皆さんこんばんは。
今年最後の恒例の夜中の本紹介。
「民王 シベリアの陰謀」 池井戸潤
前作(民王)と同じく、現職総理大臣とそのバカ息子が主人公です。
さてどうでしょうか?
第二次内閣を発足させたばかりの現職総理。
内閣の目玉として環境大臣に指名した、マドンナ議員が、パーティの最中に突然暴れ出し倒れます。
同じ時、総理のの息子も、配送の仕事で訪れた大学の研究室で凶暴化した教授に襲われています。
この二つの原因は謎のウィルス。
人を凶暴化させるこのウイルスは空気感染し、感染が急速に拡大します。
総理は緊急事態宣言を発令して収束を図るが、世論は逆風となって反対運動が激化をしていきます。
さらに、国民の間では陰謀論者が台頭し、現内閣も風前の灯火状態に陥ります。
この危機を救うため息子は凶暴化した教授の助手をしていた女性と謎に迫ります。
どうやら二人の共通点は死べりは訪問にあったと分かります。
果たしてウィルスの謎とは?
という物語。
コロナの最中によくぞこの小説を出したな~という印象。
それでも何時もの池井戸作品からすると薄目。
やはり池井戸さんは持ち味の企業系の小説じゃないとね。
印象に残った言葉があるので書いておきます。
(この世の中に、これだけは正しいといえるものがどれだけあるだろう。ニュースを見れば、政治家は贈収賄で逮捕され、失言や不倫のオンパレードだ。モノ作りだ高品質だとエラそーな事言っている大企業も、このところ目につくのは品質検査のでっち上げやデーター偽装ばかりではないか。オカルトや都市伝説の様な陰謀論を信じて暴力も辞さない連中にも、何かを信じなきゃやってられない諸事情というやつがあるのではないか。しかし、お互いに相手をののしり合い、拒絶して聞く耳を持たなければ、出来上がるのは些細な事で非難し合う不寛容の世の中であり分断だ)
現実世界のコロナも全く同じですね。
コロナで殺伐とした人間関係に拍車のかかった日本。
日本という国がダメになる前に、既に日本人がダメになってる気がします。
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そしてこちらが前作です↓