国民の休日である5月4日は
前日とは打って変わって暖かな気候。

そこで、以前から行こうと思っていた
聖徳記念絵画館 に足を運びました。

芸術浪漫-絵画館

この絵画館に足を運ぶのは2度目。
なんとなく近寄りがたい雰囲気のある外観ですが、
それだけに人も少なく、落ち着いて
鑑賞できる環境となっています。

芸術浪漫-内観

つい最近、重要文化財に指定されたという同館。
展示されている絵画は80点。
そこには明治天皇の降誕から崩御まで、
その45年間の歴史が順を追って描かれています。

明治帝のヒストリーは、わが国の近代化への足跡でもあります。
大政奉還から王政復古、戊辰戦争、廃藩置県、憲法発布、
帝国議会開設、日清・日露戦役、日韓合邦。

芸術浪漫-王政復古
↑『王政復古』(1868年)

極東において独立を守っていたわが国が、
いかにして列強の仲間入りを果たしえたのか。
その輝かしい業績を学ぶこともできる展示内容となっています。

明治時代は日本が世界に認められ、
日本人が自信を深めていった誇りある時期でもあります。

近代日本のあけぼの。
もっと教科書などで子供たちに
詳しく教えるべきではないかと思うのですが。

ビジュアルで紹介されているだけに、
皇族のスタイルも衣冠束帯から洋装へ、という
流れも理解しやすくなっています。

明治帝が徐々にふくよかになられていく
プロセスも非常によくわかります。
晩年はかなり肥満されていたとのことですね。

今回うれしかったのは、前回訪れたときは修復中だった
『江戸開城談判』を見ることができたこと。
あの有名な、西郷隆盛と勝海舟がひざを交えた絵です。
西郷さんが立派に描かれています。
明治帝から寵愛を受けていたということですが、
このあとも頻繁に絵の中に登場してきます。

ちなみに、私がもっとも好きな絵が、
↓の『岩倉大使欧米派遣』です。
芸術浪漫-岩倉大使欧米派遣

幕末に海外諸国に結ばされた不平等条約を見直すため、
欧米各国の制度などを視察するために要人を派遣したもの。
岩倉具視、大久保利通、木戸孝允が並んで描かれています。
3人ともよく似ています。
国の期待を背負っての洋行。
お三方とも、どんな思いを秘められていたのでしょうか。

最初はこのポンポン船でアメリカまで行くのかと思いましたが、
そんなわけありませんね。
奥に描かれているアメリカ号で渡米しました。

さて、館内は涼しくて気持ちいいのですが、
ときおり、プロ野球が開催されていた神宮球場からの
歓声が聞こえてくるのがちょっと…興ざめ。
美術品は静かに見たいですよね。

芸術浪漫-いちょう並木

帰りはその神宮球場をぐるっとめぐり、
いちょう並木を通りました。
球場周辺やカフェテラスなどはともかく、
どことなく人通りが少ないように感じました。
連休の中日だからでしょうか?

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