『 春はあけぼの やうやう白くなりゆく山際
少しあかりて 紫だちたる雲の細くたなびきたる 』
清少納言・「枕草子」
<現代語訳>
春は、あけぼのの頃がよい。じょじょに白くなっていく山ぎわが
少し明るくなって、紫がかった雲が細くたなびいているのがよい。
因みに清少納言の父で、熊本にゆかりのあった
清原元輔(きよはら の もとすけ)のことを、以前この記事で
少し取り上げています。
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ところで、3月は別名「弥生」と言いますが
「木草弥や生ひ月(きくさいやおひづき)」が詰まって
「やよひ」となったとされています。
弥生の「弥(いや)」は、「ますます」・「いよいよ」などを意味し
「生(おい)」は「生い茂る」と使われるように、草木が芽吹くことを意味します。
つまり「弥生」は、「いよいよ生まれる」とか
「いよいよ生き生きした季節になる」 という意味なんでしょう。
日脚が延び、夜明けが早くなってきます。
昔から日本人は、光の色から季節の移り変わりを敏感に感知し
暮らしの知恵を生み出し、俳句や和歌を詠み
心豊かに家族、友人と交わり
お祭りや地方独自の文化風習を伝承してきたんですね。
日本では3月というと、年度替わり(学年や会計決算年度等)の時期としてのイメージがあり
月を通して卒業式や送別会が行われ、出会いと別れのシーズンでもあります。
また、春休みに入ったり、月末には人事異動があったり
多くの学校・会社・官公庁などが、引越しや移行作業
新生活の始まりなどで忙しくなります。
あわただしさのなかにも、春の訪れを楽しみましょう!
今月もよろしくお願いします(^O^)/
本日は以上です。