今の美容鍼灸が残念な方向に向かわないためにも。。。
元々大学病院のICUや救命病棟をメインに看護師として働いていた私は、
西洋医学の限界を感じ、特に最初に配属された小児科病棟で
抗がん剤投与後の足の痺れが取れず泣き叫ぶ感じになんとかできないかとの思いから鍼灸師を目指した。
しかし業界に入ってみるとけっこういろいろ治しているのに鍼灸は普及していない。
なんだこりゃ。
そんなときにたまたま知った顔への鍼を学べたらとアメリカに渡った。
これが日本に美容鍼という言葉が鍼灸師ですら知らない時代。今から15年前、2007年のこと。
アメリカで衝撃を受けた。
なんと、顔も身体も心も疲れ切っている、がんの患者さんに、身体の治療とお顔を同時に東洋医学でケアする鍼灸が美容鍼だった。
いや海外では美容鍼とは呼ばないんだけど。
なぜなら美容以上、健康や心もみる鍼灸治療だから。
これはスゴイと思って、もしかしたら美容をキッカケに鍼灸の体験の入口、というか東洋医学の治療に触れる初めての施術になるのではと思い活動してきました。
協会を立ち上げ、講師を作り、全国に会員さんは増えた。
最初の10年は美容鍼の普及活動だった。なにせ世の中に4店舗くらいしかなかった。
しかし普及するにつれて、当初の東洋医学でしっかり身体をケアし、顔を心と身体の状態を映し出す鏡として治療するというコンセプトとは全く違う考え方
合理的に単に顔に鍼をするだけのものがあふれ出した。
それはそれでよいのかもしれない。しかしあまりにも安全性に疑問があるものもあった。
ではやはりアメリカ、イギリス、トップを走っている美容鍼灸界の重鎮を招いて安全管理や理想的な美容鍼灸はどうあるべきかカンファレンスをしてはと思い
2016年に国際美容鍼灸サミットを行った。
これは何の法的拘束力もない。でもやっぱり理想的な東洋医学ベースの美容鍼が広がって欲しい思いからだった。
東洋医学で治療しなかったら、鍼は単なる物理療法、EMSや美顔器、ダーマペンの代わりに刺しているだけになってしまう。
そうではないんです。
顔、脈、お腹、舌をみて心の声をきいて全体を整えて行くこれが大事。
ただ概念だけを伝えるよりもどうしたら世の中に伝わっていくのか
それは流派を超えて研究発表してお互いにエビデンスベースで話せる場が必要。
そうして学会が立ち上がった。
そして今回で4回目。
原点回帰し、コロナ渦で世界の鍼灸院はどのように動いたのか
アメリカの状態はどうなのか。
ヨーロッパはどうなのか。
ここも学び、また美容皮膚科や美容外科ではどのような施術が受けられ
美容鍼では解決出来ない領域を知ることも大事。
そんな思いで国際美容鍼灸学会を開くことととなった。
アメリカの先生、私の師匠から動画が届き
その動画の翻訳をチェックしながらじっくり拝見すると
なんだか泣けてきた。
動画には、、、、
外科医ではなく鍼灸師が顔の治療をするのはどういった意味があるのか、それは美容以上のものであって、cosmeticではない。単なる道具や顔への刺激量だけで考えるのではなく、、、
顔から読み取る心理や体調を整えていくことが大事。
例えば、ストレスで怒りの症状が現れていたら、、、、どんな治療をすべきだろうか。
不安感がある人は臓腑で何処が弱っているのだろうか?
そういったところを観ていくのが鍼灸師であり、東洋医学の大切なところ。
そうだよなぁ、そうなんだよと噛み締めながら動画チェックしました。
これを聴いていてなんだかこの15年間の思いがこみ上げ、また原点を大事にしたいと思いも熱くなり涙がこみ上げてきました。
鍼が顔への物理療法となるなら、東洋医学の学びは不要です。
もしかしたら1日の講習会でもできるようになるかもしれない。
2日間で顔に鍼を刺すくらいならできるようになる。
でも、、、それは東洋医学的に治してない。。。
まったく身体に触れていない。
これでは顔への鍼を受けても、東洋医学の体験の機会にはなっていない。
いつから美容鍼灸は顔への刺激方法論で、物理療法に陥ったのか?
動画講義でも指摘があり、アメリカでもいろいろ問題点が起き、業界団体が動いているなどの話もある。
私たちが気付いて次のステージに行くにはこうした講義はとっても大事です。
さらに美容外科の技や美容クリニックでの医療機器を学ぶチャンスもあります。
マジで足運んで欲しい、といってもオンラインなので足運ぶ必要はない。
いつかはまた海外講師を招いたイベントをしたい。
学びが多いので。
世界の美容鍼灸や美容外科医、美容皮膚科での最新美容医療機器を学ぶ学会があります。
マリーエリザベス先生、ポールアドキンス先生も登壇。
国際美容鍼灸学会
8月7日開催
後日動画受講も可能です。
当日予定が合わない人にも最適!!!