤タイプを選択しました。
 
飲んでから30分間は売店の側にあるプロムナードで安静にしていましたが、薬を作ったエーザイもまさかここまで酷い揺れは想像もしていなかったのか、全く効きません。
 
仕方ないのでゆっくり客室へ戻りますが船首にあるので進めば進むほど更に気分は悪くなります。
廊下に座り込んでしまいました。
たまたま通りかかったお兄さんにお水をもらいました。
彼はお酒に酔っていて船酔いなど分からない感じでした。
 
結局客室まで移動することが出来ずに、吹き抜けのあるエントランスに戻りソファーに座り込んでしまいました。
 
脳裏にこのフェリーは幸いにも寄港便であることが思い浮かびました。
「秋田港で下船しよう」
時計も持っていないし、メガネも掛けていないので遠くにある時計が何時を指しているのかもわからないまま、船首から聞こえる大きな波の打ち付ける音、軋む船体を耳にしながら必死に耐えました。
 
たまたま事務員さんが近くを通りかかり今しかないと思い、苫小牧までのチケットを保有しているが秋田港で下船したい旨を伝えました。
 
幸いにも徒歩乗船のため車の移動は無く、快く了承してもらうことが出来ました。
 
時間を聞くと深夜2時だと言われました。
 
秋田港到着は遅れて5:30だと言われたのであと三時間程度は耐える必要がありました。
秋田港に近づくと徐々に揺れが収まってきて、一安心です。
私の場合船酔いは揺れなくなった途端にすぐに気分が良くなるパターンです。
 
到着前にはほとんど揺れていなかったので「これ、大丈夫なんじゃね」と思いまだ航海を続けようか少し迷いましたが、ここで降りなければ遅延の影響もあり苫小牧東港までは12時間船に閉じ込められます。
 
一睡もしていないので下船することを決断しました。
 
車酔いとかだと降りてからでも長くつづく人もいますね。
 
5:30に秋田港に到着しました。
 
来年から私は船の大学で航海士になるために勉強しますが、本当にやっていけるのだろうか...
窓からは海と暗闇しか見えないので下船すると積雪に驚きました。
親切にしてくださった事務員さんも毎日ブリッジの清掃を行うと話していましたが、今日の船首は凄かったようです。
船酔いは克服したようです。
フェリーあざれあ
今回乗船した
らいらっく
雪がすごい
バスで秋田駅を目指します。
 
船酔いした方は船を降りればいいのですよ?
無理して旅を継続する必要は無いのです。(寄港便に乗船中の方だけですが...)
 
つづく