皆さんこんにちは。

 「J-AC TOP40」2024年6月22日付けチャートの初登場曲、圏外曲を振り返ります。

 

 

  初登場曲

 

 

 今週の初登場曲は3曲でした。

 なお、初登場予想が的中した曲は3曲中2曲でした。

 

 

No.40

 

 

 

「縫い目」上野大樹

■4/15リリースの配信シングル

■ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」オープニングテーマ

■「新緑」以来1年3か月ぶり、2曲目のエントリー

 

 これは驚きのエントリーになりました。

 

 上野大樹さんが4月15日にリリースした配信シングルで、ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」のオープニング・テーマ。主題歌には先週まで3連覇中のあいみょん「会いに行くのに」が起用されているドラマです。上野さんは昨年3月に「新緑」がスマッシュブレイクに起用され初エントリーしました。最高33位、5週という成績を残しています。今回はそれ以来、1年3か月ぶり2曲目のエントリーということになります。

 

 驚きのエントリーと書いたのは、エントリーのタイミングです。配信リリースは4月15日で、最近になってCDがリリースされたわけでもありません。ですから、2か月遅れのエントリーということになり、なかなか目にすることのない現象です。ここ最近のオンエアが増えていたわけでもありませんから、全くもって予想できないエントリーでした。強いて言えば、ドラマの盛り上がり効果ということができるでしょう。ドラマ「アンメット」は、主演の杉咲花さん、相手役の若葉竜也さんの演技がすごいと話題になっています(このお二人、私生活でも恋人だそうですね)。主題歌のあいみょん「会いに行くのに」が盛り上がっており、その余波でこの曲がエントリーしたのかもしれませんね。とはいえ、スマッシュブレイクから1年3か月、地力で2曲目をエントリーさせたことは素晴らしいです。

 

 上野さんは、ドラマ制作サイドから「ミステリアスに」「新境地で」というリクエストを受けたそうです。それを受けてか、ちょっとダークでミステリアスな曲調ですよね。爽やかなシンガーさんだと思っていたので、たしかに新境地という感じはあります。ドラマのオープニングではこの曲のサビが使用されていますが、短いながらも非常に惹きつけるメロディーラインだと思っていました。杉咲さん、若葉さんという演技巧者としっかり共鳴しているんですよね。そういう風に思って観ていましたから、今回のエントリーは個人的にもかなりうれしいです。

 

No.34

 

 

「O.G. Summer」MONKEY MAJIK×Def Tech

■6/12リリースの配信シングル

■2019年3月の「留学生」以来5年3か月ぶりのエントリー(MONKEY MAJIK)

■2015年以降では初エントリー(Def Tech)

 

 おお!この曲が入ってきましたか浮き輪 この2組、J-ACへのエントリーがほとんどなく、望み薄かなと思っていたのですが、予想に挙げておいてよかったです。MONKEY MAJIKは2019年3月に岡崎体育さんとコラボした「留学生」以来5年3か月ぶり、Def Techにいたってはなんと2015年以降では初めてのエントリーです。この両者、実績は抜群なのですが、サウンドが洋楽ナイズなこともあってか、なかなかチャートに縁がありませんでした。

 

 今回はコラボパワー、そして今年の夏の先駆けともいえそうなサマーチューンっぷりが功を奏しましたかね。ラジオ受けは非常によく、今週は4回もオンエアされていました。オンエアポイントが効いたようで、見事エントリーを決めています。オンエアがきっかけで入ってくるというのは、ラジオの良さが現れていてうれしいですね。

 

 「O.G. Summer」、つまりオジサマですか笑 いやあ、こういうノリ、好きよ笑 この曲はDef Techが5月に開催した対バンライブツアーのアンコールでサプライズ披露された楽曲です。夏への想いを歌にしたパワーと疾走感が溢れる大人なパーティーチューンとなっています。2組らしく、英語と日本語を流麗にクロスさせ、非常におしゃれ、それでいていい意味でくだけている楽曲です。2組が海岸で披露する「オジサマダンス」(?)がまたクセになります。気が早いのですが、今年の夏を代表する1曲になるのではないかと思わせる、それくらいの出来ですね。それにしても、「そんなに脱ぎたいかね」というのは私も思いましたね笑

 

 MONKEY MAJIKは岡崎体育さんとコラボした「留学生」以来と書きましたが、岡崎体育さんといえば「おっさん」が2021年に大ヒットしましたよね。この曲は、言ってみれば新たな「おじさまソング」なんですよね。長く愛された「おっさん」のようなヒットになってほしいと思いますね。いやはや、非常に楽しみです。

 

 

No.32

 

 

「Cheese」SG

■5/22リリースの配信シングル

■α-station 2024年6月のスマッシュブレイク

初エントリー

 

 今月のスマッシュブレイク、SGの「Cheese」がエントリーしてきました。スマッシュブレイクといえば、5月の2曲はエントリーが最終週と遅れ、ともにトータル3週と精彩を欠きました。今月は土曜が5回あったこと、それにこの曲1曲だったことも幸いしたのでしょう。4週目に32位という、先月とは比べ物にならないほどいい位置からの登場となりました。

 

 SGは、日韓ミックスのシンガーソングライターです(番組的にここは太文字)。本作は5月22日にリリースされた3作目の配信シングルで、爽快で軽やかなポップナンバーです。「チグハグのBuddies」をテーマに、「仲良しだからこそ仲違い」、大切な人との本質的な関係性を独自の視点で描き出しています。サクサクしていて、気持ちよく乗れるいい曲だと思いましたね。ソウルテイストのサウンドが気持ちいいですし、SGさんのハイトーンなボーカルも曲によく映えます。個人的には、今年のスマッシュブレイクでも1、2を争うくらいには好きな曲ですね。好スタートとなってよかったです。

 

 日韓といえば、最近は少し関係が改善しているみたいですね。K-POPは日本でも大人気ですからね。NewJeansとかILLITとか、すごくよく流れていますよね。K-POPはすごく「計算されている」、お洒落な音楽だと思いますね。全世界で聴かれており、素晴らしいと思います。一方、最近は日本のアーティストが韓国でライブをすることも多いそうです。アニメ人気などが寄与しているのだと思いますが、喜ばしい現象ですね。いがみ合ったところでいいことは一つもありませんから、互いの文化を認め合って、共に繁栄していきたいと思いますね。SGさんは、その架け橋的な存在になってくれたらいいですね。そういう意味でも、期待の初エントリーです。

 

 

 

 

 圏外曲

 


 

先週39位「解放区」ポルノグラフィティ

IN【11】TOP10【5】HIGH【5】???P

 

 ポルノグラフィティが3月27日にリリースしたシングル。25周年記念第1弾となります。セールスを受け、4月6日に16位で初登場。翌週は9ランクのジャンプアップで7位とトップ10入りしました。トップ10入りは2021年10月の「テーマソング」以来2年半ぶりです。翌週には5位でトップ5入り。「テーマソング」の最高位である6位を上回りました。しかし、4週目以降は下落。少しずつ下げ、7週目にトップ10落ちしました。トップ10内は最高5位の5週です。ポルノグラフィティの過去作を見ると、最高位はトップ5前後、トップ10内は5週前後が多く、前例どおりの成績でした。とはいえ、2021年以来のトップ10入りで、安定した強さをみせたことはよかったと思います。

 トップ10落ち後は非常に下落が早かったです。8週目に10ランク、さらに10週目に8ランクと2度の大ダウンがありました。よって、トップ10落ち後は5週と短めで、トータルは11週とロングエントリーに届きませんでした。もう少し粘れば年間入りもあったのでしょうが、これでは少し届かないという感じの成績です。トップ10は最近の曲では割といい方でしたが、トータルでは伸び切らず、2021年の「テーマソング」や2018年の「カメレオン・レンズ」に及ばない成績となりました。勢いが持続しなかったことが悔やまれますね。


 

 

先週38位「光の跡」星野源

IN【25】TOP10【14】HIGH【1】???P(2+???)

 

 今年初頭に6連覇を達成したレジェンド曲がついにチャートから去ることになりました。星野源さんが昨年12月27日にリリースしたシングルで、劇場版「SPY×FAMILY CODE:White」主題歌。リリース週の12月30日に39位で初登場。年間チャートの裏での初登場となりました。年明けの2週目は19ランクも上げて20位。勢い止まらず、3週目はさらに16ランクの上昇で一気に4位まで上昇しました。2週で35ランクというチャート史上まれに見るランクアップでしたね。そこからも順調に上昇し、エントリー5週目の1月27日に1位を獲得。星野さんの1位は2021年の「不思議」以来約3年ぶりで、意外なほど久しぶりな1位となりました。翌週はがっちりと首位をキープ。連覇となると、なんと2018年の「アイデア」以来6年ぶりでした。年間上位常連の星野さんがこんなに1位から遠ざかっていたのは、何かの間違いかと思うようなことでしたね。今までの鬱憤を晴らすように、この曲は首位街道をひた走ります。他を寄せ付けず、2月の4週を完全制覇。3月第1週も1位をキープし、Vaundyの「タイムパラドックス」に1位を譲るまで、圧巻の6連覇をマークしました。これは2018年の「ドラえもん」(v5)を上回り、あのレジェンド曲「恋」(v6、通算v11)以来となる6連覇になりました。素晴らしいとしかいいようのない、圧倒的な連覇だったと思いますね。

 首位陥落後は6週にわたりトップ10内にとどまりました。17週目にトップ10落ちし、トップ10内は14週です。今年エントリーした曲の中ではCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」(19週)に続く2番目の好記録になっています。ダブルエントリーがないことも幸いし、以降もチャートに安定。10位台には4週、20位台に3週、30位台に2週とエントリーしました。急落もなく、最後まで安定していましたね。トータルは25週で、半年エントリーに1週だけ足りませんでしたが、ケチのつくようなことではないでしょう。圧倒的な成績でフィニッシュし、年間チャートはトップ10入りが確実。トップ5入りも濃厚だと思います。ちなみに、SPY×FAMILYといえばアニメ版では髭男の「ミックスナッツ」が星野さんの「喜劇」を上回りましたが、今回は星野さんが髭男(「SOULSOUP」)を上回りましたね。そういった点も見事だったと思います。

 

 

先週37位「Blues in the Closet」ずっと真夜中でいいのに。

IN【1】TOP10【0】HIGH【37】4P


 映画「好きでも嫌いなあまのじゃく」挿入歌。ずとまよ。は主題歌の「嘘じゃない」と合わせ映画に2曲を提供しました。そして、チャートには見事2曲がエントリー!先週、自身初となるダブルエントリーを決めました。ただ、やはりダブルエントリーは荷が重かったですね。今週チャートに残留したのは、先にエントリーしていた「嘘じゃない」(37位)の方でした。こちらはチャートから押し出され、無念の1週圏外となっています。2曲入っている以上、こういう展開は仕方ないですし、どちらかというと先週エントリーできたことの方が意外です。ほろ苦に終わったずとまよ。ですが、一瞬とはいえ、先週はダブルエントリーで沸かせ、見せ場は作りました。