本日登場させたるは
イタリア・トスカーナ州で規定を越えて追い求めた理想形
革新的なスーパータスカン 美しきサンジョヴェーゼ!
『レ・ペルゴーレ・トルテ LE PERGOLE TORTE/ヴィンテージ2009年』(赤)
イタリアはワイン生産量世界第一位の国(フランスが第二位、消費量はフランスが第一位)で
その種類は大変多くバラエティーに富んでいます。
昔から著名なワインとしてソアーヴェ、キャンティなどありますが
特に先月登場させたバローロはイタリアワインの王と呼ばれ
世界中にその名前が知れ渡っていました。
ですが、これらのワインの定義(品種・熟成期間・品質等々)は伝統などである程度決まっていましたが各々の勝手な解釈で造るワインが増えたので特徴の統一性がなくなったり
消費者からの信用も落ち、国が管理しなければ混乱する状態になったのです。
そこでイタリアは元々フランスにあるワイン法A.O.C(原産地呼称法)を参考に
1963年D.O.C法を制定しました。
現在イタリアのワインの格付けは上位から
☆ D.O.C.G. 【統制保証付原産地呼称ワイン】
(デノミナツィオーネ・ディ・オリジネ・コントロラータ・エ・ガランティータ)
イタリアワインの格付けの中で一番厳正な規定が設けられている。
申請の前に少なくとも5年間、DOCのカテゴリーに属していなければならない。
国や専門機関の検査を受け、一つ一つのボトルには政府が認可したことを証明するシールが貼られる。現在50銘柄が認可されている。バローロなどがこれに属します。
☆ D.O.C. 【統制原産地呼称ワイン】
(デノミナツィオーネ・ディ・オリジネ・コントロラータ)
一定の審査が定められている。
すべての生産過程(栽培から出荷まで)は、この規定に基づき行われなければならない。
(生産地、栽培方法、ブドウ品種、最大収穫量、最低アルコール度数、熟成方法など) また
瓶詰めの前に規定された条件を満たしているかの審査、化学・物理検査が専門機関によって行われる。
☆ I.G.T. 【地域特性表示ワイン】
(インディカツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
1992年に新設。生産地の名前が用いられる。
(ピエモンテ、シチリアなど)その地域のブドウを最低85%使うことが義務付けられ
ラベルには使用されている品種と年が記載されているものも多い。
☆ V.d.T 【一般テーブルワイン】
(ヴィーノ・ダ・タヴォラ)
最低の基準はあるものの、その他には特に規定はなく
ブドウ品種・生産地の表記義務はない。
(赤、白などの色の記載は義務付けられている)DOCG、DOC申請されていないのがこの分類となる。
規定にしばられることなく生産されることで、質の高いワインも多くつくられている。
ちょっと前置きの面倒くさいお勉強が長くなりましたが・・・(^_^;)
本日登場のワイン『レ・ペルゴーレ・トルテ』 には、スーパータスカン という言葉を最初に使いましたがそれって なんのこっちゃ・・・(-。-;) と思った方がいる筈!・・決めつけんでもいいがな・・・(*^▽^*)
前説のようにイタリアには、非常に厳しく、また細かに規定されたワインに関する法律があります。
がっ!
それらにしばられずに造られたワインをスーパータスカン(Super Tuscan)
またはスーパートスカーナ(Super Toscana) と呼んでいるのです。
高品質のワインであることはもちろん
格付け的にはワイン法にしばられずに、V.D.T(テーブルワイン)やI.G.T(地酒のようなカテゴリー)に
属しているワインを指しています。
つまり、他には無いそこだけのワインとして
スーパータスカンはワイナリーの個性を自由におもいっきり表現できるのです。
法律上の設定にあまり重きを置かず
そのワインの持っている名声や評判などのブランド力で市場に出ているということです。
それは、いくら品質が良く美味しく、人が喜ぶワインを造っても
ワイン法の規定通りのワインでなければ、D.O.C.G や D.O.C を名乗ることが許されず
ランク(格付け)は下位に属されるのですが
このようなワインの「真の実力」を認めた英語圏のワインライターたちが
普通のV.D.T(テーブルワイン)やI.G.T(地酒みたいなカテゴリー)とは区別して
敬意を込めて「スーパータスカン!
或いはスーパートスカーナ」と呼び
それがまたたくまに世界中に広がったというわけです。
イタリア全土20の州で個性豊かなワインが造られる
生産地トスカーナの土地の味、サンジョヴェーゼ(ブドウ品種)100%!に こだわり造られた
スーパータスカンが 『レ・ペルゴーレ・トルテ』 です。
造り手はキャティ・クラシコ屈指の名ワイナリー、モンテヴェルティーネです。
家族経営の小さなワイナリーながら独自の理想を追求し
繊細で美しいサンジョヴェーゼを造り出しています。
彼らのトップキューヴェが、このワインなのです。
このワインを造り始めた1977年、サンジョヴェーゼ100%のワインは
キャンティ・クラシコとは認められなかったため、それを名乗らなかったという過去があります。
知名度の高い、キャンティ・クラシコを名乗らないということは、当時非常に珍しいことでした。
がっ!
彼らには、サンジョヴェーゼの特性を重視すれば
別のブドウをブレンドするということは考えられなかったのです。
その味わいは、キャンティ・クラシコという地域特性を軽々と超え
ブルゴーニュワインを思わせる、優雅で繊細な仕上がりだといいます。
凛とした酸味が印象的で、無駄のない研ぎ澄まされたボディは
透き通るような紫色の宝石のよう。(*^.^*)
モンテヴェルティーネが理想とする
ピュアで美しいサンジョヴェーゼが到達し得る最高の姿を見せてくれる妖艶なエチケット(ラベル)の
レ・ペルゴーレ・トルテ!。
2009年はグレートヴィンテージ!元々優良年だけに造られる「レ・ペルゴーレ・トルテ」ですが
この年は特筆すべき、評価を受けているそうで、稀に見る優雅な造りで、上質なシルクのような仕上がりだと聞けば・・・本気になります!:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
1050
亀吉の 「未来を愉しむワイン」コレクション に
突っ込みました!。(*v.v)。
本日は以上です。