留学の時に知り合ったイギリス人とは長い付き合いになるが、ずっと面倒だなと思うことがあった。
Muddasar SaeedによるPixabayからの画像
それは彼のジョーク。
実に面倒くさく、違う意味で笑っていた👃
しかし、少し前から不覚にもウケるようになってきた事に気づいた。
そしてあろうことか喜んで楽しそうにウケてしまう自分に気づく。
最初はイラッとしていたのになんてことだろう。
彼のジョークが磨かれたのか、自分が落ちぶれたのか・・・。
英語のジョークはおろか、日本語のジョークもいまいちな自分は偉そうに
「それはジョークじゃないよ。いったいツボはどこ?」
とよくもまあ偉そうにほざいていたものだ。
なぜか覚えてしまっている彼のジョークというと・・・
朝早くに顔を合わせた時などには、
「昨日は良く眠れた?」と聞くのだが・・・、
(あなたがそう聞かれたらなんと答えます?ふつう)
彼は普通の顔で「寝てたからわからない」とおっしゃる。
こちらの様子を見てしたり顔なのも負けた感じがしていた。
他にも、そんなに寒くないのに鞄から服を出して着ようとしていた時、上着を出しそそくさと着始める。
「寒いの?」と聞くと、
「寒くない。」
「いや、寒いから着たんでしょ?」
「だからもう寒くない」
「・・・。」
コロナ前は何人かでよく山登りをすることがあり、そこでの会話。
山登りをしながら、日本人の友人一人が聞く
「〇〇さんは山登りが好きですか?」
(山登りしながら”山登り好きですか”の質問をするところがなんだかシュールに感じてそれはそれで面白かった)
「いいえ、あまり好きではありません・・・」
(なんだ?シュール感が増してる気がするぞ)
「でも、下るのは好きです。
だけど、登らないと下れないですね。」
顔をちらっと見ると、いつもの満足そうな顔。
イギリス人はユーモアをとても大事にするというのは以前からよく聞いていたので、自分も習ってイギリス留学中や旅行中にトライしてみたことがある。
留学中、他のホストファミリーにお世話になっている日本人の友だちの家に遊びに行った時のこと、
家族も一緒に談笑していると、「一度日本にも旅行がてら来てください。」という話になった。
その家は犬を飼っているのだが、心配した小学生くらいの子どもが、
「じゃあ、うちのワンコロはどうなるの?」
と聞いてきたので、
「そうだね、彼にはパスポートが必要だね。」
と言ってちょっとだけウケた(気がした)事があった。
犬のパスポートが成功か失敗かはおいておいて、別に失敗した事もある。
お買い物でサンダルを物色中の出来事。
大変丈夫そうでデザインもいい感じの革のサンダルを見つけた。
「ゾウが履いても大丈夫!」とどこかの物置会社のCMばりのくだりが頭をよぎる。
しかしサイズが少々小さい。
「すみません、これと同じもので少し大きいサイズはありますか?」
「ちょっと見てきますね。」
待っている間なにかいいジョークはないかな、と考える。
「どうぞ。」
サイズはピッタリ!
キョンキョンの ”あなたにあえてよかった” が頭をよぎる
「Oh, Thank you! You saved my life.」と言ってみた。
これがウケなかった。
それどころか、「そんなそんな!(たぶん)」という反応が返ってきて凹んでしまった。
自信があった分恥ずかしかった。
下を向いて軽く目を閉じてやり過ごした。
ユーモアって難しい。
怯まずにジョークをいい続けたイギリス人の彼を見習い、自分も失敗を恐れずに場数を踏んで度胸をつけ、諧謔仙人と呼ばれるくらいになりたいものだ。
ユーモアに関しては天賦の才を持っているのではと、淡い憧れを抱いてしまう関西の方々。
一人関西人の友人がいるが、普通の話が面白い。
昔、子どもを注意する時の言葉の使い方に度々ウケ、癒やされ感心したものだ。
気軽に旅行にいけるようになったら是非訪問したい場所の一つだ。