皆さんこんばんは。
恒例の夜中の本紹介。
「罪と祈り」 貫井徳郎
見つけたら絶対に読む作家さんの一人。
何度も直木賞にノミネートされながらも受賞できてない作家さんの一人でもあります。
どの作品もある程度のレベルはあるんだけど、決め手に欠けるのも事実。
さて今作はどうでしょうか?
主人公は幼馴染の二人。
ある日元・警官の父親が誰かに殴られ川に落ちて死にます。
その事で息子である主人公は親父の遺品を処理していると、28年前に起こった未解決の身代金誘拐事件の資料を集めたものを見つけます。
思い起こせば丁度28年前頃に親父が余り笑わなくなった事を思い出します。
今回の事件と関係があると感じた主人公は、同級生でもあり親父同士も仲の良かった友人の現警察官に相談をします。
2人で調べていくと現警察官の父親が28年前に自殺してることとの関係性も浮かび上がります。
現在と28年前が交互に描かれ、今回の殺人事件と誘拐事件の真相が描かれます。
果たして二つの事件の謎とは?
と言う物語。
少し塩田武士さんの話題作(罪の声)に似た出だしだけど、それ以降は相変わらずの貫井節。
じっくり丁寧に事件が描かれています。
衝撃的なデビュー作(慟哭)の頃と比べるとミステリー色は薄いけど、人間模様は昔より深く描かれています。
(愚行禄)(乱反射)と名作多いんだけど、ラストの解放感というか腑に落ちる感が少し弱いのかな?
直木賞取らせてあげたいな~。
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個人的には貫井さんはこの作品が大好きです↓
グリコ森永事件をベースにした傑作。是非読んでください↓