アナベル=リーに会いに -4ページ目

メキシコ旅行記−2

アナベル=リーに会いに


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アナベル=リーに会いに

メキシコ旅行記−1

アナベル=リーに会いに


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アナベル=リーに会いに

甘いコーヒー

 甘いコーヒーを飲むと思い出す、僕が人として至らなかったあの時を。
 2008年20歳の夏、メキシコシティーソッカーロの広場で僕は彼に出会った。
 あれは、熱い日差しで僕を焦がすメキシコの太陽が沈んで、僕自身を熱くする南米の月が昇りきった後の事だった。初めての南米旅行、僕はまだ大学の学費だって、生活費だってみんな親に出してもらってるだけの子供なのに、それに気付けないでもう自分は大人だって勘違いして、バイトで貯めたお金を自分のお金だ、好きに使えるお金だって言って1人ここメキシコで長い大学の夏休みを過ごしていた。
 ここソッカーロは頑固な街だ。16世紀にアステカ王朝がスペインに侵略されて街が壊され、新たに作り直された街並をまるで俺たちの誇りだって言わんばかりに現代まで変わらずに残し続けている。
 近代的に発展しつつあるメキシコの首都メキシコシティーの中核にあるのにここは、ここだけはまだ俺たちはまだ16世紀にだと言わんばかりの街並と、そして人々が残っている。コンクリートやセメントなんか使わない、焦げた赤色のレンガで作られた街並と、何処か山奥の部族みたいな格好でカラフルなミサンガだったり木彫りの梟だったり伝統的な品々を路上で売る人々。
そんなものが世界一の人口密集度を誇るここメキシコシティーで混雑している。
 それでも夜になると、ここも、みんな何処に行ったんだろうって思うくらい静まりかえる。東京の高いビルを見慣れた僕からしたら、ミニチュアみたいな高さのソッカーロの街並から見上げる夜空は何処まで続くんだろうって思うくらい遥か遠くに見える。
 そんな街で、僕は彼に出会った