皆さんこんにちは。

 「J-AC TOP40」2024年1月27日付けチャートの初登場曲、圏外曲を振り返ります。

 

  初登場曲

 

 

 今週の初登場曲は4曲でした。

 なお、初登場予想が的中した曲は4曲中3曲でした。

 

 

No.39

 

 

 

 

 

「SHAKE」go!go!vanillas

■1/10リリースの配信シングル

■「青いの。」以来1年7か月ぶり、2015年以降では11曲目のエントリー

 

 バニラズ、きたー!!笑い泣き

 

 この曲は、先週私が初登場予想に挙げていた曲です。先週はエントリーできず、がっかりしていましたが、1週遅れでチャートに滑り込んできてくれました。個人的に、go!go!vanillasは5本の指に入るくらい好きなバンドなんですよね。しかも、今回は「レーベル移籍第1弾」という大切な作品でした。ですから、エントリーを果たしてくれて本当にうれしいです。

 

 バニラズが移籍したレーベルは、「IRORI Records」といいます。あのOfficial髭男dismが所属しているレーベルです。他には、先週初登場したKroiも所属しています。京都でおなじみのところでいうと、スカートやHomecomingsもこのレーベルのアーティストです。また、私が個人的に大好きなTOMOOさんやBialystocks(ビアリストックス)の名前もあります。何を隠そう、このレーベルは私が1番好きなレーベルだったんです。自分の大好きなレーベルに、自分の好きなアーティストが移籍してきた。こんなにうれしいことがあるでしょうか。思わず万歳したくなりましたよ。大好きなIRORI Recordsの布陣がますます強力になりました。

 

 そんなバニラズの移籍第一弾です。キヨピーさんも指摘されましたが、雰囲気が変わりましたよね。具体的にいうと、より大人っぽくなった、成熟したという印象がないでしょうか。この楽曲はロンドンでレコーディングされ、明らかにはこれまでとは違う音の質をしています。成熟、そして豊潤さがあるんですよね。バニラズはもともと非常に音作りが独特で楽しいバンドでしたが、明らかに1つ上のステージに上がったという感覚があります。IRORI Recordsは非常に質の高いアーティストが名を連ねていますが、その門を叩くに相応しい、素晴らしい仕上がりになっていると感じますね。

 

 ちなみに、タイトルの「SHAKE」は彼らのインディーズ1stアルバムと同じタイトルです。これもグッとくる部分ですよね。原点回帰ともいえるタイトルで再出発した新生go!go!vanillasから目が離せません。

 

No.29

 

 

 

 

「アンビバレント」Uru

■2/14リリースのCDシングルより、1/20先行配信

■アニメ『薬屋のひとりごと』OPテーマ

■「心得」以来8か月ぶり、通算11曲目のエントリー

 

 大ヒット放送中のアニメ「薬屋のひとりごと」。第1クールのOP、緑黄色社会の「花になって」は大ヒットし、このチャートで1位(4連覇)を獲得していましたね。そんな緑黄色社会から主題歌のバトンを受けたのはUru。第2クールのOPに起用されている新曲「アンビバレント」です。2月14日にCDシングルがリリースされますが、1月20日から先行配信がスタートしています。週間30万回超えの再生数、1回のオンエア、3名のリクエストとバランスよくポイントを稼ぎ、見事先行でのエントリーを決めてきました。

 

 「アンビバレント」は「正反対の感情を同時に持つこと」を意味します。これまでのバラードのイメージを大きく塗り替える爽快なアップ・ナンバーで、新境地を思わせますね。曲調はアップテンポなのですが、Uruさんの歌声は非常に儚く、繊細なので、そこに「アンビバレント」要素があるというか、儚くも力強い、そんな印象を受ける楽曲です。ちなみに、アニメ「薬屋のひとりごと」ですが、私は今アマゾンプライムで第1クールを後追い中です(まだ「花になって」が流れています)。早くこの曲が聴きたいので視聴ペースを早めていきたいと思います新幹線前

 

 先行配信の段階で入ってきたということで、かなりのロングヒットになる予感がしますね。緑黄色社会はアニメ主題歌で大ブレイクし、初の1位を獲得しました。Uruさんはそれに続けるでしょうか。これまでの最高は3位で、なんと4回も獲得しています(ミス・3位です)。今回は悲願である「2位の壁」を破れるかに注目です。

 

No.26

 

 

 

 

 

「ナハトムジーク」Mrs.GREEN APPLE

■1/17リリースの配信シングル

■映画「サイレントラブ」主題歌

■「Magic」以来7か月ぶり、通算16曲目のエントリー

 

 昨年は「ケセラセラ」でレコード大賞を受賞。翌日は紅白歌合戦で後半戦のトップバッターを務め、トップアーティストとしての地位を確固たるものにしたMrs.GRREN APPLEの新曲です。昨日から公開になった山田涼介さん、浜辺美波さん主演映画「サイレントラブ」の主題歌に起用されています。今週は7回という好調なオンエアに加え、再生数もすでに200万回超えを記録(ミセスはサブスクが非常に強く、昨年サブスクで最も再生されたアーティストです)。オンエアと配信でポイントを稼ぎ、中位の好位置から飛び込んできました。

 

 大森さんの圧倒的なボーカル力が存分に発揮されたバラードナンバー。最初は優しく語り掛けるような展開から始まり、Bメロではぐっと静寂が訪れます。溜め込んだパワーが大サビで放たれ、壮大な世界観を演出する圧巻の構成です。サラッと歌われていますが、音域は信じられないくらいに広いみたいです(カラオケで迂闊に手を出してはいけないやつ...アセアセ)。大森さんの圧倒的なボーカルには改めて驚かされました。

 

 そんな大森さんですが、心配なニュースが。1月20日に突発性難聴と診断されたことを公開されました。絶頂期に訪れた突然の診断に不安と心配でいっぱいですが、症状が少しでも快方に向かわれることを願っています。大森さんの歌声は、今や日本の音楽シーンには絶対に欠かせませんからね。

 

 オンエアが7回もあるのが強く、来週は10位台まで一気に順位を上げてくることが確実だと思います。昨年は年間入りこそなかったものの、「ケセラセラ」「Magic」で安定したヒットを飛ばしたミセス。2024年第1弾のこの曲でもいい流れを継続できるでしょうか。

 

 

No.18

 

 

 

 

「輝けるもの」ACIDMAN

■1/17リリースのCDシングル

■映画「ゴールデンカムイ」主題歌

■「灰色の街」以来3年7か月ぶりのエントリー

 

 今週の初登場最上位はACIDMAN!1月17日にリリースされたCDシングルで、映画「ゴールデンカムイ」の主題歌に起用されている「輝けるもの」です。初登場18位という非常に高い順位になりましたが、これはCDセールスがかなりよかったからです。

 

 CDセールスは初週3,800枚で初登場9位を記録。ACIDMANのシングルが初登場トップ10入りを記録したのは、2020年の前作「灰色の街」以来2作連続2作目です(前作が初のトップ10入りでした)。「灰色の街」の累計売上は約3,500枚でしたから、今作はなんと初週でそれを上回りました!ACIDMAN最大のヒットといっても差し支えないのではないでしょうか。メジャーデビューは2002年という古参でしたが、堅実な活動が実を結び、ここに来て大きな、大きな花を咲かせています。

 

 大ヒットの要因は映画でしょう。この曲が主題歌になっている映画「ゴールデンカムイ」。大人気漫画の実写版ですが、これの評判がすこぶるよく、公開3日間で5.3億円の興行成績を記録しています。漫画の実写版というのはなかなか難しく、原作ファンから批判を受けることも多いですが、今作はかなり称賛の声が大きい印象です。原作をリスペクトし、原作に忠実した作りになっているそうで、それが大ヒットにつながっているのでしょう。映画が盛り上がれば、当然主題歌にも火が付いてきますよね炎。CD、配信ともにかなり好調で、まだまだ伸ばしていくような予感があります。シンプルにかっこいいロックナンバーですよね!作品との相性も抜群で、予告編を見るだけで鳥肌が立ちそう。痺れる楽曲になっていると思います。

 

 前作「灰色の街」の最高位は13位ですが、今回は初登場18位と抜群にいいですから、これの更新が見たいところ。ここまで来たら、何としてもトップ10入りを果たしてもらいたいと思います。

 

 

 圏外曲

 

 

先週40位「Re方程式」10-FEET

IN【12】TOP10【0】HIGH【15】207P(189+18)

 

 

 まさか、この曲がトップ10入りできないとは夢にも思いませんでした。 

 10-FEETが昨年10月20日にリリースした配信シングルで、TBS金曜ドラマ「フェルマーの料理」主題歌。地元勢ということで、このチャートでは抜群の強さを誇り、2015年以降は全ての楽曲がトップ10入りしている10-FEET。前作「第ゼロ感」には世間的にも大ヒットになり、このチャートでも年間2位の好記録を打ち立てました。そんな絶好調の彼らが、まさか次回作でトップ10入りすらできないとは。これだからチャートは分かりません。連続ヒットの難しさというものを痛感しました。  昨年11月4日に20位で初登場。すぐにでもトップ10入りするかと思いきや、翌週は18位、3週目も15位止まりでした。そして、なんと4週目は16位にダウン。トップ10に届かないという非常に厳しい結果を突き付けられることになりました。以降は大崩れこそしなかったものの、少しずつチャートを下落。再浮上は一度もなく、大みそかの紅白歌合戦の盛り上がりも全く関係ないとばかりに静かにチャートを去りました。

 トータルは12週、ロングエントリーに届かず。トータルポイントは200ポイントを少し上回るのが精いっぱいでした。新人バンドでこれなら立派な成績ですが、実績抜群の彼らにとって、この成績ははっきり不振と言わざるをえません。配信限定とはいえ、非常に精彩を欠きましたね。

 

 

先週39位「最高速度」SHISHAMO

IN【1】TOP10【0】HIGH【39】2P

 

 2020年12月の「人間」以来3年1か月ぶりの初登場となったSHISHAMOですが、久しぶりに戻ってきたJ-ACチャートはどこまでも非情でした。初登場39位から無念の1週圏外に終わっています。

 1週圏外に終わった要因ですが、配信限定シングルで、配信以外に取り立ててポイントがなかったからです。その配信もそこまで強くなく(20万回程度)、1週で圏外となってしまいました。先週は非常に新曲が少なく、正直「エントリーさせる曲がない」という状態だったんですね。そこで実績のある彼女たちが久しぶりのエントリーをつかんだわけですが、結果は非常に残念なものに終わりました。

 SHISHAMOの成績を振り返ると、かつてはトップ10の常連でしたが、2019年の後半からトップ10に届かなくなり(10位台止まり)、2020年12月の「人間」でトータル2週と大暴落してしまいました。そして、以降は全くエントリーできなくなりました。要するに、2020年にガクッと成績が下降し、それっきりという悲惨な状況になっていたのです。今回、実に3年1か月ぶりにエントリーし、息を吹き返すのかと思いましたが、残念ながら結果はこのとおりです。正直、次のエントリーがあるのかも分からない、極めて厳しい立場となりました。

 

 

先週37位「片隅」THE RAMPAGE from EXILE TRIBE

IN【10】TOP10【0】HIGH【11】209P(175+34)

 

 

 昨年夏にエントリーした「Summer Riot~熱帯夜~」が大ヒット。初のトップ10入りを果たし、なんと最高3位まで躍進したRAMPAGEでしたが、惜しくも2作連続トップ10入りとはなりませんでした。10位台は長いものの、惜しくもトップ10には届かないといういつもの」成績に戻っています  昨年11月8日にリリースされた21枚目のシングル。あのEXILEの名曲「Ti Amo」をオマージュした楽曲となっています。昨年11月18日に21位でエントリー。翌週は11位まで躍進し、トップ10をうかがいましたが、ここでブレーキがかかり、3週目は15位に下落。4週目は再び11位に戻し、再度トップ10を狙いますが、今度は14位に下落しました。2度にわたり11位を記録したものの、惜しくもトップ10には届かず、6週目からは下落していきました。先週、先々週は大きく下げたものの、10位台が5週とそれなりに長かったこともあり、トータルは2ケタの10週に到達しています。  大ヒットした「Summer Riot」の裏には隠れますが、トータルポイントは200を上回り、これは「Summer Riot」に次ぐ自身2位の好記録です。また、トータル10週は自身最長タイ、最高11位は自身2位ということで、実は「隠れた好成績」でもあります。最高11位にとどまったことは残念ですが、安定した推移で堅実な成績を継続したことは見事だったと思います。

 

 

 

先週36位「Mainstream」BE:FIRST

IN【19】TOP10【7】HIGH【2】492P(465+27)

 

 昨年、3曲が年間入りするという大快進撃を果たしたBE:FIRST。この曲はその中でも最も成績がよかった曲であり、最高2位を記録。トータル500ポイント近く、年間22位という大ヒットになりました。

 昨年9月13日にリリースされた4枚目のシングル。タイトルは「主流」「王道」を意味しますが、曲調は大衆に迎合したものではなく、非常に攻めたものでした。自分たちの思う「Mainstream」を提示したという点がこの曲の痺れるところですね。そんな彼らの気合が反映されたのでしょう、J-ACでは見事なヒットとなりました。27位で初登場すると、急上昇で3週目にトップ5入り。そこからは1つずつ順位を上げ、6週目に自己最高位である2位を記録しました。1位には届かなかったものの、トップ10には7週も滞在。こちらも自己最高の好記録です。前述のとおり、年間チャートは初のランクインながら22位という好順位になりました(ちなみに、全て入っていれば17位相当)。

 トップ10落ち後も非常に安定しており、10位台には5週、20位台には3週ランクイン。急落は一度もありませんでした。今週残留すれば大台の20週でしたが、これは惜しくも逃しました。20週の大台を達成し、そしてさらなるMainstreamを駆け上がる曲の登場を楽しみに待ちたいと思います。