君がいなくなったってことに
まだ僕は気付いてないんだろ
でもそれでいいと思うんだよ
これ以上悲しまずに済むなら
そこそこ楽しく暮らしてるよ
寂しさを忘れてはいないけど
笑わないと悲しさを隠せない
そう知ったから仕方ないよね
お気に入りのニットキャップ
今年の冬も引っ張り出したよ
耳を覆うくらい深く被るのは
君の思い出を漏らさないため
今では僕しか乗らなくなった
赤くてかわいらしいこの車は
君が横に乗ってた頃と比べて
認識が無理なほど右に沈んだ
目的地の決まらないドライブ
息が白む空の下へ扉を開けた
左手を離さずハンドルを握る
哀しみを知らずにいたかった
右足に力を込め踏むアクセル
君との距離が近付くようにと
今年最初の願いを最後も願う
何も変わらない一年を憂いて
もうすぐ今年も終わります
君はまるで雪みたいに嘘をつく
美しいほど真っ白なふりをして
あらゆる汚れを内面に隠してる
気付かぬくらい静かに発せられ
みるみるうちに積もり積もって
僕の真っ直ぐな心を奪っていく
責める間もなく許すこともなく
忘れたいのにずっと憶えていて
逃げる素振りは決して見せない
そしてひたすら冷たくて
最初からいなかった顔で
融けるようにいなくなる
ずるいよ
遺伝子レベルで愛している
そんなあなたの夢を見た夜
触れていないはずの体温が
隣に残ってる気がしたんだ
親和性と融和性との協調性
離れててもそばにいる感じ
自分の体を分け与えた様な
喩えようのない痛みと幸福
異世界に飛んだのと同様の
同じ時間を過ごしてる孤独
ゼロと区別できないほどの
限りなく低い再会の可能性
また触れるのが正解なのか
二度と交差すべきでないか
二者択一もしくは取捨選択
選ぶのも捨てるのも不正解
雨が降ってきたらしいから
静かにこっそり泣いてみた
濡れて冷え切ったふりして
肩を震わせる演技してみた
どこまで本気でどれが嘘か
もう自分でもわかんないよ
だから何も知らない顔して
声のない世界の中でひとり
明日を迎えない人のために
唄うよ
届け