女性芸能人メッタ刺し殺人事件で女性アイドルグループの交際に心配の声も <2011-06-28>
今月、一人の女性歌手が元恋人の凶器により刺殺された。芸能人が殺人事件の被害者になるという事件を受け、アイドルの卵である練習生や芸能人の交際を巡るトラブルを憂慮する声もあがっている。
今月19日の明け方2時頃、女性グループ「アイリス」のボーカル、イ・ウンミ（24）が帰宅途中に元恋人(28)に刺殺された。
元恋人はイ・ウンミの帰宅を２時間近く待ち続け、凶器で約65回イ・ウンミを刺し殺害した。警察捜査の結果、元恋人は凶器を殺害当日、あらかじめ近所の商店で購入していたことが明らかになった。 計画殺人さらには怨恨を伺わせる執拗なまでのメッタ刺しに世間は大きな衝撃を受けた。逃走した元恋人は結局、20日に高速道路の休憩所で警察に捕まった。
殺害動機はイ・ウンミから別れを切り出されたことによる逆恨みであった。
イ・ウンミは2005年にデビュー、「男は愛を知らない」で活動した3人組女性グループ「アイリス」のボーカルであった。
芸能人はイメージが最重視される職業柄、異性との交際関係については慎重にならざるを得ない立場にある。
もちろん芸能人同士の交際など交際そのものが好イメージをもたらす場合もあるが、交際やデートがスクープされることによって時として芸能活動に大きな障害やダメージを与える可能性もあり、またその影響は本人のみならず同じグループのメンバーにも及んでしまう。
そのため、たとえ異性関係で最悪のトラブルが発生したとしても、警察への通報は御法度となっている。
名前が知られた芸能人はもちろんのこと、これからデビューを目指す練習生もデビュー前に問題が起きればそれまで何年もの間流し続けた汗と苦労が一瞬にして水の泡となってしまうため、交際トラブルから被害者の立場に陥ってしまったとしてもそれに耐えざるを得ない弱い立場にあるといえる。
そのため多くの芸能事務所では練習生時代の恋愛は原則禁止とし、デビュー後は様子を見つつ本人の自主性にまかせ、何か大きな問題が起きた時だけ事務所が仲介に入るというケースが多いようだ。
大手事務所であればあるほどトラブル発生時のシステムがきっちりとしてはいるものの、それでもトラブルが表沙汰になれば芸能人としてはかなり痛いダメージを受けるということに変わりはない。
特に女性アイドルグループのメンバーの場合、熱烈すぎるファンやストーカーの問題もあり芸能事務所は所属芸能人の安全確保にも気を配らなければならない状況にある。今回の事件をきっかけに練習生や中小規模の芸能事務所に所属する女性芸能人の交際トラブルやその対処システムに心配の声も一部上がっているようだ。