何時もと少し違う作風の是否(「くちなし」 彩瀬まる) | 「天に月、地に山」 愛知・豊橋で日本酒なら

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皆さんこんばんは。

 

忘年会シーズンとは思えない静かな夜。

 

今年最後にコロナ不況の大波が来てる感じです。

 

頑張りどころですね。

 

さて恒例の夜中の本紹介。

 

「くちなし」 彩瀬まる

 

女のための女によるR-18文学賞でデビューして以来ズーッと追っている作家さんの一人。

 

この作品は158回直木賞の候補になった作品です。

 

さてどうでしょうか?

 

七編からなる短編集です。

 

何時もの短編集と違い、ちょっとファンタジー色の強い作品。

 

不倫相手の手切れ金として相手の腕を貰って一緒に過ごす女の話とか、運命の相手を見つけるとその人間に自分にしか見えない花が咲くのが見えるとか。

 

兎に角摩訶不思議な設定。

 

ですが書かれているテーマは恋愛という不思議な感じです。

 

確かに上手いし面白くない事はないんだけど、やはり何時もの彩瀬作品の方が個人的には好きかな?

 

直木賞こそ落選したけど、本好きな10代男女が選ぶ第五回高校生直木賞を受賞したそうです。

 

高校生が選ぶ直木賞があるのは全然知らなかったです。

 

この作品の何処が高校生に嵌ったのか良く分からないけど、恐らく不可思議な設定なんだろうと思う。

 

そう考えると若い感性に自分はもうついていけないのかもしれない。

 

印象に残った言葉があったので書いておきます。

 

(一人で暮らしていると、欠けていると思う瞬間がどうしても出てくる。お腹がいっぱいで仕事も順調で、明日もとりあえず何とかなりそうで、良いという状態でも欠けている。私だけが良いと思うのではなく、誰かに良いと言われたくなる)

 

人の幸せは誰かに頼られてこそ完結するのでしょう。

 

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