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MBCハウスで建てる鹿児島の家(ブログ)

家の構造は自分なりにこだわりました。ハウスメーカー選び、家の仕様、家造りの際のトラブル、採用してよかった点、住んでみてからの感想などを正直に書きます。今後みなさんの家造りの参考になれば幸いです。

 

■ C値=0.1の超高気密住宅

 

 

 

こんにちは。桜島です。

 

 

夏、暑苦しい家は嫌だ。

冬、寒い家は嫌だ。

数十年で傷んでくるような家は嫌だ。

地震が来た時、安心できない家は嫌だ。

 

ということから、

夏は涼しく、冬は暖かい家

長持ちする家

地震に強い家

 

にこだわり、注文住宅で家を建てました。

 

その中でも特に、上記においては「断熱・気密・換気」3つの要素が大切です。

 

MBCハウスは見えない部分も含めて建築材料のセレクトが素晴らしい。

良い意味で“イイとこ取りがされている”と私は感じています。

 

「イイとこ取りの自由設計で、快適で長持ちする家を建てたい。」

 

しかし、もともとMBCハウスは“高気密”を謳う建築会社ではありません。

 

そのため、大切な気密性に関しては不安がありました。

過去ブログでも度々、気密に関しては記事にしています。

参照↓↓

決めた理由と不安な点

MBCハウス気密測定の結果発表!(中間測定)

高気密(その1)と一条工務店の脅威

現場監督さんと初顔合わせ!!

 

私は、設計士責任者、現場監督の

「約束はできないが、1.0以下を目指します。」

その言葉を信じMBC開発と契約しました。

 

 

今回、ついに最終気密測定を行いました。C値(隙間相当面積)を機械を使って測ります。

数値化されるため逃げも隠れもできません。現場には緊張が走ります。

JIS規格通りの方法で、気密(完成時)の測定です。

(測定するのはMBC開発の社員の方ではなく、別業者の方)

C値  =  0.1

 

 

 

 

ありがとう、MBCハウス!

 

見事に、私の要望に応えてくれました!

住宅先進国ドイツのパッシブハウスの気密基準(0.2)を超える驚異的な結果です。

 

これで、「気密性が高い家=ムダな隙間が無い家」になりました!!

まず、冷暖房の効きが良くなります。

壁の中がカビることが無くなり、アレルギー対策や家の耐久性も上がります。

換気システムが計画的に流れるようになり室内の空気環境が良くなります。

吹き抜けや、部屋間での温度差が少なく、冬の寝室、脱衣室、トイレ、キッチンが快適(ゾクッとしない)になりヒートショックも防げます。

 

窓を開ければMBCハウスのパッシブデザインにより

鹿児島の土地に応じた風通しの良い家でありながら窓を閉めれば高気密・高断熱・PM2.5もシャットアウトできる換気システムと快適です。

 

 

私は、気密性だけは『かねてから高気密住宅を造っている(全棟気密測定)建築会社の方が有利で安心して任せられる』と、その考えは今でも変わりません。
今回、そんな他社の数値を凌駕する超高気密住宅を造った、MBC開発に感謝しております。

しかし、私にとっては『MBC開発=気密が良い』というよりは、私を担当してくださった(現場監督、棟梁、営業マン、設計責任者、電気屋さん)のおかげだと強く感じています。

 

この方たちが在籍しているうちはMBCハウスの注文住宅はオススメであり、噂でも聞いていたMBCハウスの対応力は確かなものでした。

 

     気密測定時の注意    

 

前回の気密測定と同じく測定者は別業者の方(日本アクア)がされましたが2つのミスがありました。

 

1つは気密測定の機器を設置する際に一部窓を開けて、そこに減圧機を設置しますが、その部分の目張りから空気漏れしていました。手をかざすと風が入り込むのがわかります。これでは現場のこれまでの努力は水の泡になります。もちろん、気がついた時点で再度貼り直しをしてもらいました。

もう1つのミスは澄家ECOを採用している場合は基礎断熱となり、床下も室内空間となります。そのため、目張りの場所は室内給・排気口の場所ではなく室外給・排気口となるはずです。

[基礎断熱工法の場合]

室内給・排気口は目張りしない

室外給・排気口に目張りする

 

測定者に指摘したのですが「普通は室内です」とのことで室内に目張りをされ一度は測定されましたが、今回の気密はもちろん室内の給・排気口両方の目張りを一部剥いで測定してあります。剥いでも塞いでも数値は同じだったため基礎のアクアフォームと高耐久シーリングの丁寧な施工の効果だと思います。

 

 

今回の完成時気密測定の「0.1」が正式な気密となりますが、通常、中間気密測定に比べ、完成時気密測定では数値は悪くなる傾向にあります。

そのため、「中間に比べ、完成時気密測定では社内基準を甘く設定する」建築会社も多いようです。

中間気密測定では無駄な隙間を見つけ、それに対して補修が容易にできます。

それに対し、完成時で気密漏れが見つかった場合、クロスや石膏ボードを剥がしての作業となります。

 

 

     サーモグラフィ    

私の場合、気密漏れの場所を特定するためサーモグラフィもお願いしてありました。

家中の暖房をつけ、気密漏れがあれば(外気温との差)でその部分だけ色が変化します。

 

しかし、ここまでの超高気密住宅だと気密漏れ等あるはずもなく、、

家中探し回りましたが完璧でした。

気密住宅であれば無駄な隙間で色が変色するため使う価値があったかもしれません)

 

暖房便座で試してみたり

玄関ホールから外にいるヒトに向けてみたり

さすが、YKKのトリプルサッシ。(3重ガラス)

窓が開いている所と閉まっている所を比較すると、断熱性の高さが分かります。

 

断熱性能UA値0.42気密性能C値=0.1、それに熱交換型換気システム

構造体に関しては100年でも持ちこたえそうな高性能住宅ができました。

何年もかけて、ハウスメーカーは吟味しましたがMBC開発を選んで良かったです。

 

私とMBC開発をつなげてくれた営業担当の方、構造に関して的確なアドバイスをしてくださった設計責任者、細かい要望をいつもきいてくださった現場監督、私のこだわりを確かな技術で応えてくれた棟梁、気密のために細心の注意を払ってくださった電気屋さん、様々な方の努力で私の理想の家が出来上がりました。

 

 

次回は、WEB内覧会をしたいと思います。


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澄家(換気システム) その2【写真】



こんばんは。桜島です。

現在、マイホームは外構工事のまっただ中です。



以前、記事に書きましたが(澄家採用理由)

私は換気システムに第1種熱交換型換気システムの“澄家(マーベックス社)”を導入しています。
(MBCハウスでは「澄麗」の名称)

澄家リモコン

 

澄家のリモコンです。(まだエアコンは使っていない)
外気温はほぼ正確だが、冬であれば室内温度は体感温度より低めに表示されると思われます。
(外気温の温度センサーは室外フィルター近くの場所、室内温度センサーはチャンバーを経由した先の本体の近くにあるため)




マーベックス社の換気システムを導入し、無駄な隙間を最小限にする事(高気密)は計画的に換気させるためにも、ヒトの健康を考慮しても重要ですが、設置する上で1つ大切な事があります。



室内給気口の配置です。




↓室内給気口です。
数カ所設置してあり、ここから新鮮な空気が出てきます。

手をかざすと空気の流れを感じます。

澄家給気1

 

網戸のようなものが付いています。
澄家給気2

 

全て外すと基礎内がはっきりと見えます。
澄家給気3

 



室内給気口の位置は設計段階で『ダクト計画図』がマーベックス社より送られてきます。
それは、提案であるため、やはり確認作業が必要となります。


澄家を採用する時点で『基礎断熱工法』となります。
基礎断熱工法においては結露からくるカビ・腐朽が最大の問題となります。

一般的な床断熱では床下は“室外”となりますが基礎断熱では床下も“室内空間”となります。
室内空間となることで建物の耐久性(長持ち)は格段に上がります。

基礎断熱の結露・腐朽菌を防ぐには建物を高気密化し、床下の空気を流動させることが必須となります。(湿気を滞留させない)


その時、注意すべきは
空気の流れは原則として直線的に(最短距離で)進むということです。



フィルターを介して湿度と熱を調節した綺麗な空気が、澄家本体より放出されます。
放出された綺麗な空気は、室内給気口に向かって最短距離で流動するため基礎内の空気が滞留してしまう場所がないか、そのことをよく確認する必要があります。

私の場合も、ダクト計画図の提案では基礎内の空気が滞る所が見受けられたため、まず室内給気口の場所を決めて、基礎内の空気が滞留しないようにしました。


 

澄家eco写真

(取扱説明書に書き込んでいます)
澄麗澄家eco

 

 

 

(マーベックス社ホームページより引用)



綺麗な空気が給気口から部屋に入ると、室内排気口へと流動していきます。

↓室内排気口です。室内の汚れた空気がダクトを通じて外に排出されます。
手をかざすと、空気が吸い込まれていることを感じます。

 

 

 

澄家吸気

アレルゲン吸着・悪臭分解フィルターが標準採用されています。
澄家吸気3
フィルターは洗って再利用できます。
澄家吸気4

 

 

 

 

 

 

澄家吸気2

 

マーベックス社澄家eco換気システム2

 

(新築の場合、基礎コンクリートの水分が1~2年は多めに放出されるため弱ではなく中運転以上は必要だと思います。)

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、私のこだわった気密測定【完成時】の結果をお伝えします。
サーモグラフィも使います。



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 【トラブル】 サイディングの通気層


こんばんは。桜島です。


以前記事に書いたサイディング(外壁)の施工トラブルについて書きたいと思います。


私は家造りの3つのこだわりの一つに“長持ちする家”をあげています。

長持ちできるかどうかは『構造体をいかに乾燥させられるか』によって大きく左右されます。
このことは、家の寿命に影響するばかりでなく、結露などによって健康被害が起こる可能性もあるため、家造りにおいては大事なポイントになります。

昔の「直貼り工法」では水蒸気の逃げ道がなかったために、壁の中がカビだらけになるなどの被害が多数発生しました。


水蒸気は溜め込まず、逃がさなければなりません。

現在の住宅は以前の住宅と比べて、室内の温度が快適に保たれるよう、今も進化し続けています。


『快適』ということはそれだけ室温と外気温の差が大きく、造り方によっては結露が発生しやすい家にもなります。(夏型結露は構造体に影響が出るほどではない)
これは、木造だけでなく、他の工法でも同じく言えることです。

壁の中は結露していても気が付かない上に、拭き取ることはできません。

そこで大事になるのが、“外壁通気工法”です。
これは特殊な工法ではなく、乾式サイディングであれば全国標準工法となります。


外壁通気工法はサイディングを取り付ける際に、隙間(空気の通り道)を設けます。
その通気層のおかげで、水蒸気を壁から屋根のてっぺんまで運び、換気できます。(重力換気)

さらに、外壁通気工法のメリットは
万が一外壁の隙間から雨水が侵入しても直貼り工法と比べ、漏水につながりくいのです。

また真夏の日差しによって外壁(サイディング)が熱くなっても、通気層で熱気が逃げ、断熱効果も高まります。
防音効果も通気層を設けるため高まります。



説明が長くなりましたが、
今回、通気層を遮断してしまうトラブルが発生しました。

以前も記事に書いたことはありますが、家造りは現場監督・棟梁・営業マンの協力だけでなく、たくさんの業者の方が複合的に絡みながら建てられていきます。今回もサイディングは専門業者さんの取り付けでしたが、ミスが発生してしまいました。



最初に発見したのがこの写真を撮影した時です。

外壁通気工法のミス3
サイディングと銀色の透湿防水シートの隙間に通気層があるのですが、(目地ジョイナー)でサイディングの内側の通気層が完全に塞がれています。
取り急ぎ、「通気層の確保」を現場監督より建材屋さんに指摘していただきました。

↓サイディングの中の通気層が塞がれている

サイディングミス7




その後、専門業者の方は目地ジョイナーを切断して通気層を確保したのは良かったのですが、

外壁通気工法のミス5 サイディング通気層確認

通気層が確保されたように思えたが…


作業は進み、、、全体像が見えてきました。

そこでまた、
『ここにシーリングを入れたら通気層が塞がる』ことに気が付きました。
再度、現場監督を通じて業者に伝えてもらいました。

専門業者であれば目地ジョイナーを切断した時点で、このようになることを想定してほしかったのですが、残念な結果になってしまいました。
外壁通気工法のミス2サイディングミス6
この通り高耐久シーリングを施工すると、先ほど切断して確保した通気層が塞がります。サイディングが緑色のコケだらけ、結露住宅となってしまいます。

外壁通気工法のミス高耐久シーリング

さすがに、これは構造に関わる大事なポイントなので現場監督は即断で間違った部分のやり直し(サイディングの取り外し)を決めてくださいました。



最終的に、メーカー推奨の“中間水切り”という部材を使い、完璧な施工となりました。

↓スペーサーのおかげで通気層がしっかり確保されています。

スペーサー
↓切妻屋根のけらば部分の通気も完璧です。(軒天で見えなくなる部分です)
外壁通気工法2
↓屋根の頂上(棟)に換気口が設けてあります。(瓦に隠れる部分です)
外壁通気工法3
↓中間水切りを施工し、完璧に仕上がりました。
サイディングミスやり直し


最終的には一件落着で事なきを得ましたが、確認作業の大切さを思い知った出来事でした。

通気層を塞いでしまうパターンはいくつか存在するため、このような事例は全国的によくあると聞きます。
今回の専門業者さんは、他の建築会社でも毎日サイディングの施工をされています。

通気層が機能しているかは、家の耐久性に大きく関わるので、どこのハウスメーカーで契約されていてもチェックは必要かもしれません。



少し話がそれるかもしれませんが、MBCハウスでは標準で耐力壁にダイライトパネル、サイディングは金具留め工法を採用していますが、これは私の好きなポイントでもあります。

耐力壁は面材の“壁倍率の高さ”を謳い、大空間が実現できるからと、鹿児島でも湿気を通しにくい耐力壁が多く使われています。
家の耐久性を考えた場合、耐力壁は可能な限り透湿抵抗の低い(湿気をたくさん通す)面材を用いるのがベストだと考えています。
MBCハウスでは耐力壁は湿気を多く通すダイライトパネル、透湿防水シートも老舗である旭・デュポン製(むしろ遮熱機能はいらないくらい)なので、標準仕様で十二分と思います。


また、サイディングには金具留め工法を採用しています。
胴縁工法を採用する建築会社も多いのですが、透湿防水シートの漏水の件で問題になりました。
それらの原因なのですが、胴縁には防腐効果のある加圧注入材を使うケースが多いのですが、加圧注入材の中は界面活性剤も含まれます。
この界面活性剤が防水性を阻害し、透湿防水シートの防水機能を著しく低下させてしまいます。
今では防腐処理していない木材を使う事も増えていますが、万が一外壁の隙間から雨水が侵入した場合にダメージが大きいと思われます。
透湿防水シートで有名な旭・デュポン(タイベック)では防水機能が低下しない素材の開発をしているそうですが、まだ発売までは至っていません。
金具留め工法においては透湿防水シートに影響をおよぼすことがなく、サイディングの全てを構造体と固定するわけでないので地震の際、応力を逃がすことができ、割れたりしにくいのでメリットが大きいと感じています。




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