熊本県立装飾古墳館 | ✿ 日々是好日 ~ 降っても晴れても ~ ✿

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勤労学生時代から30年“喜怒哀楽”のサラリーマン人生を経て独立。数十店舗の外食企業が上場し全国700店超になるまでを経験。飲食業で育てられた男が、今度は “厳しくも愉しいホテル経営” に挑戦!「無常迅速、時人を待たず」を我が肝に銘じ。

 

★古墳時代 *☆*:;;;:*☆*:;;;:

 

 

3世紀中頃 ~ 7世紀中頃(約1700年~1300年前)にかけて

大きなお墓が全国各地に築かれました。

このお墓を古墳といい、この時代を古墳時代と呼んでいます。

 

と、いうことでやってきたのは、わがふる里山鹿市にある肥後古代の森

 

その一角にある熊本県立装飾古墳館。(^-^)/

 


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石人(せきじん) 

5世紀後半~6世紀前半ごろ、古墳の上に立てられた石製の人や馬を石人石馬(せきば)と呼びます。

これは九州北部の豪族 磐井(いわい)の文化圏と深い関係があり

古墳を守るものと言われています。

この石人はチブサン古墳(山鹿市)の石人を参考に4倍に拡大し

肥後古代の森のシンボルとして作られたものです。

 

 

★安藤忠雄氏の設計、「くまもとアートポリス」の建築物。


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全国にはおよそ20万基以上の古墳がつくられたと考えられていますが

文様や絵で飾られた装飾古墳の数はわずか660基にすぎません。

このうち九州には387基、熊本県には196基の装飾古墳が集中してつくられました。

その数は全国30%を占め

全国一を誇ります。

 

 

熊本県は

装飾古墳大国だったのです。(ノ゚ο゚)ノ

 


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緑に囲まれた岩原台地の中央には

大きな前方後円墳の岩原双子塚古墳をはじめとして

大小13基の円墳群からなる岩原古墳群やここ装飾古墳館があります。

 

 

 

~ 装飾古墳館の中へ入ってみましょう!(^ε^)♪~

 

 

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★古墳の形 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


古墳には、土を盛り上げてつくられた墳丘(ふんきゅう)をもつ前方後円墳

(ぜんぽうこうえんふん)や円墳(えんぷん)、方墳(ほうふん)などが代表的ですが

岩壁に横穴を掘ってつくられた横穴墓(よこあなぼ)などもあります。

 

墳丘を持つ古墳の内部には埋葬するための石室(せきしつ=石でつくった部屋)や

 

石棺(せっかん=石でつくった棺)が埋められています。


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左:円墳 中:方墳 右:上円下方墳


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左:八角墳 右:双円墳

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左:前方後円墳 右:前方後方墳

 

※国内最大の古墳は、大仙古墳(大阪府堺市)の墳長486m、高さ35mです。

 

 

 

装飾古墳とは ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

古墳内部の石室や石棺、または横穴墓の壁面に彩色や彫刻による文様を施したものを

装飾古墳と呼んでいます。

こうした現象は4世紀後半に始まり、横穴式石室が盛んに営まれた6世紀から7世紀にかけて

九州北部を中心に広がりました。

全国で400例が知られていますが、その半数近くが熊本県にあり、特に菊池川流域に集中しています。

 

装飾古墳が各方面から注目されているのは

描かれた文様やさまざまな図柄から、文字による記録のない古墳時代にあって

先祖の人々の考え方や社会のしくみなどを知る手がかりになるからです。

また、これらの文様を絵画・彫刻としてみる時

遠くわが国の美術史の源流を知る上でも、重要な資料となるのです。

 

 

 

装飾古墳に使われた色(顔料)

 

 

装飾古墳に使われた色は、赤、白、灰、緑、黒、黄の6色です。

 

赤=赤鉄鉱(せきてっこう)や鉄分を多く含んだ土を焼いたもの。ベンガラ。

 

白=白い粘土を細かくくだいたもの。白土(はくど)。

灰色=塗ると、青っぽく見える灰色の土。青灰色粘土(せいかいしょくねんど)。

黒Ⅰ=木炭を粉にしたもの。黒Ⅱ=マンガンを含んだ粘土。黒土。

黄=酸化鉄を含んだ黄色い粘土。黄土(おうど)。

緑=特殊な鉱物を含んだ緑色の粘土。緑土(りょくど)。


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~ 本館地階にある装飾古墳室に入ってみます('-^*)/ ~

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さまざまな展示物・古墳(レプリカ)を見ることができます!

 

小田良(おだら)古墳     国指定史跡  
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所在:宇城市三角町
時期:5世紀中頃  古墳の形:円墳

装飾:円文、靫(ゆぎ)、盾などを浮き彫り。

 

天草に向かう国道57号の右手の海岸にあり、墳丘を失っていますが、円墳であったらしい

その内部は割石をドーム状に積み上げて築いた横穴式石室と考えられています。

石室の幅は2.2m、長さ2.30mのほぼ正方形で

通路をはさんで左右に屍床(ししょう)を設けてあります。

 

石室からは人骨1体分と猪・犬・馬などの骨の他

ガラス製なつめ玉・臼玉・直刀・鉄剣・銅製品などが出土しています。

 


鴨籠(かもご)古墳石柩  町指定史跡
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所在:宇城市不知火町 (県立美術館に実物展示)

時期:5世紀後半 古墳の形:円墳

装飾:直弧文(=直線と弧線を組み合わせた

幾何学文様)を浮き彫り。


鴨籠古墳は宇土半島南岸の通称城の越丘陵にあった円墳で

内部に大きな板石を立てて造った堅穴式石室があり

この石棺はその北壁にそって置かれていた家形石棺。

 

 

千金甲(せごんこう)1号墳  国指定史跡
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所在:熊本市小島町

時期:5世紀後半 古墳の形:円墳

装飾:靫(ゆぎ)、同心円文などを浮き彫りの後、彩色。

 

金峰山系から南にのびる権現山丘陵にある千金甲古墳群の1基で

直径12m、高さ3mの円墳。内部は板石を小口にして積み重ねて壁を造った単室の横穴式石室。

玄室(げんしつ)の内部には阿蘇 凝灰岩(ぎょうかいがん)の切石の石障をたてめぐらし

床面には奥壁に並行に1つ、中央の通路をはさんで左右に1つずつの計3個の屍床(ししょう)

を設けています。装飾は主として、石障の内側に施されていて

円心円文を描くのにコンパスを使い、中心から赤・青・黄・赤の順で塗り分けるなど

デザインに工夫がみられます。

 



井寺(いでら)古墳     国指定史跡
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所在:上益城郡嘉島町 (うちの小さいホテルの近くです)

時期:6世紀後半 古墳の形:円墳

装飾:直弧文(ちょっこもん)、同心円文などを線刻の後、彩色。

 

 

チブサン古墳         国指定史跡
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所在:山鹿市城 (現地で見学可能:1日2回公開)

時期:6世紀中頃 古墳の形:前方後円墳

装飾:人物、三角文、円文など彩色。

 

市街地の北西2km、平小城台地の東側にある全長約44mの前方後円墳。

墳丘には埴輪(はにわ)・葺石(ふきいし)が残り、北側には周溝もみられます。

後円部に複室の横穴式石室があり、南側に入口をもっています。

石室の側壁は割り石を小口積みにしてあり、玄室(げんしつ)奥壁にそって

美しい家形石棺が置かれていて、その内壁などに赤・白・青で描いた装飾文様があります。

向かって右側壁の人物像はここに葬られた人を守る番人なのでしょう。

昔から土地の人々は正面の二つの目のような図柄を乳房に見立てて

「乳房さん→チブサン」 と呼び、乳の神様として信仰の対象としてきました。

6世紀の初頭、この地方に君臨した豪族の墳墓なのでしょう。

 


臼塚(うすづか)石人  県指定重要文化財
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所在:山鹿市石  (県立美術館に実物展示)
時期:6世紀後半 

装飾:胸に短甲(=よろい)、背に靫(ゆぎ)を浮き彫り。

 

古墳は市の北西部の岩野川流域の低い丘の上にある円墳。この古墳の

墳丘中央に立っていたのがこの石人。阿蘇 凝灰岩製で頭部を失っていますが

背に靫を負い短甲(たんこう=よろい)を装着した武装石人です。

 

 

鍋田横穴群 27号墓   国指定史跡
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所在:山鹿市鍋田  (現地で見学可能)

時期:7世紀  古墳の形:横穴墓

装飾:人物、弓、盾、靫などを浮き彫り。

 

山鹿盆地の西北、平小城(ひらおぎ)台地の南崖には城地区46基

付城(つけしろ)地区96基、鍋田地区60基等の横穴群が密集しています。

なかでも著名なのが鍋田横穴群27号墓です。

 

 

弁慶が穴古墳       国指定史跡
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所在:山鹿市熊入

時期:6世紀末  古墳の形:円墳

装飾:円心円文、舟や馬などを彩色

 

大坊(だいぼう)古墳   国指定史跡
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所在:玉名市玉名  
(年に1回公開)

時期:6世紀後半  古墳の形:前方後円墳

装飾:連続三角文や円文など彩色

 

玉名平野のほぼ中央部、菊池川右岸の丘陵上にある前方後円墳。

後円部南側に入口を持つ横穴式石室があります。

石室は安山岩の割石を小口積みにして造り、奥壁にそって石屋形が設けられています。

石室の各所に赤と青で正三角形を基本として描かれた図柄は

みごとです。昭和38年に調査の際、石室から金製垂れ飾りのある耳飾・真珠玉・

めのう製勾玉(まがたま)・直刀・鉄剣・鉄斧・杏葉(きょうよう)・鐙(あぶみ)など

多くの遺物が出土しています。

 

 

~ 屋外展示場(本館BF) ~

 ( ̄_ ̄ i) ちょっと疲れてきました、、、

 

 

菊池川流域で出土した石棺や装飾古墳石材レプリカ(制作見本)が

 

展示されています。


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~ 舟形石棺 山鹿市方保田字辻出土~

 

 

 

昭和40年7月牧草地造成工事に伴い、当時の山鹿高校考古学部が発掘調査を実施したものです。

辻古墳の墳丘には、4基の石棺が埋納されていましたが

ここに展示されているものは一号舟形石棺です。

 

棺内には、壮年の男女二人の人骨とともに、内行花文鏡、勾玉、管玉、

直刀、刀子等が納められていました。

辻古墳は、古墳時代中期(5世紀)の古墳です。

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古墳時代の石棺(せっかん)の構造を見ると、数個の石を組み合わせた組み合わせ式と

一つの石をくり抜いて造ったくり抜き式があります。

 

舟形石棺は後者に属し、加工の容易な阿蘇 凝灰岩(あそぎょうかいがん)が多く用いられています。

棺身(かんしん)の外側に、吃水線(きっすいせん)を示す帯状の突起が巡らされているのが特徴です。

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★古代人住居
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:,。★゚・:,。゚・:,。☆古代人の死生観☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


古代の人たちは、この世で死ぬことは、あの世に生まれ変わることであると固く信じていました。

したがってあの世の生活のために、大きな古墳を作り永遠に毀(こわ)れないように

石積みの堅固な部屋を作り、部屋を少しでも美しくしようと

赤や青や白などで絵を描いたり、色々な文様を掘ったりしました。

その絵や文様からから、古代人の死生観が想察されます。

 

古代人は死後の世界はどこにあると考えたのでしょうか・・・?。

 

この先は、熊本県立装飾古墳館でどうぞ!(o^-')b

 

 

 

 

 

よほどの古墳オタク等でないかぎりまさか最後まで読まれた方は少ないと

思いますが、とりあえずお付き合い頂きありがとうございました。m(__)m

 

 

マイナーな施設ですが

 

 

なかなか見ごたえのある立派な施設ですよ。

機会があればぜひ!(^_^)v

 

 

※文中の説明は現地案内板等を参照しました。

 

 

 


熊本県立 装飾古墳館

山鹿市鹿央町岩原3085

0968-36-2151


建築マップ熊本県 熊本県立装飾古墳館

 

 

 

 

本日は以上です。