電車で「痛風」の話題が聞こえてきたので、ぱっと見ると・・・
まだ30歳くらいの男性と若い女性2名。
メタボ改善の仕事をしていても、尿酸値の高い方は本当に多いなあと感じる。
最近「痛風」の話を、周りでもよく聞くので、少しまとめてみようと思います。
痛風(高尿酸血症)は、尿酸の代謝異常で、血液中に尿酸が多くなり、関節に尿酸塩が沈着してしまう病気です。
遺伝の要素が大きく(体質ってやつですね)、それに過度の飲酒や、肥満、食べすぎ、ストレスなどがからみあって発症します。
足の親指の付け根がはれあがり、「風が吹いても痛い」くらいの激しい痛みがあるので、
その痛みを一度体験すると「治さなきゃ」という気持ちが働くようです
でも実は痛風の本当の怖さは、発作だけではありません。
尿酸を処理しきれなくなると、腎臓にも尿酸の結晶が沈着し、腎臓の働きが悪くなります。
そのため、尿路結石や腎盂腎炎など、腎臓の病気にもなりやすいですが
さらに腎機能の低下によって、血圧が高くなってしまい、結果的に動脈硬化が進んで、生活習慣病リスク(特に心筋梗塞)が高まります。
痛みが治まっているからと受診、服薬を中断している人が多いですが、発作は体のサインにすぎないと思います。
自覚症状はなくても、すでに体にいろんな悪影響を与えているのです。
尿酸値をコントロールすれば発作も、心筋梗塞や糖尿病も予防できるので、尿酸値を高いまま、放置しないことが大事です。
~尿酸値をあげないために~
ちゃんと病院に行く
病院=服薬開始、というわけではありません。状態が良くなれば薬を飲まなくても良くなることもあります。大事なのは、尿酸値がどのくらいなのかを把握することです。
減量
尿酸値が高い人は、肥満の方が多く、これも生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症)を併発する原因となります。
痩せると尿酸値が改善される場合が多いので、肥満の方は、現在の体重のマイナス5%を目標に減量してみては・・・。(例)60kgなら60×0.05=3kgの減量)
お酒を控える
アルコールの分解するとき、多くのプリン体(尿酸の材料)が作られます。痛風発作が起きているときは、アルコールは禁止。発作がないときは、一日一合くらいならOKです。飲み会で飲みすぎちゃったーというときは、翌日は飲まないようにして、調整しましょうね。
激しい運動をしない。
意外ですが、激しい運動でもプリン体(尿酸の材料)は多く作られます。痩せるための運動には、ウォーキングや自転車、階段利用など、息の切れない程度の運動を長くしたほうが効果があります。
野菜、海草、きのこ類を毎食、食べる。
胃袋の容量は決まっているので、どのくらい低カロリーなもので埋めるかが、減量成功のコツです。
野菜、海草、きのこ類は低カロリーでカサがあるので、まずはこういったおかずを食べてから、肉や魚→ごはんの順で食べると太りにくくなります。
また、野菜、海草、きのこ類は、尿をアルカリ性に傾けるので、尿酸が溶けやすくなり、排泄されやすくなります。
水をたくさん飲む。
尿の量が増え、尿酸が排泄されやすくなります。でもジュースや缶コーヒーなど、砂糖が入ったものは減量には逆効果。糖分のない水分を1日2リットルくらい飲むようにしましょう。
いかがですか?
「食べたり飲んだりを我慢したくないから、いっぱい運動してカロリー消費するぞ。たくさん汗をかいたから、喉が渇いたけど、ビールがまずくなるから、水は飲まないでおこう」
かつてスポーツマンだった方に多いみたいです。でも高尿酸血症の方には、かなりよろしくないことが、わかりますよね。
ガンのような外科的な手術が必要な疾病は、お医者さんが治してくれますが、痛風や糖尿病は自分で治す(=コントロール)する病気。
それにはまず、自分の状況を知り、どんな病気なのかをしっかり理解したいですよね。きちんと説明してくれる、お医者さんを探すのも、大事なポイント
10年後、20年後、どんなご自分でいたいですか?
大切な人とずっといっしょにいたい
好きな仕事でバリバリ活躍していたい
趣味を楽しみたい
幸せでいたい
それには、なんといってもカラダが健康でなければ未来は今の生活が作ります。どうぞご自愛なさってくださいね。