夜遅くに倉庫に荷物を運んだ。


倉庫にはアラーム(セコム)があり、入るためのアラームの解除は問題なくできた。


問題はアラームをセットすることだ。

荷物を倉庫に入れた後、とにかく、その場にいたスタッフとアラームをセットした。

「ビーッ、ビーッ、ビーッ……」と駆り立てる音。全員がビルから出た。
疲れているは、雨がどしゃ降りになってくるは、夜は遅くなってくるは、

最後の力を振り絞って「お疲れさん!」で別れた。

スタッフの一人が外の電気が点滅していると言っても、

それがどこからか考える気力さえなくしている状態だった。


そそくさと倉庫を車でる。

スタッフが帰り道の道をひとつ間違え、また倉庫の方へ戻ってみると、

その間約4、5分足らず。倉庫の前に車が止まっている。

なんと!それはセコムの車であった。

アラームのセットを間違えたからであろうと思いながら僕は車から降りた。

ガードマンに事情を聞くことにした。
「やり方が間違っていたかな。」とガードマンにアラームの使い方を聞いた。

ガードマンは僕の質問に答えつつ、僕に名前を聞いてきた。


「免許証か、身分証明書みたいのありますか?」

「免許証、ないんよ。」
「保険証はお持ちですか?」

「保険証なんか、いつも持っていないよ・・・。クレジットカードならあるけど」

と言ってクレジットカードを渡した。


ガードマンは僕とのやりとりに当惑してそうだった。

無理もないよね。

クレジットカードなんか身分証明書にならないよね。

結局、ガードマンにアラームのセットの仕方を教えてもらった。

ガードマンが僕の事についてどう思ったか想像してみよう。


「この人何者?どうも泥棒でもなさそうだし。でも身分証明書もないし、

このビルに出入りしているが、ビルのことはなんにも知らない。変わった人やな。まあ、いいか。」

こんな風に思ったと想像する、


ちなみに、あの点滅していたライトは、異常の時につくらしい。
それにしても、セコム来るのが速かったね。感心しました。