大分県の北西端に位置する中津市の南部
本耶馬渓町にそびえたつ競秀峰(きょうしゅうほう)
その競秀峰の裾野に位置するのが
「青の洞門」
当時難所だった道を安全に通ることができるようにと禅海和尚が
ノミで全長342mを30年かけて掘り抜いたと言われる手掘りの洞門である。
現在でもトンネル内の一部に明かりの採り窓などの手掘り部分が当時のまま残っており、その偉業を肌で感じることができる。
諸国巡礼の旅の途中に耶馬溪に立ち寄った禅海和尚は、この危険な道で人馬が命を落とすのを見て心を痛め、享保20年(1735)から自力で岩壁を掘り始めたという。
第一期工事完了以降は「人は4文、牛馬は8文」の通行料を徴収して工事の費用に充てられ、日本初の有料道路とも言われている。
この青の洞門の下流500mの位置に美しい8連アーチの石橋がある。
大正9年から12年間をかけて架橋されたもので、長崎県に多い石積み方式であることから、別名オランダ橋と呼ばれる「耶馬渓橋」である。
さらにそこから少し南下してゆくと天竺から渡来した法道仙人が洞窟で修行したことが始まりとされる「羅漢寺」がある。
耶馬日田英彦山国定公園は、大分・福岡・熊本、3県にまたがる広大な自然公園で、耶馬溪に代表される溶岩侵食景観や修験道の霊地英彦山を有する特色ある自然公園である。
本日は以上です。