皆さんこんにちは。

 「J-AC TOP40」2024年4月6日付けチャートの初登場曲、圏外曲を振り返ります。

 

 

  初登場曲

 

 

 今週の初登場曲は4曲でした。

 なお、初登場予想が的中した曲は4曲中2曲でした。

 

 

No.38

 

 

 

 

「REALLY LOVE」今市隆二

■4/1リリースの配信シングル

2015年以降では初エントリー

 

 この春、30周年を迎えた「J-AC TOP40」。記念すべき新年度の幕開けを飾ったのは今市隆二さんのソロ曲でした。三代目 J SOUL BROTHERSのボーカルとしてすっかりおなじみの歌声ですが、ソロ曲でエントリーするのは2015年以降では初めてです。そういった意味では、心機一転、非常に新鮮な幕開けとなりました。

 

 4月1日にリリースの配信シングル。エイプリルフールのリリースですが、タイトルは「REALLY LOVE」です(なんつって)。軽快なトラックにサビのフレーズが印象的な大人の余裕を感じる楽曲。まるでロックスターになったような気持ちで夢を見続ける気持ちを忘れないの意を込め、ジャケットデザインにはハートの中に燃える炎があしらわれています炎 キヨピーさんもおっしゃていましたが、メッセージが情熱的な割には、クールで肩肘張らない楽曲になっていますね。これが「大人の余裕」ってやつなんでしょうか。

 

 2015年以降では初エントリーということで、実力は全くの未知数です。ダジャレ好きの管理人に「いまいちだったね」と言われないような成績を期待しております。

 

No.37

 

 

 

 

「失恋ソング」岡崎体育

■3/27リリースのEPより

■「Knock Out」以来1年ぶり、今年初、2015年以降では13曲目のエントリー

 

 α-station、そして京都を代表するアーティストである岡崎体育さん。こちらは先月27日にリリースされた配信EP「Suplex」に収録されているリード曲です。ご当地アーティストということで、週間6回と好調なオンエアを稼ぎ、昨年4月にエントリーしたアニメ主題歌の「Knock Out」以来1年ぶりのエントリーとなりました。

 

 タイトルは「失恋ソング」ですが、湿っぽいところは全くありません。さすが岡崎体育さんというべきでしょうか、明るく楽しく元気よく、面白く爽やかに歌い上げた失恋ソングです。打ち上げ花火のように、あるいはナイアガラの滝のように盛大に失恋したそうです笑 代表曲の「おっさん」もそうですが、ともすればネガティブになりがちな題材を明るく楽しく料理する創作力が見事だと思います。

 

 もうひとつ、欠かせない話題としては、MVで武田真治さんがサックスを披露していることです。武田さんのサックス演奏姿が全力投球で本当に笑えるんですよね(笑っちゃいけないのかもしれませんが)。さすがプロフェッショナル・トレーナーの武田さん。サックスでも魅せてくれますね。きっと元気をもらえると思いますので、皆さんもぜひMVをご覧になってみてください。

 

 ご当地アーティストということで、息の長いエントリーを得意にしている岡崎体育さん。前作の「Knock Out」は最高30位ながら、ノックアウトされずに13週もエントリーしていました。この曲はもっと上の順位で、さらなるロングエントリーを目指したいところでしょう。

 

No.34

 

 

 

 

「青春謳歌」幾田りらfeat.ano

■4/17リリースのCDシングルより、3/20先行リリースの配信シングル

■映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」主題歌

■「With」以来半年ぶり、今年初、通算11曲目のエントリー(幾田りら)

初エントリー(ano)

 

 

 これはこれは、意外な展開になりました。「あれ、曲が違うじゃん」と思った方が多かったと思います。何を隠そう私もその一人です。幾田りらさんとanoさんによる映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」(デの数これで合ってます?ドクロ)主題歌ですが、こちらは後編の主題歌。私が入ると思っていたのは、3月20日にCDがリリースされていた前編主題歌の「絶絶絶絶対聖域」でした。こちらはシングルチャートで初登場13位のセールスを記録しており、CDセールスで入ってくると思っていたのですが、「前編主題歌を無視して後編主題歌を先取りでエントリーさせる」という見たことのない展開になりました。私の想像ですが、前編主題歌はかなりクセの強い楽曲だったので(聴いてみてください)、どちらかというと聴きやすいこちらがセレクトされたのかなと思います。

 

 このチャートではおなじみになった幾田さんのボーカルから始まり、かなりスイートなanoさんのボーカルがそこに加わってきます。サビでは力強いユニゾンが披露され、息ピッタリです。この二人といえば、昨年大みそかに放送された紅白歌合戦のステージが印象的ですよね。YOASOBIの大ヒット曲「アイドル」をバックに、幾田さん(ikuraさん)の横でanoさんと橋本環奈さんが歌っていましたよね。当代を代表するアイドル的存在の3人がそろい踏みした、伝説級のステージでした。あの日のステージで共演した2人によるコラボ楽曲が聴けてうれしいです。

 

 こちらは先取りエントリーということで、CDはまだリリースされておらず、4月17日のリリースです。前編主題歌は週間3千枚ほどのセールスを稼ぎましたから、普通に考えればこの曲も同じくらいのセールスが見込めます。上手くセールスを取り込めば、いいところまで順位を上げるかもしれません。

 

No.16

 

 

 

 

「解放区」ポルノグラフィティ

■3/27リリースのCDシングル

■2022年8月の「暁」以来1年8か月ぶり、今年初、2015年以降では10曲目のエントリー

 

 今年デビュー25周年を迎えたポルノグラフィティ。そんな彼らが3月27日にリリースした25周年第一弾シングルです。CDセールスチャートでは、初週1.6万枚を売り上げ初登場4位を記録。1万枚を超えたらいいというこの時代に、見事なセールスだと思います。このセールスが反映され、16位という高い位置から飛び込んできたのは極めて順当です。 

 

 今作の作詞は新藤さん、作曲は岡野さんです。明日のことも分からないような大変な時代ですが、「失われた時代」でも楽しむことはできるし、楽しんでいい。そんなメッセージが込められたポルノからのファイトソングになっています。CDにはヒット曲「アゲハ蝶」のTHE FIRST TAKEバージョンなど5曲が収録され、初回生産限定盤にはライヴ映像も収録。アニバーサリーイヤーに相応しい豪華な内容になっており、これもセールスを伸ばした理由でしょう。 2番の歌詞がすごく好きなんですよね。「朝なんかは来なくていい~暗がりでしか見えないものがある」。これがすごく今の時代に刺さっているように思えて、こういう言葉が出せるところがさすがポルノグラフィティだなと。凛とした楽曲の雰囲気もすごく好きですね。

 

 エントリーは2022年夏の「暁」以来1年8か月ぶり。ポルノグラフィティの歌声が久しぶりにチャートに帰ってきました。最後のトップ10入りは2021年の「テーマソング」(最高6位)、最後の年間入りは2018年の「カメレオン・レンズ」(33位)ですが、好順位から入ってきたこの曲はどこまで伸ばせるか楽しみです。 

 

 圏外曲

 

 

先週40位「request」krage

IN【7】TOP10【0】HIGH【24】75P

 

 2か月前、2月のスマッシュブレイクに起用されていた楽曲です。Krageさんは日本人の父、中国人の母を持つシンガーソングライターで、この曲は2月28日にリリースされたCDシングルでした。  スマッシュブレイクのオンエアを受け、2月17日に33位で初登場。翌週は2ランクアップの31位、3週目に29位で20位台にランクインしました。さらに上げ、4週目には25位、5週目には24位を記録。月が変わり、オンエアは激減しましたが、2月28日にリリースされたCDのセールスポイントを獲得したのか、3月に入っても順位を伸ばしたのは立派でした。6週目以降はさすがに急落し、トータルは先週までの7週でした。  トータル7週は、今年のスマッシュブレイクの中では1月のNAQT VANE「Puzzle」に並んでトップタイ。トータルポイントは75で、これは「Puzzle」(88)に次いで2位です。昨年のスマッシュブレイクと比較しても、かなりの高水準です。2月28日といういいタイミングでCDが出たこともあったのでしょうが、十分に健闘したと思いますね。2曲目のエントリーが楽しみです。 

 

先週39位「星の降る日に」aiko

IN【19】TOP10【7】HIGH【3】???P(184+???)

 

 

 aikoさんが昨年11月22日にリリースした44枚目のCDシングル。1位獲得こそなりませんでしたが、トータルは大台に迫る19週まで伸ばし、aikoさん強しを印象付けた楽曲でした。  リリース週の昨年11月25日に29位で初登場。セールスの反映された翌週は一気に上げて12位。さらに伸ばし、3週目は3位でいきなりのトップ3入りを果たしました。ここまでは1位獲得もありそうな勢いでしたが、翌週からは4位、6位と下落。1位獲得はなりませんでした。この曲の2週前には「ラジオ」がエントリーしており、配信オンリーながらトップ10まで行く活躍をみせていました。ダブルエントリーになっていたことが、もう一つ伸び切らなかった原因かもしれません。かつてはCDシングルを出せば確実に1位を獲得していたaikoさんですが、ここ2作は1位を逃しています。ダブルエントリーの影響もあるのでしょうが、それだけ競争が激化しているのでしょう。  1位を逃したこの曲ではありましたが、その後の推移は非常に安定したものでした。少しずつ順位を下げながらも、トップ10には7週エントリー。「ラジオ」が長期エントリーする中でのこの成績ですから見事です。さらによかったのはそのあとで、トップ落ち後もほとんど順位を下げません。10位前半に3週とどめ、その後も23位を2週連続で記録するなど粘り強く、息の長いチャートアクションを続けました。「ラジオ」が圏外になったあともエントリーを続け、トータルは先週までの19週となりました。2022年以降の7曲では「あかときリロード」(23週)に続く長さで、条件の悪い中でもしっかりと数字を伸ばしたのはさすがです。  既報のとおり、aikoさんは今月公開される劇場版名探偵コナンの主題歌「相思相愛」を担当することが発表されています。昨年はスピッツ「美しい鰭」が大ヒットしましたが、今年も間違いなく強いでしょうね。aikoにとっては「ねがう夜」以来7作ぶりとなる1位なるか、今から楽しみです。 

 

 

先週38位「Set Sail」BE:FIRST

IN【5】TOP10【0】HIGH【22】53P

 

 

 BE:FIRSTが2月26日にリリースした配信シングルで、ONE PIECEのカードゲームとのコラボソング。4月24日にはCDシングルがリリースされることになっています。入ってきたときには、CDリリースに向けて上げていくのだと信じて疑いませんでした。ところがどうした、蓋を開けてみればこの成績です。2週目こそ14ランクの特大アップで22位に上げましたが、威勢がよかったのはここまで。3週目からはチャートを急落してしまい、CDリリースまで3週間もあるこのタイミングで早くも姿を消すことになりました。これまで、2022年の「Scream」が7週で最低成績だったBE:FIRSTですが、この曲はそれを下回る5週で自己最低成績ということになってしまいました。昨年はエントリーした曲が3曲連続で年間入りを果たしたBE:FIRSTですが、「Glorious」そしてこの曲と続落し、思わぬ急ブレーキがかかっています。  ただし、それは現時点での話です。この曲は4月24日にCDがリリースされるということで、リエントリーの可能性が残っています。最近はリエントリーが多く、YOASOBIの「Biri Biri」があれだけ間隔を空けて戻ってくるくらいですから、この曲にもその目は十分にあるでしょうね。ぜひ、リエントリーで最低成績の汚名を返上してもらいたいところです。 

 

 

先週33位「たまものまえ」水曜日のカンパネラ

IN【2】TOP10【0】HIGH【33】12P

 

 前の曲「幽霊と作家」が初登場17位から即落ち5週だった水曜日のカンパネラ。この曲は「幽霊と作家」との入れ替わりで入ってきたまさに仕切り直しの楽曲でした。しかし、結果は37→33→圏外のトータル2週。即落ちは免れましたが、本当にただそれだけです。それ以外の点では全く救いようがありません。「幽霊と作家」とどちらが悪いかといえば、30位台2週で終わったこちらの方が圧倒的に悪いです(当たり前か)。 昨年、3曲がエントリーし、一気に常連化を果たした水曜日のカンパネラ。今年も立て続けに2曲がエントリーし、それ自体はいいのですが、何分内容が非常に悪い。悪すぎます。何とか次の曲ではこの最悪のムードを払しょくしてほしいところです。