唐津茶碗の魅力 | 晴れのち曇り時々Ameブロ

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「一楽・二萩・三唐津」と古より茶人に愛されている唐津茶碗。
今回は、唐津焼の若手作家「神尾順二」氏の抹茶茶碗を紹介させていただきます。

神尾順二作抹茶茶碗

一言で唐津焼と言っても時代や手法により幾つかに分類されていて、このお茶碗は奥高麗(おくごうらい)と呼ばれているもの。
シンプルでいて、何とも言えない奥深さを感じさせる枇杷色の器。
私は抹茶を自分で点てて飲むことから、以前から唐津茶碗には興味があったのですが、実際に目の当たりにすると「あ、さすがだな」と思いました。

神尾順二作抹茶茶碗

私の好きな茶碗として、今まで萩焼が産地の中では1番だったのですが、正直どちらが良いのか分からなくなりましたね。
萩とはまた違う風情があって、どちらが上か甲乙つけがたい。
萩焼も唐津焼も、さすがに茶人に愛されていただけのことはあります。

神尾順二作抹茶茶碗

年末ということもあり、地元の和菓子屋さんで買った来年の干支のお菓子をお茶請けに♪
唐津焼の特徴は、鉄分の多い土でしっかり焼き締まっている分、使いやすいということが挙げられます。
実際に抹茶を点ててみましたが、泡も立ちやすくてマイルドで美味しい!
それに、この奥高麗という茶碗、抹茶の色ともよく合います。
抹茶のグリーンと枇杷色の器、絶妙なバランスで本当に良いお茶碗と出会うことが出来ました。

神尾順二作陶展

ということで、今回このお茶碗と出会うきっかけになったのは、三島市内のクラフトギャラリー阿吽で開催されている唐津焼の若手作家神尾順二さんの陶芸展。
自身初めての個展だそうで、日用食器からお茶碗まで所狭しと並べられていました。
上の写真は、唐津焼では代表的な朝鮮唐津という手法の角皿。
この方は、登り窯(薪窯)を使い焼かれているようですが、出来が良い割には若手作家ということもあり、値段は思ったよりも良心的でした。
この朝鮮唐津の角皿で、確か1つ8000円位でした。

神尾順二作陶展

こちらの長皿は各7000円位、これに焼き魚とかのせると美味しそうですよね!
唐津焼の食器には、やはり和食がよく似合います。
もちろんご家庭で使うにもよいのですが、どちらかといえば小料理屋さん向きかもしれません。

神尾順二作陶展

こちらは、シンプルでご家庭で使いやすそうな絵唐津皮鯨六寸鉢。
持った感じの風合いも、とても良かったです。

神尾順二作陶展

絵唐津菖蒲文小皿と絵唐津菱形向付。
この絵唐津はのせた料理が映える暖色系で、観ているだけで食欲が出そうな色合い。
値段は、2500円~3500円位でした。

神尾順二作陶展

こちらは、絵唐津柿ノ花向付。
この方は、若手作家とは思えないほど上手です。
将来、唐津焼を代表する作家の一人になるのではないでしょうか?

神尾順二作陶展

其々、釉薬の違いによる徳利各種。
手前から朝鮮唐津、絵唐津、斑唐津。
個人的には、絵唐津の徳利が好きでした。
値段は、どれも13000円位。

神尾順二作陶展

酒器各種。
値段は、物により7000円~10000円位でした。
絵唐津であったり、斑唐津であったり、井戸盃であったりと・・・
どれも風情があって、日本酒をより美味しくいただけそうです。

神尾順二作陶展

奥高麗の片口各種。
個人的には、1番手前のやつが釉薬の掛かりや焼け具合的に好きかも?
ただ、奥高麗や絵唐津の器は使い込むうちに風合いが変わって来るので、またそれも楽しみです。

神尾順二作陶展

最後は、抹茶茶碗各種。
手前から、絵唐津皮鯨茶碗、絵唐津茶碗、奥高麗茶碗、奥高麗茶碗(大)の順です。
私が今回購入したのは、奥から2番目の茶碗で、手前から2番目の絵唐津の茶碗と最後まで迷いました。
1番奥の茶碗は、少し大きめだったので遠慮しましたが、手前の2つはなかなか良かったです。
特に手前から2番目のやつは、手に取った時のバランスが絶妙で、置いた時の佇まいも素敵な感じでした。
私は、抹茶の色合いとのバランスで奥から2番目にしましたが、手前から2番目の絵唐津の茶碗もお薦めだと思います。
値段は、3万円~5万円位でした。

今回、縁があって地元のギャラリーで唐津焼というものを初めて拝見させていただきましたが、思っていた以上に良かったです。
この神尾順二さんという方は、若手でありながらもなかなかの腕前。
若くして病に伏した唐津焼の奇才「中川自然坊」のお弟子さんだったようです。
2012年に独立して独自の登り窯(三光坊窯)を築窯し、本格的な個展は今回が初めてということなので、近隣にお住まいの方や三島に出かけられた際には是非お立ち寄りください。
展示は、2020年1月5日(日)まで開催されています。
休廊日は、毎週水曜日とお正月三が日。
詳しくは、下記のリンク先をご確認ください。

〇 三島市ポータルサイト「ギャラリー阿吽の紹介ページ」

それにしても、今年の自分へのクリスマスプレゼントが唐津焼のお茶碗とは、ちょっと渋すぎる選択だったかもしれない。(^^;)
せめてアイコンぐらいは、クリスマスツリーにしておきましょう。(笑
では皆様、よいクリスマスを!



クリスマスツリー