デビュー作だからこその熱量を感じる(「こちらあみ子」 今村夏子) | 「天に月、地に山」 愛知・豊橋で日本酒なら

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皆さんこんばんは。

 

私にとっての一週間が終わりました。

 

そして明日は定休日なので緊急事態宣言前半も本日で終了です。

 

仕事的には殆ど何もしなかった一月。

 

でも普段行けない遠征には少し行けたのが収穫。

 

6月も仕事は何も出来ないだろうから、こんな時だからこそ出来ることは何かしたいです。

 

さて恒例の夜中の本紹介。

 

「こちらあみ子」 今村夏子

 

(あひる)(星の子)(むらさきのスカートの女/芥川賞作品)と今までに読んでますが、ここにきてデビュー作です。

 

デビュー作にして太宰治賞&三島由紀夫賞受賞作品です。

 

さてどうでしょうか?

 

今作はタイトル作含め(ピクニック)(チズさん)の三作からなる短編集です。

 

今村作品の持ち味である、社会になじめないというか、普通じゃない人がどの作品も主人公です。

 

やはりタイトル作が秀逸。

 

あみ子と呼ばれる主人公。

 

父と母と兄の四人暮らし。

 

書道教室をやる母。

 

そこに通う同級生の男のが大好きなあみ子。

 

でもあみ子は普通じゃない。

 

故に学校でも虐められ、遂には家族もあみ子の存在を持てあます様になる。

 

でもあみ子は普通に皆とコミニケーションがとりたいだけ。

 

何時も(こちらあみ子)と通信を送るのですが、普通の人はその通信に応答をしてくれない。

 

読み終わるとタイトルの深みがよく分かります。

 

これがデビュー作とは凄い。

 

勿論他の作品も凄かったし、どんどん洗練されているのはよく分かる。

 

でもデビュー作ならでは熱量みたいなのは物凄く感じる。

 

今村さんすべての作品にマイノリティーの生きづらさみたいなのをテーマにしている。

 

村田紗耶香さんの(コンビニ人間)も似たテーマだったな~と思い出しました。

 

コロナ下に読むと共感度が高い気がします。

 

何か凄い作品読んで気がする。

 

いやするだけかもしれないけど、読んで直ぐのやられた感は凄かった。

 

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こちらも現代を生きるマイノリティーの苦悩が描かれています↓