泣けるハードボイルドの後継者を早く見つけないと(「世界で最初の音」 白川道) | 「天に月、地に山」 愛知・豊橋で日本酒なら

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皆さんこんばんは。

 

今夜は久々に静かな夜だったので、がっつり仕込み。

 

試作も兼ねてやりましたので、新メニュー今週末から登場です。

 

徐々にペースも戻り本も読めてきております。

 

という事で恒例の夜中の本紹介。

 

「世界で最初の音」 白川道

 

大好きな作家さんだったんですが、残念ながら2015年に急死。

 

読んでいない最後の作品がこれでした。

 

都会でバーを経営し自身は鎌倉でカフェをしながら絵を書きながら過ごす主人公。

 

ある日チェロのレッスン帰りの女性が車に轢かれる現場に遭遇し、自らすぐ病院に運びこみ処置の良さで事なきを得ます。

 

助けた女性が議員の娘だった事もあり、その事で警察から表彰を受けるように依頼されるのですが固辞します。

 

なぜかと言うと主人公は裏家業でお金を稼いだ過去があり、その事を今になって警察に知られるのを恐れたからなんです。

 

しかし固くな固辞が逆にベテラン刑事の感にひっかかり、主人公の周りに警察が張り付くようになります。

 

一方助けた女性と主人公は境遇の差を超え惹かれあっていきます。

 

警察の捜査が徐々に確信に向かっていく中、主人公はある決意をします。

 

果たして主人公の未来は?

 

という物語。

 

あー最後は号泣してしまいました。

 

レベルの差こそ色々あるけど、ハードボイルドを書く作家さんは何人か居ますが、泣ける度で言えば白川さんがナンバー1!

 

もう二度と読めないのは残念で仕方ないです。

 

タイトルになった世界で最初の音とは(神様のため息)の事だそうです。

 

文中にこうあります。

 

(神様がこの世界を作っとき総てを平等にし、と考えた。でも現時は違ってしまった。世界ができると至る所で争いが起きているし、人間も平等にはならなかった。人間の世界には富める人と貧しい人が居るし、親の居ない子もいる。それを見て神様がため息を漏らしたんだ)

 

こんな物語からタイトルを思いつく白川さんだからこそ、こんなにも泣ける話が書けるんだろうな~。

 

良い話でした。

 

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