ドラゴンボールオタクだった中学時代、どれくらいオタクだったかと言うとサントラ聴いて作曲者とかアニソン歌手にも詳しくなる、というだけではなく声優さんも隅々まで丸暗記したりして
「あの劇場版の兵士1の声優は誰々」
まで答えられるレベルだったのだけど、何故その熱量を勉強に一切向けなかったのだろう…と(笑)
しかしまあ、そのおかしな気質のおかげで音楽はわりと詳しくなったよ、というのが今回のお話。
前回はビーイング系を片っ端からチェックしていた、って話だったんだけど、ドラゴンボール同様
「作曲者」「参加ミュージシャン」
などにも目をつけるようになりまして。
その頃はビーイングのミュージシャンのヒット曲を手がけていたのは主に織田哲郎さん。
織田さんは「いつまでも変わらぬ愛を」がヒットしたので有名な方だったんだけど、もう一人気になる存在だった作曲家が「栗林誠一郎」さん。
ZARDの「君がいない」「もう少しあと少し」
DEEN「永遠をあずけてくれ」
WANDS「寂しさは秋の色」(デビュー曲)
TUBE「Remember me」
などなど、至る所で織田さんと同じくらいの頻度で名前を目にするとこから気になり、当時聴いてた「ZYYG」のベーシストだと知り、織田さんと違った点は、作曲だけではなくコーラス参加などで色々なミュージシャンのCDのクレジットでも見かけていた事。
(参加ミュージシャンも隅々までチェックしてたので笑)
ちなみに1994年にはオリコン作曲家シングルセールス6位を達成していたくらいのヒットメーカーなのであります。
特にZARDへの楽曲提供は大半が栗林さんだったんじゃないかな?
そして、「ZYYG,REV,ZARD & WANDS featuring 長嶋茂雄」としてなんとあのミスターも参加したと言う伝説のコラボ曲『果てしない夢を』でその歌声を初めて聴いて衝撃を受ける。
当時、ビーイング系の男性ボーカリストはいかつい骨太なロック系が多かったのに対して極めて柔らかマイルドで繊細な歌声。
真綿のような優しさ。
その後、栗林さんもシンガーソングライターとしてCDを出している事を知り、「会わなくてもI LOVE YOU」というアルバムを購入。
一曲目から衝撃を受ける。
「果てしない夢を」のイメージとも全く違う、全英語詞のヘヴィなロックサウンドの曲。
(「Go Where You Want!」という曲)
掴まれました。
2曲目以降はもうオシャレな大人の音楽。
ノリの良い軽やかな曲も、うっとりするようなロマンティックな曲も、当時の自分の等身大とは程遠かったけど、なんとなーく雰囲気で知ってた「大人の音楽」に自分でたどり着いた感じだったというか。
アカペラのウィスパーなコーラスワークも美しく、私がこれまで聴いてたヒット曲達とは違う世界。
栗林さんの宣伝文句にはよく「AOR」と謳われていて、当時はAORがなんなのかよく分からなかったんだけど(ネットもなかった時代だしね)今も大好きで追い求めているAORサウンドの原点は間違いなく栗林さんでしたね。
ここ数年になって洋楽のAORをようやく沢山聴くようになったけど、そうしてようやく栗林さんのあの独特の歌声が「AOR」なのだなあと理解するようになりました。
楽曲やアレンジの素晴らしさもなんですが、多重録音の「うーわー」系(伝わるか?これで笑)のウィスパーなコーラスワークも素晴らしく、もう心が表れる感じ。
当時のビーイングのレコーディングの「うーわー」系のコーラスは多分ほとんど栗林さんだったんじゃないかな?
TUBEの「ガラスのメモリーズ」なんかもそうですね。
サビの輪唱部分とかなら分かりやすいかも。
DEENの3rdシングル「MEMORIES」のイントロと間奏の英語ラップも栗林さんですね。
(この曲はブチ上がる)
とにかく、当時のヒット曲の数々に大きく貢献した人だという事だけは確かなのです。
しかし、やはりご自身の音楽が素晴らしい。
そこからはアルバム収集に勤しみ、ひたすらヘビロテする日々が向こう何年続き、その後今に至るまで4半世紀以上も定期的に聴き続ける事になります。
ちなみにBBクイーンズのベーシストでもあったんですよね。
なのでMステ出演経験もあるようです(笑)
そんなこんなもあって、坪倉唯子さんや近藤房之助さんのソロアルバムも聴き始めたりする。
特に坪倉さんは高校時代からよく聴いていたのですが、今思うと聴いてる音楽だけはやたら色っぽかったよなあ、なんて思う。
本人は「少年!女子高生」みたいな感じだったけどww
(色気ってなんだっけ、みたいな)
まあ、そんな衝撃の出会いがあったわけですが、あれからどれだけ時間が経っても、今でも私の中では不動の一位のシンガーソングライターなのです。
憧れは永遠だなあ、と思う。
で、その栗林誠一郎さんからまた色々派生するのですがそれは高校卒業後の話なのでもう少し先に。
続く。